フョードル・ドストエフスキー

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カラマーゾフの兄弟 下 新潮文庫

フョードル・ドストエフスキー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784102010129
ISBN 10 : 4102010122
フォーマット
出版社
発行年月
2004年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
原卓也 ,  
追加情報
:
16cm,682p

内容詳細

父親殺しの嫌疑をかけられたドミートリイの裁判がはじまる。公判の進展をつうじて、ロシア社会の現実が明らかにされてゆくとともに、イワンの暗躍と、私生児スメルジャコフの登場によって、事件は意外な方向に発展し、緊迫のうちに結末を迎える。ドストエフスキーの没する直前まで書き続けられた本書は、有名な「大審問官」の章をはじめ、著者の世界観を集大成した巨編である。

【著者紹介】
フョードル・ドストエフスキー : 1821‐1881。19世紀ロシア文学を代表する世界的巨匠。父はモスクワの慈善病院の医師。1846年の処女作『貧しき人びと』が絶賛を受けるが、’48年、空想的社会主義に関係して逮捕され、シベリアに流刑。この時持病の癲癇が悪化した。出獄すると『死の家の記録』等で復帰。’61年の農奴解放前後の過渡的矛盾の只中にあって、鋭い直観で時代状況の本質を捉え、『地下室の手記』を皮切りに『罪と罰』『白痴』『悪霊』『未成年』『カラマーゾフの兄弟』等、「現代の予言書」とまでよばれた文学を創造した

原卓也 : 1930年東京生れ。東京外国語大学ロシア語科卒。同大教授、学長を歴任。トルストイ、チェホフ、ドストエフスキー等の翻訳多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ナマアタタカイカタタタキキ さん

    @なるほど、この次元を目指して書かれたであろう作品が幾つも浮かんだのと同時に、それらを手に取る前にまずこれを読んでしまった場合、もうこれ以外をわざわざ真摯に読む必要はなくなってしまうかもしれない…とは些かオーバーかもしれないが、それほどまでにその人の読書観を覆しかねない大作。人間としてこの世に生を享けた者が、その生涯の中で遭遇するであろう、ありとあらゆることについて描かれている。何と、劇中に登場する細やかな挿話すら、一つ残らず伏線だったのだ。さながらヒトの一生である。未完らしいことが心の底から悔やまれる。

  • 青蓮 さん

    上・中・下通して約2000頁以上の大作、どうにか完走しました。とにかく密度がとても高い物語で一言では言い表せないです。そして一回読んだだけでは理解が及ばない点も多々ありました。渦巻く愛憎劇の果てーー誰が一体父親を殺したのか。ドミートリイの裁判の行方、錯乱するイワン、スメルジャコフの自殺。私はてっきり自殺するのはイワンだと思っていたので、スメルジャコフが死を選んだことに驚きました。この事件で一番心を痛めていたのはアリョーシャだと思うと何だか辛い。エピローグの彼の演説はとても素晴らしく気高い人間讃歌が感動的。

  • れみ さん

    カラマーゾフ家の殺人事件から約2カ月、ドミートリイの裁判が始まろうとしている…というところから。「大審問官」もそうだったけど、次男のイワンが前面に出てくると話が途端にややこしくなってくるのは、じつはイワンが颯爽とした文化人である反面どこか不安定だからなのか…。ミーチャはやっぱり悪い人間ではないけど迂闊。けどそれにしたって検事の論告はムチャクチャ言うなあ…と呆れる。ごく当たり前の感覚なら弁護士の言葉の方が腑に落ちるけど、それは読み手がここまでの経緯をミーチャの側で読んでるからだよなあ…とも思う。

  • ハイク さん

    遂に2千頁近い長編を読み終えた。村上春樹は巡り合った重要な3冊の本の一つにこの本を挙げている。ドストエフスキーが亡くなる80日前にこの本を完成したと言う。全巻を通して強く印象に残ったのは、上巻の「大審問官」と下巻の裁判で検事と弁護人の対決の場面であった。前者はキリスト教と無神論との意見を戦かわした内容だ。著者自身が最も力点を置いた所と思う。後者は著者が検事と弁護人のそれぞれにになりきって書くのは当然だが、その内容は迫力があり圧倒された。いずれにしてもドストエフスキーという作家はとてつもない作家であった。

  • ゴンゾウ@新潮部 さん

    検察の論告と弁護人の意見陳述のやり取りはとても長かったが読み応えがあった。状況証拠が揃うなかでの弁護人の主張は特に凄い。真犯人はミーチャなのかスメルジャコフなのか。イワンの前での自白は真実なのか。裁判官の判決理由を聞いてみたい。作者にとって真犯人は主題どはないのかとも思う。

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