ポッジャーがついにビーバーのロザリオ・ソナタを録音!
チャンネル・クラシックス創立25周年記念特別編集CD付限定盤
SACDハイブリッド盤。スコルダトゥーラ(変則調弦)などの特殊技法も要求され、通奏低音との絡みも重要なビーバーの人気作「ロザリオ・ソナタ」のレコーディングにレイチェル・ポッジャーが取り組みました。使用楽器はペザリニウス1739年製のバロック・ヴァイオリンです。
シンプルな編成で演奏されることも多い「ロザリオ・ソナタ」ですが、ここでは、チェンバロ、オルガン、チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、テオルボ、アーチリュートの6種類の楽器を選択、それらをポッジャーと親しい奏者3人が使い分けて奏でるというスタイルでアンサンブルを構成しています。メンバーは、ポッジャーが結成した古楽グループ「ブレコン・バロック」の楽員であるマルツィン・シヴィオントキエヴィチと、デイヴィッド・ミラー、そして旧知の間柄であるジョナサン・マンソンの3人です。
【オーストリア・バロックの作曲家ビーバー】
1994年、生誕350周年を機に注目を集め始め、没後300周年の2004年に人気に火がついたハインリヒ・イグナツ・フランツ・フォン・ビーバー[1644-1704]は、ヴァイオリンの名手として名を成し、やがて、ザルツブルク大司教のもとで、宮廷楽長の地位にまで登りつめたオーストリア・バロックを代表する作曲家。
宮廷作曲家として教会音楽を書くときのビーバーは、荘厳な美に彩られた作風が特徴的でしたが、器楽作曲家としてのビーバーの作風は、ときに大胆で過激なまでの手法を駆使することもあったという革新的な存在でもありました。
【代表作、ロザリオ・ソナタ】
後者の代表作としては、当時のヴァイオリン演奏技法を集大成したと言われる『ロザリオ・ソナタ』がなんといっても有名。
『ロザリオ・ソナタ』は『ミステリー・ソナタ』とも呼ばれ、聖母マリアとイエス・キリストの生涯を、受胎告知からキリストの受難・復活、聖母マリアの戴冠までのストーリーに沿った標題を持つ15の場面に分け、15のソナタと「守護天使」を表す無伴奏のパッサカリアから構成された作品です。
このソナタは、実際、神秘と謎に満ちています。もっとも特徴的なのがその調弦で、通常の調弦がおこなわれるのは第1曲「受胎告知」と「パッサカリア」のみで、ほかのすべての曲は、異なる調弦のヴァイオリンを用いて演奏されるという「スコルダトゥーラ(変則調弦)」の技法が採用されており、第11番『復活』に至っては、2弦と3弦をクロスさせて張り替えるという独特の手法でユニークな響きを獲得しています。(HMV)
【収録情報】
● ビーバー:ロザリオのソナタ
第1番ニ短調『受胎告知』
第2番イ長調『訪問』
第3番ロ短調『降誕』
第4番ニ短調『拝謁』
第5番イ長調『神殿のイエス』
第6番ハ短調『オリーヴの山で苦しみ』
第7番ヘ長調『鞭打ち』
第8番変ロ長調『いばらの冠をのせられ』
第9番イ短調『十字架を背負う』
第10番ト短調『磔刑』
第11番ト長調『復活』
第12番ハ長調『昇天』
第13番ニ短調『聖霊降臨』
第14番ニ長調『聖母被昇天』
第15番ハ長調『聖母の戴冠』
守護天使(パッサカリア) ト短調
レイチェル・ポッジャー(ヴァイオリン)
マルツィン・シヴィオントキエヴィチ(チェンバロ、オルガン)
ジョナサン・マンソン(チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
デイヴィッド・ミラー(テオルボ、アーチリュート)
録音時期:2015年1月
録音場所:ロンドン、ハムステッド、セント・ジュード=オン=ザ・ヒル教会
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND
【チャンネル・クラシックス創立25周年記念特別編集CD】
高音質で上質な音楽にこだわり続け、2015年に創立25周年を迎えるオランダのハイ・クオリティ・レーベル「Channel Classics(チャンネル・クラシックス)」。限定特典として封入される「創立25周年記念特別編集CD」(非売品)には、レーベルのプロデューサーにして世界有数の録音エンジニアでもあるジャレッド・サックスが、過去25年間の歴史の中より自ら選りすぐった優秀録音25トラックを収録。一流アーティストたちの妙技を最高級の技術と情熱で録音してきた「Channel Classics」の輝かしい25年間の歩みを俯瞰できる特別記念盤です。(東京エムプラス)
