ドビュッシー(1862-1918)

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CD 輸入盤

【中古:盤質B】 管弦楽曲全集 準・メルクル&リヨン国立管弦楽団(9CD)

ドビュッシー(1862-1918)

中古情報

新品ジャケット
こちら ※参考のため、実際の商品と異なる場合がございます
:
B
特記事項
:
9枚組み,BOX仕様,ブックレットあり,帯付き
:
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基本情報

ジャンル
カタログNo
8509002
レーベル
International
フォーマット
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

(こちらは新品のHMVレビューとなります。参考として下さいませ。中古商品にはサイト上に記載がある場合でも、封入/外付け特典は付属いたしません。また、実際の商品と内容が異なる場合がございます。)


ドビュッシー:管弦楽曲全集(9CD)
準・メルクル&リヨン国立管弦楽団


好評のメルクルによるドビュッシー・シリーズが、生誕150年を記念した注目の新録音を追加し、お買得価格のボックス・セットにまとめられました。

コリン・マシューズ【オーケストラ版24の前奏曲】
今回のセットで初めて登場する新録音は、イギリスの作曲家、コリン・マシューズ[1946- ]がオーケストラ用にアレンジした「前奏曲集」第1集と第2集の計24曲となります。
 ホルスト『惑星』へのオプション作品(?)、『冥王星』でも知られるコリン・マシューズは、兄の作曲家デイヴィッド・マシューズ[1943- ]と共に関わったマーラー交響曲第10番のクック版第3稿第2版の実績でも有名な存在。
 今回のメルクルによる演奏では、24曲トータルで約85分という大がかりなものとなっており、全曲収録にはCD2枚を要するため、これまでのシリーズ7枚に加えて、計9枚組というボックスとなりました。
 ただしセットの内容は、アルバムとしてのつながりなども考えて再構成されており、第5集と第6集を4枚のディスクに分散させ、そこに2つの「前奏曲集」を加えるという形になっています。ほかの第1〜4集と第7集はそのままで、ベルガマスク組曲と重複する第2集の「月の光」旧録音のみカットされるという形になっています。

【高度な演奏水準】
このドビュッシー管弦楽作品全集シリーズは、2007年秋に発売されたメルクル&リヨン管弦楽団の来日記念アルバム(『海』『牧神』『夜想曲』など収録)の好評を背景に企画されたもので、当初から、透明度の高い美しい色彩と、リズム表現にも秀でた繊細な演奏で高い評価を得ていました。
 以後、4年をかけて完成したこのシリーズは、カプレやアンセルメ、ビュッセルなど数多くの編曲作品を含む非常に凝った内容を誇るものとなり、加えて、ドビュッシーの近代的な作曲技法を細部までリアルに味わえるサウンド面の魅力という点でも、多くのオーケストラ・ファンを魅了する仕上がりとなっています。

【CD1】
シリーズ第1集に該当。有名な『海』『牧神』に加え、『遊戯』と『子供の領分』を収録。作曲家として知られるアンドレ・カプレによりオーケストラ編曲された『子供の領分』での豊かな色彩も聴きものです。

【CD2】
シリーズ第2集に該当(月の光はカット)。ドビュッシーの傑作オペラ『ペレアスとメリザンド』は、独特の幽玄なムードにも特徴がありますが、そうした雰囲気的要素をさらに濃縮したのがこのマリウス・コンスタンがオーケストラ編曲した「交響曲」ヴァージョンです。  『夜想曲』は、ドビュッシーの管弦楽曲の代表作。シレーヌの合唱も美しい傑作です。  『英雄の子守歌』は、ドイツ軍に抵抗したベルギー国王と兵士達を称えた作品で、ピアノ曲で発表されたのち、オーケストラ・ヴァージョンも完成しています。
 ほかに12の練習曲より第9番、第10番、第12番の3曲を収録。

