ヘレン・スケールズ

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貝と文明 螺旋の科学、新薬開発から足糸で織った絹の話まで

ヘレン・スケールズ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784806715276
ISBN 10 : 4806715271
フォーマット
出版社
発行年月
2016年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
365p;20

内容詳細

数千年にわたって貝は、宝飾品、貨幣、権力と戦争、食材など、さまざまなことに利用されてきた。人間の命が貝殻と交換され、幻覚を起こす薬物としても使われ、医学や工学の発展のきっかけもつくる。気鋭の海洋生物学者が、古代から現代までの貝と人間とのかかわり、軟体動物の生物史、そして今、海の世界で起こっていることを鮮やかに描き出す。

目次 : 1 誰が貝殻をつくるのか?/ 2 貝殻を読み解く―形・模様・巻き/ 3 貝殻と交易―性と死と宝石/ 4 貝を食べる/ 5 貝の故郷・貝殻の家/ 6 貝の物語を紡ぐ―貝の足糸で織った布/ 7 アオイガイの飛翔/ 8 新種の貝を求めて―科学的探検の幕あけ/ 9 魚を狩る巻貝と新薬開発/ 10 海の蝶がたてる波紋―気候変動と海の酸性化

【著者紹介】
ヘレン・スケールズ : イギリス生まれ。海洋生物学者。ケンブリッジを拠点に活動している。学位論文は、巨大な絶滅危惧種の魚をボルネオで探すこと。BBCラジオにたびたび出演し、サーフィンの科学、サメの頭脳の複雑さなどをテーマに、ドキュメンタリー番組を放送している。王立地理学会の会員。ケンブリッジ大学で教鞭をとっている

林裕美子 : 兵庫県生まれ。信州大学理学部生物学科卒業。同大学院理学専攻科修士課程修了。おもに生命科学分野の英日・日英の技術翻訳を得意とする、HAYASHI英語サポート事務所を運営。大学で学んだ生物学・生態学の知識を生かすために、さまざまな団体に所属して環境保全活動にも携わる。宮崎野生動物研究会(アカウミガメ保護)、ひむかの砂浜復元ネットワーク(砂浜保全)、てるはの森の会(照葉樹林の保全)、信州ツキノワグマ研究会など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Koichiro Minematsu さん

    図書館本。貝殻をつくる軟体動物の歯舌、粘液などの脅威的生態に驚き。貝殻の巻きの数式と対数螺旋の美しさに魅力を感じ、また貨幣の代わりになっていたのは、偽物を作るのが難しいという理由に、今の偽札防止加工の考えと同じと納得し、貝へんがお金にまつわる漢字になっているのも頷けた。研究成果や昔からの言い伝えなど、レアさに富んだ1冊でした。海岸で見つけた貝殻の美しさについ手にとってしまう人の心理がわかる気がします。貝殻は魅力的なんです。 

  • おーすが さん

    なんとなく読みづらいのは途中図がないせいだろうか。でも、貝について広く網羅されていて一冊持っていると繰り返し楽しめそうだなあとも思う。ガンビアの牡蠣祭り、海の絹など文化的なはなしも充実している。いや、むしろそっちが割と多めで自然科学的好奇心で読み始めると挫折するかも(タイトル通りではある)。原題はSpirals in Time。表紙のコロモガイがとてもきれい。貝を拾いにいきたくなりけり。

  • 723 さん

    軟体動物の圧倒的な多様性に驚く。イモガイの毒、将来性ありすぎてとてもロマンチック。瞬時に魚動けなくするくらいのインシュリン出してるってすごい。 私が一番興味を引かれたのは最終章の環境問題にフォーカスした章。海が地球の二酸化炭素を三分の一も吸収してくれていること、そして長い時間をかけて参加した海水を中和させること。地球の圧倒的に合理的なメカニズムに驚きつつも、それを凌駕するペースで人間が環境破壊をしているというのがどんなに重大なことか身につまされる。いつまでも海の蝶がいる海を保ちたい。

  • びっぐすとん さん

    図書館本。新聞書評見て。図書館の受取りカウンターで挫折を予感した。翻訳も読みづらい。なんとか気になるところだけ読んでみた。現在は貝は右巻きが主流で、同じ貝でも右巻きと左巻きのペアには子供が出来ないらしい(向きが合わないらしい、何の?)死ぬこともある毒を持つイモガイは神経への作用という点から医療・新薬の分野で注目されてるそうだ。シシリアタイラギという貝の足糸から織物!が作られ「海の絹」と呼ばれているが、貝の採集が禁止されてしまったのでもう幻の布になりつつあるそうだ。余程の貝好きじゃないと読めない本だった。

  • 桔梗屋 さん

    子供の頃から水棲生物大好きでな…海水浴に行くたびに、カニやヤドカリ、フジツボやウミウシを捕まえてきて、家に持ち帰ろうとしては怒られてきたのです。学研の図鑑『水の生物』は『宇宙』『クモ』とともに小学生時代のバイブルでした。貝をはじめとする軟体動物は、地球の表面積の7割を占める海洋を中心に生息する、生物界の一大派閥。あまりに多過ぎるのと、分布が広過ぎるせいで、全容の把握は現代に至っても無理、という、まさに「最後のフロンティア」はここにあったんやね、と。副題にあるように、エピソードも多岐にわたっておりますね。

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ヘレン・スケールズ

イギリス生まれ。海洋生物学者。魚を観察するために数百時間を水のなかで過ごしてきた。ダイビングやサーフィンをこなし、ブロードキャスターとしてもサイエンス・ライターとしても活躍し、ナショナルジオグラフィック誌やガーディアン紙に寄稿している。海の語り部として知られ、BBCラジオに定期的に出演し、海洋科学、

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