エンジェルス･イン･アメリカ

『悪い知らせ』
1980年代後半のニューヨーク。ユダヤ人青年ルイス（ベン・シェンクマン）は、ゲイの恋人プライアーにエイズであることを打ち明けられ、動揺する。一方、連邦判事の書記官ジョーは、法曹界の大物ロイ・コーンから司法省入りを持ちかけられる。そんななか、ロイは主治医からエイズであることを告げられる。

『試験管の中で』
入院したプライアーを見捨てたルイスは、職場でジョーと親しくなるが、ひょんなことから夫がゲイだと知ったジョーの妻、ハーパーは、夫との生活に耐え切れず、幻覚の世界へ逃げ込むようになる。モルモン教徒のジョーは心の葛藤に疲れ果て、とうとう母親ハンナに、自分がゲイであることを告白するが…。

『天からの使者』
幸い症状も軽く退院したプライアーの前に、先祖の亡霊たちが現れて、天からの使者の到来を告げる。ジョーに協力を断られた瀕死のロイは、自分が電気椅子に送ったエセルの亡霊を見る。姿を消したハーパーを捜すため、ハンナがユタ州から出てくる。


『聖なる予言』
ジョーとルイスは恋人同士の関係になるが、ジョーがモルモン教徒だと知ったルイスは、複雑な表情を見せる。プライアーのもとには天使が飛来し、彼の体内に天の書物を残して去る。入院したロイの担当になったプライアーの元恋人、ベリーズは、彼が大量に確保していたエイズの特効薬AZTを、強引に分けてもらう。

『現実と妄想の果てに』
価値観の違うジョーに嫌気がさしたルイスは、プライアーに再会する。しかし、ルイスに別の男がいることを知ったプライアーは動揺し、ベリーズと共にジョーを訪ねる。ジョーを尾行したプライアーは、彼の母親ハンナと出会う。一方、ジョーはロイを見舞い、自分がゲイであることを告白し、妻のもとに戻る。だが、ふたりは決定的な破局を迎える･･･。

『天国への階段』
病状が悪化したロイは、エセルから審問で資格を剥奪されたことを聞き、ついに息耐える。一方ジョーがロイ・コーンの部下だったことを知ったルイスはジョーと激しく口論し、別れることになる。病院にいたプライアーとハンナの前には再び天使が現れ、プライアーを天国に導く。そこで彼は選択を迫られる・・・。


本編：約352分

エイズの恐怖にさらされた幾人かの人間たちの姿を追いながら、現代社会が抱える苦悩や葛藤を浮き彫りにしてみせたTVシリーズ。エイズに倒れる主人公アル・パチーノをはじめ、メリル・ストリープら豪華スターが共演。(CDジャーナル　データベースより)