手話の歴史 ろう者が手話を生み、奪われ、取り戻すまで 下

ハーラン・レイン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784806715610
ISBN 10 : 4806715611
フォーマット
出版社
発行年月
2018年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
291p;22

内容詳細

「ろう者は聴者の社会に合わせて生きるべきであり、その妨げとなる手話は認めてはならない」手話の否定をはじめ、ろう者へのさまざまな抑圧がグラハム・ベルらによって強められていく。ろう者が、自らの言語である手話を取り戻すための、長く熾烈な闘いの歴史。

目次 : 第1部 生まれ育つ手話社会(アメリカで広がる、ろう教育/ ろうの女性たちと、国立ろうあ大学設立まで/ 口話主義者との闘い、再び)/ 第2部 手話を取りもどす(手話コミュニティの最大の敵、グラハム・ベル/ ろう者の闘いは終わらない)

【著者紹介】
ハーラン・レイン : 1936〜。言語心理学と言語学の専門家。文学学士、文学修士をコロンビア大学で取得し、ハーバード大学のB.F.スキナーの下で心理学博士号を取得した。また、パリのソルボンヌ大学から文学博士号を授かった。その後、ミシガン大学の言語及び言語行動調査センター長となり、サンディエゴのカリフォルニア大学の言語学の客員教授、ボストンのノースイースタン大学の心理学の特別名誉教授となった

斉藤渡 : 1954年群馬県で生まれる。京都大学文学部西洋史学科卒業。大阪府立長吉高校、同生野高等聾学校教員、あすくの里職員を経て、2007年より大阪ろうあ会館勤務。通訳相談課・労働グループ・大阪府委託ワークライフ支援事業担当。手話通訳士

前田浩 : 1953年大阪で生まれる。同志社大学法学部卒業。大阪教育大学院修士課程障害児教育学専攻修了。大阪市立聾学校(現大阪府立中央聴覚支援学校)教員を経て、大阪ろう就労支援センター勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 内島菫 さん

    クレールがギャローデットの求めに応じ二人でアメリカに播きはじめた手話の種は、アメリカのろう女性の社会参加やリンカーン大統領が認可した国立ろうあ大学が実現するまでに花開いたものの、同様に口話主義もアメリカで大輪の花(=アレクサンダー・グラハム・ベル)を咲かせる。本書を読むと電話の発明は、ベル家が代々こだわってきた雄弁術やベル自身の持つろうの母や妻への屈折した思いやり、そして誰の心にも忍び込みうる優生思想の副産物に過ぎないように思えてくる。

  • ドシル さん

    上下巻買って何ヶ月たったことか。ようやく上下読破。 下巻も前半はクレールの目線で、トーマス・ギャローデットと一緒に米国へ行きろう学校設立、手話から口話へのうねり、そしてギャローデット大学へという歴史が描かれている。 後半は筆者がろう教育について記している。いかに今までの自分の知識が上っ面だったかわかる。 日本のろう教育と手話の歴史もしっかり残して欲しいと思った。最後に訳者と監修のコメントがあるがろう教育に関わった教員の目線もある良い内容だった。そこだけでも読む価値があると思う。

  • CCC さん

    途中まで歴史小説のように感じていた。知らない世界だった。グラハム・ベルは知っていても、手話弾圧者としての顔までは知らなかった。でも他の世界と大きく違うわけでもないのかもしれない。当事者の必要よりも普通の人に合わせることが優先された結果、聾者の別解が奪われる。同調圧力の形の一つに思えた。聾者が手話を生み、奪われる物語。なお本編には取り戻すところまでは書かれていない。解説で2010年に方針転換があったことが語られるのみである。

  • ふん さん

    この本を読んでいた日、手話を英語に翻訳する手袋を開発しているアメリカの学生の記事をたまたま見た。すごいけど、なぜ器具を装着しないといけないのは手話話者なんだろうと思った。手話が欠けているのは健聴者のほうなのに。でもそんなことこの本を読まなければぜったい思わなかった。驚いた。読み終わって、なぜ20世紀のことがほとんど書かれてないんだろうと思った。でもツイッターで「手話 口話」と検索すると120年前とまったく同じ論争がつづいていた。訳がわかりにくいところもあるけど、もっと知られるべき歴史ではないでしょうか。

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