ニールンドとベチャワが絶好調!
ザルツブルク音楽祭で絶賛された『ルサルカ』の新スタンダード!
2008年のザルツブルク音楽祭はカラヤン生誕百年を記念して盛大に行われましたが、中でも白眉と絶賛を博したドヴォルザークの歌劇『ルサルカ』の待望のCD化です。
『ルサルカ』は、フケー「ウンディーネ」やアンデルセン「人魚姫」をヒントに、水の精ルサルカと人間の王子との悲恋を、民族情緒溢れる旋律とワーグナー流のライトモチーフでドラマティックに描いた傑作。この上演では、森の妖精たちを「娼婦」に読み替えたヨッシ・ヴィーラーとセルジョ・モラービトによる演出が賛否を巻き起こしたのに対して、フランツ・ヴェルザー=メスト指揮する音楽面は聴衆から圧倒的な支持を獲得しました。
特筆すべきは、わざわざアメリカから連れてきてザルツブルク音楽祭のピットに初めて入れたクリーヴランド管弦楽団のクオリティの高さ! セル、ドホナーニなど中欧の名指揮者たちの薫陶を受けたこのオケのもつ格調高い音色と精緻なアンサンブルはドヴォルザークのスコアから極めて説得力に満ちたサウンドを生み出して感動的です。ヴェルザー=メストの指揮も極めて誠実でバランスのとれたもの。ドヴォルザークの民族的な旋律を巧みに生かしつつも情緒に溺れることなく全体を構築し、作品の素晴らしさを改めて実感させてくれます。
歌手は、新国立劇場に度々登場して日本でもお馴染みのニールンドによる清純なルサルカが絶品、先日のメトロポリタン・オペラ来日公演で絶賛されたベチャラもリリックな表現とドラマティックな声量の両方を求められる難易度の高い王子役で驚異的な絶唱を聴かせます。他にも2011年11月の新国立劇場公演でイジェババを歌うレンメルト、情熱的な外国の令嬢役のマギー、ヴォドニク役のヘルトの性格表現、そして木の妖精役に今売り出し中のアンナ・プロハスカを起用するなど端役に至るまで充実した配役。
舞台上演のライヴ録音であることを忘れさせるほど細部まで完璧な演奏で、この魅力的な作品を鑑賞する上で強力なファーストチョイスが登場した言えるでしょう。録音も劇場空間をよく捉えていて、優秀です。(キングインターナショナル)
【収録情報】
・ドヴォルザーク:歌劇『ルサルカ』全曲
カミッラ・ニールンド(S ルサルカ)
ピョートル・ベチャワ(T 王子)
アラン・ヘルト(Bs ヴォドニック、河童)
エミリー・マギー(S 外国の令嬢)
ビルギット・レンメルト(Ms イジェババ、魔法使い)
アダム・プラチェツカ(T 森番)
エヴァ・リーバウ(S 皿洗いの少年)
アンナ・プロハスカ(S 第1の木の精)
ステファニー・アタナソフ(S 第2の木の精)
ハンナ・エステル・ミニュティロ(Ms 第3の木の精)
ダニエル・シュムッツハルト(Br 猟師)
ウィーン国立歌劇場合唱団
クリーヴランド管弦楽団
フランツ・ヴェルザー=メスト(指揮)
録音時期:2008年8月17日
録音場所:ザルツブルク、モーツァルト・ハウス(旧祝祭小劇場)
録音方式:デジタル(ライヴ)