死者は語らずとも PHP文芸文庫

フィリップ・カー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569765570
ISBN 10 : 4569765572
フォーマット
出版社
発行年月
2016年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
701p;15

内容詳細

一九三四年のベルリン。二年後のオリンピック開催を控え、ユダヤ人の排斥が進むなか、警察を辞しホテル警備員の職を得たグンターの前にひとりの女性作家が現れる。ある目的のためにアメリカから来た彼女とともに、グンターはオリンピック会場建設の不正に端を発した陰謀に迫っていく―。そしてすべての真相は革命前のキューバで明らかに…。タフで不器用な男の孤独な闘いを描いた英国推理作家協会賞受賞作。

【著者紹介】
フィリップ・カー : 1956年、エディンバラ生まれ。1989年、『偽りの街』にてデビュー。別名義(P.B.カー)によるファンタジー「ランプの精」シリーズなど、一定の分野にとらわれない傑作を次々と発表。2009年、“If The Dead Rise Not”が、CWA(英国推理作家協会)のヒストリカル・ダガー賞を受賞

柳沢伸洋 : 1963年、神奈川県生まれ。立教大学法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケイ さん

    この作者、初めて読んだが、グンターを主人公とするベルリン三部作に続いて出たシリーズ6作目だった。が、一作目から読み直すまでの魅力はないかな。エルロイのLAシリーズには匹敵しない。ノワールが十分でないのだろう。第一部の舞台はナチ台頭後のベルリンでも、ナチはBGMで、犯罪は別のところにあるのが意外性があっていい。どんな時代にも犯罪は起こる。後半の舞台のハバナは革命前。奇しくも数日前になくなったフィデル・カストロを思いながら読んだ。意外性が強いのはノワールを弱めるのだなと強く思った。もちろん、好みの問題だが。

  • 紅はこべ さん

    前半はオリンピックを控えたベルリン、後半がキューバ革命を控えたハバナが舞台。カストロは獄中で、まだバティスタ政権が大手を振っているが。ヒトラー政権下のドイツのオリンピック準備、競技場建設が遅れているとか、何か今の東京みたいだ。アメリカが参加拒否を検討していたとは知らなかった。実現できていたら、モスクワボイコットより有意義だったかもしれないのに。ヴァイマール共和国支持者で社会民主主義者を自称する主人公だが、決して良心に恥じないとはいえない、それは時代のせいか、それとも。ラストの自己犠牲が胸を打つ。

  • Shintaro さん

    面白かった。今月のベストです。ベルリン三部作以来、久々に反骨の男、グンターに再会し狂喜しました。そしてその反ナチ・ジョークにも。舞台はベルリンオリンピック2年前に遡り、スタジアムなど公共工事の全盛期、うまい汁に群がる有象無象、中でもマックス・レルズとのエピソードです。そして第2部は戦後、バチスタ政権下のキューバです。スターウォーズ・ローグワンを観てからエピソード4を続けて観るような懐かしさ。一匹狼とは、人間の強さとは何かを背中で教えられるハードボイルド。島耕作との共通点もあります。探してみてください。

  • のぶ さん

    とても長いが、濃密で充実したハードボイルドでありミステリーだった。第一部の舞台はナチスが台頭し2年後にオリンピックの迫ったベルリン。戦争は描かず、ユダヤ排斥の不穏な情勢と、開催に向けた活気が独特の雰囲気を醸している。主人公グンタはアメリカから来た女性記者とスタジアム建設の不正を探っていく。第二部は一転して革命前のキューバ。このキューバの情景の描写が秀逸。何の関係なさそうな場所と時代を、フィリップ・カーは見事な筆力で結び付けていて面白い。めったに巡り会えないハードボイルドの名品。

  • キムチ27 さん

    男性諸氏は狂喜乱舞の読書らしいが女の私だからか、数冊読んでもカーの魅力にはさほどに嵌れない。とは言うものの皮肉と揶揄の繰り返し・・英国人のペンながらドイツ社会の空気が濃厚。カリフラワーのような耳❓やたらと酢キャベツ野郎の蔑称も。日本人なら沢庵野郎?ときおり やたら読点でつなぐ長すぎる文が登場。原文は関係詞で繋まくりなのか?って思うけど、文意がとり辛かった。7割超の一部・・五輪熱⤴のベルリン、1人は殺したグンターがウィーンで女2人も?の割にはゲシュタポを揶揄しつつも精力溢れている。2部ハバナ・・カストロ

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