ラフマニノフ：ピアノ・ソナタ第２番、リスト：ピアノ・ソナタ、グリーグ：ピアノ・ソナタ　ギルトブルグ

ギルトブルグ／ロマンティック・ソナタ集〜ラフマニノフ、グリーグ、リスト

以前から注目されてはいたものの、どちらかというと慎重にキャリアを積んできた感のあるギルトブルグ。しかし2013年のエリザベート王妃国際音楽コンクールで優勝したことで彼の注目度が一気に高まったことは間違いありません。この録音は2012年の７月のもので、ここでも見事な洞察力と類い稀なる技巧で、このロマン派における重要な３つのソナタを演奏しています。
　1913年にラフマニノフが自らの語法を確立してから書き上げるも、後の1931年に大幅なカットが加えられ、より凝縮された音楽へと生まれ変わったソナタ第２番。あらゆるピアノ・ソナタの中でも極めて革新的、かつ捉えどころのないリストのソナタ、そしてグリーグの活動の最初期に書かれた演奏困難なソナタ。この３つの作品を同じ「ロマン派のソナタ」とくくるとしたら、そこには多くの想像力と感受性が求められることでしょう。もちろんギルトブルグの演奏は、この３つの作品の根底に流れる抒情性を丁寧に汲み上げ、理想的な形の音で描き出しています。（Orchid Classics）

【収録情報】
・ラフマニノフ：ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.36（1931年版）
・グリーグ：ピアノ・ソナタ ホ短調 Op.7
・リスト：ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178

　ボリス・ギルトブルグ（ピアノ）

　録音時期：2012年7月1-3日
　録音場所：イギリス、ヘレフォードシャー、ウィアストン・コンサート・ホール
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）