アメリカの鏡・日本 完全版 角川ソフィア文庫

ヘレン ミアーズ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784044000042
ISBN 10 : 4044000042
フォーマット
出版社
発行年月
2015年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
464p;15

内容詳細

GHQ労働局の諮問機関「11人委員会」の一員として来日したミアーズ。日本の研究者である彼女にとって「軍事大国日本」は西欧列強が自ら作り上げた誇張であった。ペリーによる開国を境に平和主義であった日本がどう変化し、戦争への道を突き進んだのか。日本を西欧文明の鏡と捉え、満州事変を軸に中国・韓国との関係を分析しながら、アメリカが変えようとするその未来に警鐘を鳴らす。マッカーサーが邦訳を禁じた日本論の名著。

目次 : 第1章 爆撃機から見たアメリカの政策/ 第2章 懲罰と拘束/ 第3章 世界的脅威の正体/ 第4章 伝統的侵略性/ 第5章 改革と再教育/ 第6章 最初の教科「合法的に行動すること」/ 第7章 鵞鳥のソース/ 第8章 第五の自由/ 第9章 誰のための共栄圏か/ 第10章 教育者たちの資質

【著者紹介】
ヘレン・ミアーズ : 1900年生まれ(1898年の説もあり)。20年代から日米が開戦する直前まで二度にわたって中国と日本を訪れ、東洋学を研究。戦争中はミシガン大学、ノースウエスタン大学などで日本社会について講義していた。46年に連合国最高司令官総司令部の諮問機関「11人委員会」のメンバーとして来日、戦後日本の労働基本法の策定に携わった。89年没

伊藤延司 : 1934年、長野県生まれ。京都大学卒。毎日新聞社ジュネーブ支局長、パリ支局長、学芸部長、出版局次長、英文毎日局長などを歴任。現在、AFPBB News編集顧問を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • absinthe さん

    大東亜戦争に関して、日本に対する非難の多くが不当であると訴える書。欧米諸国が行っていたアジア支配に比べて日本が特に酷かったわけでは無く、日本を再教育する資格など欧米には無いと訴える。当時の米国内の新聞や論調がいかに事実を直視していないか丁寧に論駁する。日本が44年2月には降伏を申し出たにもかかわらずこれを拒絶し無駄に戦争を長引かせた責任はアメリカにもあった。戦前は日本を非難数文書はすべて欧米の領土に手を出すなという論調だったが、戦後、日本の倫理性だけを問題にした。占領当時、本書は日本での出版を禁止された。

  • らぱん さん

    1948年初出。GHQ諮問委員会の一員で東洋史研究者による日本論で、論拠の資料も具体的に挙げられており、中立公平な立場で分析判断し論じている。近代日本の歴史で「国際連盟の脱退」から「パールハーバー」までの不可解さの正体がわかった。当時の国家日本に諸々の問題はあるにせよ、あまりに愚策で愚挙であると思っていたが、かなり追い詰められていた上の行動であったことを理解した。日本の判断は、西欧諸国のやり口を一途に学習して真似た結果であり、ルールは彼らの都合で変わることに気が付かなかった愚かさに同情したくなった。↓

  • まーくん さん

    ヘレン・ミアーズ1948年著。GHQの労働諮問委員会メンバーとして来日、労働法の策定に関わった。”私たち”(欧米列強)は人道的観点から侵略国家日本を懲罰しようとしている。本当だろうか?日本は植民地化を逃れるため”私たち”の教えを忠実に実行しただけではないのか?日本が非人道的だから打倒したのか?”私たち”の権益を侵そうとしたから打倒したのではないか?日本は鏡に映った”私たち”ではないのか?米国人でありながら自らの責任を厳しく追及。冷静さと公平さは感動的である。マッカーサーが邦訳出版を禁じたのもむべなるかな。

  • さきん さん

    日本をそもそも指導できるほどアメリカは偉いのか?アメリカを含めた列強国の動きそのままを日本が鏡にように真似して、列強も早い段階で日本の行動を止めようとしなかったことが事の本質ではないかと自戒。不平等条約撤廃ももっと早くしてあげれば、日本もおとなしい国になっていたのではないかと指摘。1943年以降の米軍の戦い方は、もはや虐殺になっていたなど、マッカーサーが禁書指定したのもよくわかる内容。良書。

  • Miyoshi Hirotaka さん

    わが国が西洋列強から学んだ最初の教科は、国際関係の合法性は武力であること。わが国は米英の全面的な協力のおかげで近代的軍事・工業国家になった。列強は、権益を守るため中国で頻繁に武力を行使した。満州事変でのわが国の軍事行動も大差なく、法を守った範囲内。それどころか、満州の情勢安定化は共産勢力抑制という共通の戦略に叶っていた。ところが、満州国独立、治外法権、関税自主権放棄などの「解放」という新しい手段を用いたことが各国の逆鱗に触れた。やがて、力を正義と教えたことが自分達へ逆噴射し、太平洋上での全面対決となった。

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