ピアノはシフ! 歌はミュラー=ブラッハマン!
IPPNW演奏会、歌曲の夕べ
名指揮者ドラティの歌曲集も!
IPPNW(核戦争防止国際医師会議)の慈善演奏会のCD、2013年の演奏会の録音が登場。大物演奏家が参加することで知られているこの演奏会、今回は非常に人気の高いドイツのバス・バリトン、ハンノ・ミュラー=ブラッハマンの歌に、なんとアンドラーシュ・シフが伴奏ピアニストを務めています。
名指揮者アンタル・ドラティは作曲も手掛けています『声(Die Stimmen)』は、1975年に作曲され翌年初演された歌曲集。ライナー・マリア・リルケの詩による作品で、「物乞いの歌」、「酒飲みの歌」、「自殺者の歌」、「未亡人の歌」など全11曲から成ります。調べがつきませんでしたが、これが初録音かもしれません。無調風の音楽は新ウィーン楽派を思わせるものです。
ミュラー=ブラッハマンは1970年ケルンの生まれ。バロック声楽曲から近現代歌曲まで幅広く手掛ける歌手です。ここ数年、著しく声と表現力を充実させており、ベルリンではバレンボイムの指揮でヴォータンも歌っています。ムソルグスキーの『死の歌と踊り』はもちろんロシア語での歌唱です。
それにしてもシフの伴奏の素晴らしいこと! 歌にピタリと寄り添い、余計に前に出ることは一切ないにも関わらず、常に強い存在感があります。ことにピアノがかなり活躍するムソルグスキーの『死の歌と踊り』の『司令官』は素晴らしいものです。(キングインターナショナル)
【収録情報】
● ドラティ:歌曲集『声』(全11曲)
● ムソルグスキー:歌曲集『死の歌と踊り』(全4曲)
ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(バス・バリトン)
アンドラーシュ・シフ(ピアノ)
録音時期:2013年9月18日
録音場所:ベルリン、フィルハーモニー室内楽ザール
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)