【収録曲目】
● J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲ホ長調よりアレグロ・アッサイ
レイチェル・ポッジャー(ヴァイオリン)、ブレコン・バロック(CCSSA30910)
● アルベニス:マジョルカ
カトナ・ツインズ(ギター・デュオ)(CCS10397)
● 黒人霊歌集より
デレク・リー・レイギン(カウンターテナー)、ニュー・ワールド・アンサンブル(CCS2991)
● ルプラン:オーボエ協奏曲第2番ト短調よりアダージョ
バート・シュニーマン(オーボエ)、オランダ放送室内管弦楽団(CCS16198)
● マーラー:交響曲第4番 第4楽章より
イヴァン・フィッシャー指揮、ブダペスト祝祭管弦楽団(CCSSA26109)
● B.セイガー&T.ワイン/P.ローソン編曲:恋はごきげん
ピーター・ダイクストラ指揮&ソロ、ジェンツ(CCSSA23306)
● ハイドン:ホルン協奏曲第1番ニ長調よりアレグロ
ヤスパー・デ・ワール(ホルン)、コンセルトヘボウ室内管弦楽団(CCSSA30210)
● ロッシーニ:『老年のいたずら』第12集より
パオロ・ジャコメッティ(ピアノ)(CCSSA18003)
● テレマンと18世紀の未出版舞曲集より行進曲
ミロシュ・ヴァレント(ヴァイオリン)、オランダ・バロック協会(CCSSA31911)
● ヴィヴァルディ:協奏曲イ短調よりラルゴ
ピーター・ウィスペルウェイ(チェロ)、フロリレジウム(CCS10097)
● カリッシミ:イェフタの物語
オランダ・バッハ協会(CCSSA17002)
● J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調よりフーガ
レイチェル・ポッジャー(ヴァイオリン)(CCS12198)
● D.スカルラッティ:ソナタ ヘ長調よりアレグロ
デヤン・ラツィック(ピアノ)(CCSSA23407)
● ストラヴィンスキー:春の祭典より
イヴァン・フィッシャー指揮、ブダペスト祝祭管弦楽団(CCSSA32112)
● ストレイホーン:ラッシュ・ライフ
メリディアン・アーツ・アンサンブル(CCS4192)
● レブエルタス:センセマヤ
ヴェルナー・ハーバース指揮、エボニー・バンド(CCSSA21104)
● J.S.バッハ:フーガの技法よりコントラプンクトゥス1
アムステルダム・ルッキ・スターダスト・クヮルテット(CCS12698)
● ヴィヴァルディ:協奏曲集『ラ・ストラヴァガンツァ』〜協奏曲ヘ長調よりアレグロ
レイチェル・ポッジャー(ヴァイオリン)、アルテ・デイ・スォナトーリ(CCS19598)
● ブリテン:テノール、ホルンと弦楽オーケストラのためのセレナードよりノクターン
ジェイムズ・ギルクリスト(テノール)、ヤスパー・デ・ワール(ホルン)
アムステルダム・シンフォニエッタ、カンディダ・トンプソン(音楽監督)(CCSSA32213)
● ピアソラ:チキリン・デ・バチン
アルフレッド・マルクッチ(バンドネオン)、アンサンブル・ピアチェーヴォレ(CCS10997)
● J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調より前奏曲
ピーター・ウィスペルウェイ(チェロ)(CCS12298)
● ペルゴレージ:スターバト・マーテルよりサンクタ・マーテル
エリン・マナハン・トーマス(ソプラノ)、ロビン・ブレイズ(カウンターテナー)
フロリレジウム(CCSSA29810)
● フロイマンス:サンス・パルレ
エリック・フルイマンス(トランペット)、オランダ・バロック協会(CCSSA35613)
● ボリビアのバロック Vol.1より〜ツィポリ:シクト・エラト
フロリレジウム(CCSSA22105)
● マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』第4楽章より
イヴァン・フィッシャー指揮、ブダペスト祝祭管弦楽団(CCSSA33112)