オレハシナイヨ

ドン・マツオ vs 総勢25名の京都アンダーグラウンド！！ロックンロールもエクスペリメンタルもポップも全部飲み込んだキセキの金字塔！
ご存知ズボンズのフロントマンにして、The Rolling Stonesとドーナツをこよなく愛する、日本一のソウルを魂に宿した男・ドンマツオ。今回、遂に初のソロアルバムをリリ−ス！

今作の製作は唐突に行われたようだ。2005年夏、あまりの暑さと退屈に、どうにか熱さを満喫できるくらいのおもしろいことを模索し、ソロアルバム製作を思い立ったドン。そこで連絡した相手がLimited Express(Has Gone?)のギタリスト・飯田氏（JJ）。Limited Express(Has Gone?)は海外でも高い人気を持つエクスペリメンタルなハードコアバンドで、製作は1ヶ月ぐらいうやむやになった中、4日間の合宿が唐突に開始され、怒涛の録音を繰り返した。その合宿で向かった先・京都でドンを待ち構えていたのは、総勢25名の京都オルタナティブロックのミュージシャン達だった...そして、夜な夜なセッションが行われ、我を忘れ製作に没頭...

完成した作品は、ドンマツオ曰く「ものによってはまるでボクの知らない世界に突入していた」そうだが、仕上がったアルバムを何気なく聴いた彼は、気付いたら泣いていたらしい。それだけ今作は”素”の彼の表情が出ているのだろう。
さて、サウンドはというと、ドンマツオという男の生のグルーヴが荒削りに詰まっている快作。疾走するスリリングな名曲「Mas's Life」、コーラスの掛け合いが斬新で心地よい「I'm No.1〜」（この作品をはじめ、女性コーラスがかわいらしい曲が多く新鮮！）、『シガレッツ＆コーヒー』ならぬ「ドーナツ＆コーヒー」、コズミックな世界観をみせる「Whip Cream」、またアルバム中盤の内省的世界観も今作の見逃せない特徴だろう。その中でも語りかけるような独特のドンマツオ節で歌われる「アフリカの夢」は秀逸。
ドンマツオの語るとおり、今作には小さな子供が投影されている気がする。それは彼の中にある子供のような無邪気な心。それが時にスリリングに、時に悲しそうに世界を刻む。最後にこの豪華アーティストは反則でしょう...


参加アーティスト
Limited Express(has gone?) / ni-hao! / 二階堂和美 / ママスタジヲ / moools / Yogurt=pooh / Chains / あらかじめ決められた恋人たちへ / 宙ブラリ / Jack-O-Lantern / 片山ブレイカーズ＆ザ☆ロケンローパーティ