狙われたキツネ

ヘルタ・ミュラー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784384042764
ISBN 10 : 4384042760
フォーマット
出版社
発行年月
2009年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,368p

内容詳細

チャウシェスク独裁政権下のルーマニア。家宅侵入、尾行、盗聴。秘密警察の影に怯える日々のなかで、ひとりの女が愛に全てを賭ける。しかしそれは、親友との友情を引き裂くものだった…。ノーベル文学賞受賞作。

【著者紹介】
ヘルタ・ミュラー : 1953年ルーマニア・ニツキードルフ生まれ。ドイツ系少数民族の出。母語はドイツ語。1987年にドイツに出国、現在はベルリン在住。クライスト賞(1994年)、ヴュルト=ヨーロッパ文学賞(2006年)など多数の文学賞のほか、2009年にはノーベル文学賞を受賞

山本浩司(司法書士) : 1965年大阪生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。現代ドイツ文学専攻。広島大学総合科学部講師を経て、早稲田大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    独裁政治による閉塞した生活の中で配給制で足りない食料、秘密警察の監視と密告、春をひさぐ者達と薄曇りのような情景がどこにでも行けるのにどこにも行けないという息苦しさを表現しています。時が経つにつれて形を失っていく狐の毛皮は見せしめだったのかその変化が不気味でした。ルーマニアの独裁政治の中で生きて故郷喪失者でもあった作者のこの作品を通さずにはいられなかった実情に苦しくなりました。

  • funuu さん

    股間にタンポンをはさんでいるときには、女たちはスイカの血を腹に抱えているのだ。毎月スイカの日が何日かつづき、スイカの重みを感じる。痛くて仕方ない。猫の腹は毎年きまって大きくなる。やがて生まれる子猫はどれも母猫似のトラ猫だが、その子猫たちがまだ濡れててかてかと光り目も開かないうちに、母猫がみんな食べてしまう。子猫を食べつくしてしまうと、母猫は一週間のあいだ喪に服する。ヘルター ミュラーワールド

  • umeko さん

    断片的に書かれる様々な場面が、徐々に物語の形になっていく構成が面白かったです。チャウシェスク独裁政権下の希望を奪われた世界が、映像を見ているかのように鮮明に描かれている様に息苦しさを覚えました。独裁政権が倒れた時のニュースは衝撃的でしたが、その一方でこのような実情だったのだと、ニュースで知る以上のことを感じることができました。そして、ラストの言葉が非常に印象的。

  • sk さん

    独裁政権下の抑圧政治が重く描かれる。ここには一つの地獄がある。

  • 井上裕紀男 さん

    ルーマニア政府にかつて監視下へ置かれた市民の日常。興味を持っていたチャウシェスク政権時代だったが、文学的表現が難しく感じる私にとって、難解な書となってしまった。 それでも行間から出てくる異様な空気感は、時に気分を害するものがある。誰もが敵に見える世界は、旧ユーゴスラビアの紛争文献でも垣間見たことを思い出す。千田善氏の著者も見返そうと思う。

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人物・団体紹介

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ヘルタ・ミュラー

1953年、ルーマニア・ニッキードルフ生まれのドイツ語作家。1987年にベルリンに移住。2009年にノーベル文学賞を受賞するほか、『心獣』によってドイツ国内で1994年にクライスト賞、ドイツ国外で1998年にIMPAC国際ダブリン文学賞を受賞するなど、多数の文学賞を受賞し続けている

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