バード、ウィリアム(c.1543-1623)

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CD 輸入盤

Music For The Virginals: Hakkinen(Cemb)

バード、ウィリアム(c.1543-1623)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
ABCD148
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD

収録曲   

  • 01. Pavan
  • 02. Galliard
  • 03. Lachrymae Pavan, MB 54
  • 04. Echo Gallilard
  • 05. Pavan
  • 06. Galliard

ユーザーレビュー

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これは良演盤です。A.Hakkinenは、近年師(?...

投稿日:2018/07/10 (火)

これは良演盤です。A.Hakkinenは、近年師(?)のHantaiらと組んだ、J.S.Bach/チェンバロ協奏曲全集で初めて耳にし、そこでのチェンバロ奏者としての技能はともかく、重層的かつ生命力に溢れたJ.S.Bachのコンチェルトの構造再現まで、全く手が及んでおらず、やはりまだ若いのは如何ともし難いか、と思わせられましたが、このByrdではうってかわって素晴らしく美しい成果を見せています。元来、歴史的に豊饒なネサンス〜バロック・イギリス鍵盤音楽の分野で、William Byrdは質的にも量的にも、疑いなく最も大きな存在と思いますが、その名演奏に出会うことは決して簡単ではありません。西洋ルネサンス最大の作曲家の一人として、もちろん精緻で強固な多声様式がベースにあるわけですが、それに加えてByrdの音楽は、そのあまりに親しみやすい旋律、イギリス音楽伝統の和声法を纏い、決して劇的ではないがそのちょっとして瞬間瞬間に無限のニュアンスを秘めており、この微妙なニュアンスを十分に表現できる演奏にはちょっとやそっとではお目にかかれません。この盤にも多く収録されてるような名作が多いにも関わらず、自分の乏しい聴経験では晩年のLeonhardtのアルファ盤と、Gouldのピアノによる演奏くらいしか無かったのではないかとさえ、思います。A.Hakkinenはまだたかだか42歳、この盤はキャリア初期だからたぶんまだ30歳になるかならないかの若さでの録音だったと思うのですが、あまりにもさりげなく見事に、Byrdの音楽のさりげない瞬間瞬間の微妙なニュアンスが再現されており、こうした音楽の演奏が決して年齢と経験だけで解決できない、奏者の音楽への適合性が大事であることを痛感させられます。もちろん、Leonnhardtなどに較べると、曲によってはやや細部の精緻さが劣り、やや一本調子で雑に感じられる部分も無くはありませんが、それでも若き日のGouldのかけがえのない名演にあったような、新鮮さも備えており、繰り返して聴きたくなる魅力に溢れています。決して目立たない地味な盤かも知れませんが、W.Byrd鍵盤音楽の、紛う事無き良演奏であり、できるだけ多くの古楽ファンに聴いていただけたらと思います。

mimi さん | 兵庫県 | 不明

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