【CD3】
シリーズ第3集に該当。ドビュッシーの代表作でもある『管弦楽のための映像』をメインに、『ピアノのために』『スティリー風タランテラ』『スコットランド行進曲』『レントよりも遅く』という有名な小品4曲を収録。
 準・メルクル指揮するリヨン管の演奏は、透明度の高い色彩が美しく、しかもリズム表現にも秀でた繊細なもので、リズムに特色のある作品を多く収めた今回の選曲とは相性も非常に良好。イギリス、フランス、スペイン、オーストリアと多彩な素材を使用し、趣味の良い異国情緒を演出するドビュッシーの語法に浸らせてくれる優れた演奏です。

【CD4】
シリーズ第4集に該当。『聖セバスチャンの殉教』は、数々の奇跡を起こしたセバスティアヌス(セバスチャン)が、処刑目的の矢を大量に打ち込まれても死ななかったものの、ローマ皇帝ディオクレティアヌスによって殴り殺されてしまうという有名なストーリーを、象徴派の詩人ダヌンツィオと意気投合したドビュッシーが二人で完成させた精妙でエキゾティックで美しい音楽。
 この作品はまた、初演の際、ユダヤ系の女性が主役を演じたことに激怒したパリ大司教の命により、カトリック信者に観劇禁止令が発せられ、さらにローマ法王庁はダヌンツィオの全作品を禁書目録に入れるという大スキャンダルに発展したことでも知られています。
 その後、全曲上演だと長すぎることもあってか、コンサートやレコーディングではそのエッセンスともいうべき『交響的断章』がとりあげられることが多く、すでにフランス近代管弦楽作品の重要なレパートリーとして位置付けられています。
 オーケストラへの編曲はドビュッシーの信頼篤かったアンドレ・カプレによっておこなわれています。カプレは第一次大戦でドイツ人によって毒ガス攻撃を受け、それがもとで体調が回復せず、46歳で亡くなった指揮者で、1901年にはラヴェルをくだしてローマ大賞を受けた作曲家でもありました。
 メルクルはここで、『交響的断章』に、第2幕への前奏曲と第3幕の2つのファンファーレを加えて、『聖セバスティアンの殉教』の世界がより深く伝わるように配慮しているようです。
 組み合わせは、バレエ音楽『カンマ』と、『リア王』からの2曲、そして1884年、若きドビュッシーがローマ賞を獲得したカンタータ『放蕩息子』から1曲を収録しています。

【CD5】
『おもちゃ箱』は、子供用のバレエ音楽として書かれたものの、ピアノ譜のままで初演されずに終わってしまった作品で、アンドレ・カプレがオーケストラ編曲。
 『6つの古代墓碑銘』は、パントマイムと詩の朗読のために書かれた付随音楽『ビリティスの歌』から編まれた作品で、それをさらにエルネスト・アンセルメがオーケストレーションしています。
 『バッカスの勝利』はもともとピアノ連弾のほかに管弦楽のヴァージョンも企図されていたものの未完に終わった作品。マリウス=フランソワ・ガイヤールがその中のディヴェルティスマンをオーケストラ用に編曲。

【CD6】
『白と黒で』は、クーセヴィツキーやストラヴィンスキーに献呈されたことでも知られるピアノ・デュオ作品。ここではR.ホロウェイによるオーケストラ・ヴァージョンが演奏されています。
 『小組曲』はピアノ連弾のための作品で、絵画や文学の影響のほか、歌曲の引用なども含む内容はドビュッシー初期の代表作のひとつと呼ばれるのにふさわしい充実したものですが、さらに作品の名前を有名にしたのが、アンリ・ビュッセルによる見事な色彩をもつオーケストラ・ヴァージョンでした。
 『ベルガマスク組曲』はドビュッシーの作品の中で最も有名なもので、ピアノ原曲のほか、このギュスターヴ・クロエとアンドレ・カプレによるオーケストラ編曲もよく知られています。
 『喜びの島』は、愛の女神ヴィーナスの島であるエーゲ海のシテール島について描いたもので、幻想的な愛の喜びに満ちた音楽が印象的な傑作。イタリアの指揮者ベルナルディーノ・モリナーリがドビュッシー自身の指示により、内容にふさわしい繊細で華麗なオーケストレーションを施しています。

