CD 輸入盤

ブラームス:交響曲第4番、サン=サーンス:『オルガン付き』 メータ&イスラエル・フィル(2006、2007)

ブラームス(1833-1897)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
HEL029646
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Israel
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

巨匠メータ得意のプログラム2本立て
ブラームスの第4番、サン=サーンスの『オルガン付き』


1936年生まれの巨匠ズービン・メータにとって、こだわって録音を重ねてきたプログラムをカップリングしたアルバムは、ブラームスが2006年11月、サン=サーンスが2007年10月に、いずれもイスラエル・フィルを指揮して本拠テルアビブのマン・オーディトリアムでおこなったコンサートの模様をライヴ収録したものです。

【メータが情熱を傾けてきたブラームス】
メータは当時30代後半だった1976年にウィーン・フィルとブラームスの第1交響曲をセッション録音したのを皮切りに、1979年から1982年にかけて、当時音楽監督を務めていたニューヨーク・フィルと交響曲全曲をセッション録音、さらに1992年10月にイスラエル・フィルとも一挙に交響曲全曲をセッション録音しています。また、イスラエル・フィルとは、1977年に第2交響曲をライヴ録音、さらに同楽団が創設60周年を迎えた1996年にも、ガラ・コンサートにおける第2交響曲のライヴ・レコーディングをおこなっていました。
 heliconレーベルでは、2009年10月のコンサートでイスラエル・フィルを指揮して集中的に取り上げた第1交響曲、第3交響曲ブッフビンダー独奏によるピアノ協奏曲集ドイツ・レクィエムがすでにリリースされていることからも、メータがブラームスをレパートリーの柱として長年に亘り力を注いできたことが窺い知れます。ここでの第4交響曲もまた、キャリアのこうした流れの中に位置づけられるもので、看板の弦楽セクションの威力も存分に、パッサカリアなど表情豊かにたっぷりと聴かせてくれるものと期待されます。

【メータ、3種目の『オルガン付き』】
メータはサン=サーンスの『オルガン付き』を、これより37年前の1970年に音楽監督時代のロサンジェルス・フィルを指揮してセッション録音したのち、1995年にベルリン・フィルともセッション録音しているので、このイスラエル・フィルとのアルバムは通算3種目にあたり、やはり得意の内容といえそうです。
 メータは若いころから『惑星』に『シェエラザード』など、ダイナミックで鳴りごたえのするプログラムはお手のもので、悉く抜群のセンスを発揮しては胸のすくような快演で人気を博してきました。『オルガン付き』などもまさにその代表例ですが、とりわけ重低音のオルガンと亘り合う第2楽章第2部以降の盛り上がりにかけて、十分な手ごたえを与えてくれるのはまず間違いないものとおもわれます。
 しかも、過去の録音を通じて隅々まで知り尽くした作品ということもあり、穏やかな部分への目配りもみごとで、たとえば第1楽章第2部ポコ・アダージョ。オルガンの和声上、弦楽器のユニゾンによってしっとりと歌われる旋律主題が馥郁と拡がりゆくひとときは、このたびのイスラエル・フィルの起用が最高の効果を生む場面といえるでしょう。
 今でこそパイプ・オルガン備え付けのホールは一般的になりましたが、サン=サーンスの第3交響曲といえば、かつては収録会場の制約という事情だけでなく、むしろ鳴り物入りで由緒ある教会や大聖堂でオルガン・パートを別収録するケースもありと、もっぱらセッション・レコーディングに特化した感のあるレパートリーであったことも思い起こされ、ここでライヴ収録という試みも注目されるところです。
 オルガニストについて。アレクサンデル・ゴリンは1955年旧ソビエト生まれ。ゴリンはアゼルバイジャン音楽アカデミーでピアノとオルガンを専攻したのち、1990年まではクラスノヤルスクを中心にロシア国内で活動を展開していましたが、1991年以降イスラエルのテルアビブのルービン音楽アカデミーで教鞭を取るかたわら、イスラエル・フィルとのコンサートでも共演を重ねています。(キングインターナショナル)

