悪意の夜 創元推理文庫

ヘレン・マクロイ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488168131
ISBN 10 : 4488168132
フォーマット
出版社
発行年月
2018年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288p;15

内容詳細

夫を転落事故で喪ったアリスは、遺品のなかにミス・ラッシュなる女性の名が書かれた空の封筒を見つける。そこへ息子のマルコムが、美女を伴い帰宅した。女の名前はラッシュ…彼女は何者なのか?息子に近づく目的、夫の死との関連は?緊張と疑惑が深まるなか、ついに殺人が起きる…。迫真のサスペンスにして名探偵による謎解きでもある、ウィリング博士もの最後の未訳長編。

【著者紹介】
ヘレン・マクロイ : アメリカの作家。1904年ニューヨークに生まれる。23年、フランスに渡りソルボンヌ大学に入学。在学中から美術評論家や新聞記者として文筆活動を始め、以降十年近くヨーロッパに滞在した。帰国後38年に長編『死の舞踏』で作家デビュー。同書で探偵役の精神科医ベイジル・ウィリング博士を創造する。46年に作家ブレット・ハリデイと結婚(61年に離婚)。50年には女性初のアメリカ探偵作家クラブ(MWA)会長に就任。長年の功績を称えられ、90年にはMWAグランドマスター賞を受賞した。94年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • セウテス さん

    【ウィリング博士】シリーズ第10弾。サスペンスであり、正直ウィリング博士が登場する必要は無いと思う。ウィリングの人生において、こんな事件も在りましたという位だ。夫を崖からの転落で亡くした妻のアリスは、遺品からミス ラッシュという知らない名前を見つける。そこへ帰宅した息子は友人を紹介すると言い、ミス ラッシュを引き合わせる。夫は殺されたのではないのか、彼女は息子に悪意を持って近付いたのではないのか、疑惑がひろがり恐怖が沸き上がる。真相が手紙で明らかになる為、推理の楽しみが無くアッサリ解決するのは不満が残る。

  • yumiko さん

    ウィリング博士物最後の未訳長編とのこと。相変わらず章の終わりの引きが強く、これが連続ドラマなら、翌週が気になって仕方がなかっただろう。信頼の置けない語り手には「暗い鏡の中に」「ひとりで歩く女」を、ウィリング登場には「小鬼の市」を思い出した。重要書類の隠し場所は今作ウィリング最大の(唯一の?)見せ場かも。最後の未訳になったのは頷ける。でもマクロイの良さはどんでん返しやあっと驚く真犯人には非ず。真実は初めから目の前にあったのだと、人の意識の盲点を突く巧妙な語りにある。だからきっととっても彼女らしい一冊なのだ。

  • 星落秋風五丈原 さん

    ウィリング博士もの最後の未訳長編。未訳理由はやはり探偵の出番がかなり少ないことだろう。何せウィリングが登場するのはp271中のp187、物語の7割だ。それまでは夫の死に不信を抱く妻の独自行動が描かれる。家族ですらスパイまがいの精神力が必要だったのだからアリスも洞察力に優れていたのか?と思うが極めて普通で、息子が思いを寄せている相手として現れた女性に、かなりわかりやすく詮索。解説にも書かれていたが、せっかくファム・ファタルっぽく登場した女性をやけにあっさり退場させたのがストーリーの単調さに祟ってしまった。

  • いっくん さん

    ウィリング博士長編10作目。夫の遺品整理を始めたアリス。抽斗の中に不審な封筒を発見する。表には“ミス・ラッシュ関連文書”と記してあるが中身は無くなっている。そんな最中、一人息子のマルコムが、美しい女性を伴い帰宅した。彼女の名前はミス・ラッシュ…。最後の未訳長編。少々痛い神経過敏な女性アリス。封筒一つでどんどん想像を巡らし、不安定に。その不安定さが、此方には怖ろしくさえ感じてきたのに、結末とはミスマッチで呆気なく終わった感じ。ミステリとして“してやられた感”があったわけでもなく、余韻を楽しめたわけでもなく…

  • geshi さん

    今作が未訳だった理由は単純に失敗作だからの一言に尽きると思う。ミス・ラッシュは政治がらみの陰謀を持っているのか?それとも母親が息子に近づく女を過剰に疑っているだけなのか?頁数をかけてうまいことやれば「信頼の置けない語り手」アリスを作れたはず。実際は序盤の進みが早すぎてアリスの心情に寄り添う暇もなく疑惑へ行ってしまうので、空回りにしか見えない。夢遊病を扱っていてもウィリング博士が出てくる必要もほとんど無く、謎解き要素も思った通りの展開。サスペンスもミステリもうまくいっていないなぁ。

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