フョードル・ドストエフスキー

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カラマーゾフの兄弟 第4巻 岩波文庫 改版

フョードル・ドストエフスキー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003261521
ISBN 10 : 4003261526
フォーマット
出版社
発行年月
1989年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
:
15cm,406p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mukimi さん

    2年かけて遂に読了。4巻が一番感激した。わかる、これがまごう事なき歴史的名作である理由が。イワンが幻覚と熱い討論を繰り広げるシーンは(真夜中に真っ暗な部屋で読んでいたので)脳細胞が興奮し時空を超えて19世紀ロシアまで開かれてしまうような異様な読書経験をした。人間の理知・情動が最高潮に達する裁判シーンでは鳥肌が立ち「ああすごい...」と声がもれた。最終章のアリョーシャの心の美しさには涙が溢れた。全ての登場人物が身近な友人のように感じられるようになった今、最初から読み返したいという無謀な思いに駆られている。

  • syaori さん

    ゾシマ長老は一粒の種子を「民衆の胸に投げ」よと言いましたが、この物語はその種子だったように思います。作者は長老や検事の口から「現在の悲劇的な混沌」を告発しましたが、作者が描いたカラマーゾフの涙と苦悩、彼らが見出した歓喜は、そんな混沌の中で富や権利を追い、自分以外を信じずに「孤独に陥って」いる人々、「俺さえ無事ならかまわない」という世界に作者が蒔いた種子なのだと思います。そしてこの「真実なもの」の輝きは現在も「一点の光の如く、偉大なる暗示の如く」私たちを導いてくれているのだと思います。「カラマーゾフ万歳!」

  • tokko さん

    長い。長いんだけれど癖になる。この、読んでいてもすぐに終わらないということは、本好きにはありがたい。この物語の骨子となる「父親を殺して恋を勝ち取る」のは「オイデュプス王」のテーゼが通奏低音となっているのか。さらに当時のキリスト教(社会通念)の存在意義、道徳、自我、法などが複雑に絡み合って葛藤を形成する。悲劇的だけれどそれほど陰鬱にならない、熱苦しくもありどこかカラッとした冷たさをもつ、そんな二律背反を見事に同居させた不思議な力を感じました。

  • 翔 さん

    裁判でどれだけ真摯に演説しても、結局受け取り手が成熟していなければその価値は目減りしてしまうという描写がなんとも…これは執筆当時の時代だからではなく、現代でも変わっていないように思う。情報というものはいつの時代もとても重要なものだが、それを広く流布する人、受け取って自分なりにまとめる人、そのどちらもが情報を適切に、かつ理性的に処理できるだけの成熟をしていなければ流布する人の思惑にはまってしまったり、誤って理解したりしてしまう。いろんな読み方があるけど今回は最後の裁判の描写でそんなことを思った。

  • 弥勒 さん

    長い長い物語が幕を閉じた。私たちはそれぞれにそれぞれの思惑や感情、真理や信仰といったものがある。それ故に、一人一人のことを正確に知ろうとすれば、先入観を排してその人と面と向かい合って、深く理解しようとする必要がある。ミーチャは表向きは大変粗暴で情欲にまみれた陋劣漢ではあったが、その実は善や高尚なこと、そして美を愛する潔白な人であった。大事な人であればあるほど、そしてその人を知りたく思えば思うほど、私たちは先入観を排してその人の欠点をも含めて認め、信じ、長く付き合っていかなければいけないと思う。

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