【収録情報】
1. ブラームス:交響曲第4番ホ短調 Op.98
2. サン=サーンス:交響曲第3番ハ短調 Op.78『オルガン付き』

 アレクサンドル・ゴリン(オルガン:2)
 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
 ズービン・メータ(指揮)

 録音時期:2006年11月(1)、2007年10月(2)
 録音場所:テルアビブ、マン・オーディトリアム
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

収録曲   

  • 01. Brahms: Symphony No. 4, op. 98: I. Allegro non troppo [12:48]
  • 02. II. Andante moderato [10:54]
  • 03. III. Allegro giocoso - Poco meno presto - Tempo I [09:49]
  • 04. IV. Allegro energico e passionate - Piu allegro [10:04]
  • 05. Saint-Saens: Symphony No. 3, op. 78 'Organ' : I. Adagio - Allegro moderato [09:28]
  • 06. Poco adagio [08:35]
  • 07. II. Allegro moderato - Presto - Allegro noderato [07:20]
  • 08. Maestoso - Allegro - Molto allegro - Pesante [07:25]

ユーザーレビュー

総合評価

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普通ならコンサートのメイン・プログラムに...

投稿日:2013/04/14 (日)

普通ならコンサートのメイン・プログラムになる曲を二つ組み合わせた、お得感いっぱいの曲目。しかもその二曲たるや、イメージ的には内向的なブラームスとそれに対して開放感あふれるサン=サーンスといふ、結構無茶で豪快なディスク。それでもなんでも、その対照的な方向に向かってそれぞれ思う存分描き分ければ、それはそれで良いのでしょうが、そうはなっておりません。即ち、ブラームスではエネルギーの放射に向かい、サン=サーンスでは落ち着いた雰囲気の把持を目指す、といった感じです。つまり、いずれにおいても、それぞれの方向性に向かって離れていくのではなくて、「真ん中」に向かって近づいていく、そんな結果になっておりますかな。換言すれば、平凡な落ち着き方に滞留している印象です。やや厚手の響きで全編塗りこめられ、繊細さには欠けますな。ライヴなんですけど、そのノリもないしね。だからどうにも煮え切らない出来栄えで、個人的にはいささかがっかり。録音も鑑賞には問題ありませんが、特段優秀とは言えないかな。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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両曲ともメータは過去に録音しているとのこ...

投稿日:2013/01/05 (土)

両曲ともメータは過去に録音しているとのことだが、私にとってはこの盤がファーストコンタクト。自分の中でのメータといえばロサンゼルスと残した若かりし日のエネルギッシュな演奏のまま時が止まっているので、この十数年でリリースされている主にイスラエルとのライブ録音は驚きをもって楽しめる。 やはりどうしてもイスラエルは管セクションが物足りない。メータはどっしり構えていながらアゴーギクはかなり揺らすので、管がのりきれずアンサンブルが乱れるところがあるし、ここぞという時の強奏にエネルギーが感じられない。 ただコンビとしての信頼関係は強いものが感じられ、ライブ録音らしいわくわくする演奏になっている。 ブラームスについては決定盤にはならないのだろうが、いわゆる独墺系の演奏だけでは物足りない聴き手にとっては一聴の価値はあると思う。 オルガン付きに関しては、HMVレビューにもあるとおりライブ録音(=オルガン別録ではない)というだけで貴重ではある。

shinsaqu さん | 山口県 | 不明

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人物・団体紹介

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ブラームス(1833-1897)

1833年:北ドイツのハンブルクでヨハネス・ブラームス誕生。 1843年:演奏会にピアニストとして出演。作曲家、ピアニストのマルクスゼンに師事。 1852年:ピアノ・ソナタ第2番が完成。 1853年:ピアノ・ソナタ第1番、ピアノ・ソナタ第3番が完成。 1854年:ピアノ三重奏曲第1番、シューマンの主題による変奏曲が完成。

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