【CD7】
コリン・マシューズ編曲による前奏曲集第1巻を全曲収録。フランスのオーケストラによる初の録音です。
 交響組曲『春』はローマ大賞を獲得したドビュッシーが、ローマ留学の際、ボッティチェッリの『春』などにインスパイアされた書いた20代なかばの作品ですが、楽譜消失のため、ドビュッシーの指示によりアンリ・ビュッセルがオーケストラ版として完成させたものです。

【CD8】
コリン・マシューズ編曲による前奏曲集第2巻を全曲収録。フランスのオーケストラによる初の録音です。
 『塔(パゴダ)』は、ピアノ曲集『版画』の第1曲で、アジアン・テイストの強い作品。アンドレ・カプレが色彩豊かにオーケストラ編曲。
 『グラナダの夕べ』は、ピアノ曲集『版画』の第2曲で、タイトル通りスペイン風な音楽が魅力。ドビュッシーの友人であった作曲家アンリ・ビュッセルが、雰囲気豊かにオーケストラ編曲しています。
 交響曲ロ短調は、ドビュッシー18才頃の作品で、未完に終わったものをT.フィーノが管弦楽ヴァージョンに編曲したもの。

【CD9】
シリーズ第7集に該当。協奏的な作品を中心に収録。ドビュッシーは「協奏曲」と名付けた作品は書きませんでしたが、独奏楽器に活躍の場を与えたいくつかの管弦楽曲を残しています。
 1890年に書かれた「ピアノと管弦楽のための幻想曲」は、ワーグナーの影響から脱却し、自身のスタイルを模索し始めた時期に書かれています。エキゾチシズムやロシア国民楽派の影響を受けながらも、甘く柔和な美しさも感じさせる佳曲です。
 「クラリネットのための第1狂詩曲」は元々はピアノ伴奏で書かれていたものをオーケストラ伴奏にしたもので、クラリネットの技巧とドビュッシー円熟期ならではの独特の雰囲気を楽しめる作品となっています。
 「サックスと管弦楽のための幻想曲」はドビュッシーが完成せずに終わった作品ですが、ここではロジェ=デュカスがオーケストレーションして完成したヴァージョンを収録。ほぼ同時期の作品である『海』にも通じる色彩美と幻想的な雰囲気が魅力的です。  「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」は、ハープと弦楽合奏のために書かれた作品で、繊細な響きが印象的なドビュッシーを代表する有名曲。
 独奏者として、ピアノにはジャン=イヴ・ティボーデ、クラリネットにポール・メイエ、アルト・サックスにアレクサンドル・ドワジー、ハープにエマニュエル・セソンという現代フランスお代表する名手が集められているのも凄いところで、改めてこのシリーズの注目度の高さを実感させられます。(HMV)

【収録情報】
CD1
・牧神の午後への前奏曲
・交響詩『海』
・バレエ音楽『遊戯』
・子どもの領分(A.カプレによる管弦楽編)

CD2
・『ペレアスとメリザンド』交響曲(M.コンスタン編)
・夜想曲
・英雄の子守歌(管弦楽編)
・12の練習曲より第9番、第10番、第12番

CD3
・管弦楽のための『映像』
・ピアノのために〜第2楽章『サラバンド』(M.ラヴェルによる管弦楽編)
・舞曲(M.ラヴェルによる管弦楽編)
・スコットランド行進曲(管弦楽編)
・レントよりもおそく

CD4
・『聖セバスティアンの殉教』交響的断章(ユリの庭/法悦の踊りと第1幕の終曲/受難/よき羊飼い)
・『聖セバスティアンの殉教』第2幕:魔法の部屋〜前奏曲
・『聖セバスティアンの殉教』第3幕:偽りの神の懐柔〜ファンファーレ第1
・『聖セバスティアンの殉教』第3幕:偽りの神の懐柔〜ファンファーレ第2
・バレエ音楽『カンマ』(C.ケクランによる管弦楽補筆編)
・リア王(J. ロジェ=デュカスによる管弦楽編)(ファンファーレによる序曲/リア王の眠り)
・セーヌ・リリック『放蕩息子』より『行列と踊りの歌』

CD5
・おもちゃ箱(C.ドビュッシー、A.カプレによる管弦楽編)
・バッカスの勝利(M.F.ガイヤールによる管弦楽編)
・6つの古代の墓碑銘(E.アンセルメによる管弦楽編)

CD6
・白と黒で(R.ホロウェイによる管弦楽編)
・小組曲(H.ビュッセル編)
・ベルガマスク組曲(G.クロエ、A.カプレ編)
・喜びの島(B.モリナーリ編)

CD7
・前奏曲集第1巻(C.マシューズによる管弦楽編)
・交響組曲『春』(H.ビュッセル編)

CD8
・前奏曲集第2巻(C.マシューズによる管弦楽編)
・版画〜第1番『塔(パゴダ)』(A.カプレ編)
・版画〜第2番『グラナダの夕べ』(H.ビュッセル編)
・交響曲ロ短調(T.フィーノによる管弦楽編)

CD9
1. ピアノと管弦楽のための幻想曲
2. クラリネットのための第1狂詩曲
3. サクソフォンと管弦楽のための狂詩曲(管弦楽編曲:ロジェ=デュカス)
4. 2つの舞曲『神聖な舞曲と世俗的な舞曲』

 ジャン=イヴ・ティボーデ(ピアノ:1)
 ポール・メイエ(クラリネット:2)
 アレクサンドル・ドワシー(アルト・サクソフォン:3)
 エマニュエル・セソン(ハープ:4)
 フランス国立リヨン管弦楽団
 準・メルクル(指揮)

 録音時期:2007-2011年
 録音方式:デジタル(セッション)

総合評価

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これは素晴らしいセットですね!記念年の目...

投稿日:2012/08/12 (日)

これは素晴らしいセットですね!記念年の目玉でしょう。有名曲から始まって、普段あまり聴かないような曲をひとつひとつ聴いていくのは本当に楽しいですねえ。またwbさんが仰っているように編曲もので自分が想像したオーケストレーションとの違いを感じることも大変面白いです。

fuka さん | 東京都 | 不明

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準・メルクル&リヨン国立管弦楽団が非常に...

投稿日:2012/05/08 (火)

準・メルクル&リヨン国立管弦楽団が非常に素晴らしい仕事をしてくれたと思う。コリン・マシューズの管弦楽版「前奏曲集」第1集&第2集は非常に興味深い内容で、是非一聴することをお勧めします。これはマリウス・コンスタンスの『夜のガスパール』には及ばない気はしますが、極めて貴重な仕事だと言えるでしょう。この他、編曲ものの充実振りは見事で、徹底した包括性への拘りは他の追随を許さない内容です。生誕150年を記念に相応しい録音の登場を歓迎します。マルティノン&フランス国立管やデュトワ&モントリオールで同様の企画があったら、面白かったであろうと思わせる内容です。

Hecotr さん | 埼玉県 | 不明

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普通のドイツロマン派音楽ではあまり印象に...

投稿日:2012/03/20 (火)

普通のドイツロマン派音楽ではあまり印象に残らない準・メルクルだったが、昨年11月、緊急代役でN響定期に登場し、マーラーのリュッケルト歌曲集と4番を振るのを聴いて、その鮮やかな手腕に驚嘆した。オケをマッスではなくソリストの集合体として扱い、それぞれの楽器の響きを巧みに浮き立たせることにかけては、天才的な感性の持ち主。まさしくピリオド・スタイル時代の指揮者だし、この資質はドビュッシーに最適。どの曲もマッスの力で押そうとはせず、「海」の第2楽章など遅めのテンポで、波と戯れながら響きの綾を織りなしてゆく。量感はないがクリアなナクソスの録音とも相性ぴったり。このセットには編曲物が多く含まれているのも目玉で、コリン・マシューズ編の「前奏曲」全24曲などは、ピアノ原曲との聞き比べも楽しい。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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