トーニオ・クレーガー 他一篇 河出文庫

トーマス・マン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309463490
ISBN 10 : 4309463495
フォーマット
出版社
発行年月
2011年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,252p

内容詳細

ぼくは人生を愛している。これはいわば告白だ―陽気で生き生きとした普通の人たちに憧れる、孤独で瞑想的な少年だったトーニオは、過去と別れ、芸術家として名を成した。そして十三年ぶりに故郷を訪れる旅に出る…二十世紀文学の巨匠マンの自画像にして、不滅の青春小説。後期の代表的短編「マーリオと魔術師」を同時収録。

【著者紹介】
トーマス・マン : 1875年、リューベック生まれ。20世紀ドイツ文学を代表する作家。1894年、処女作『転落』を発表。1901年刊行の『ブデンブローク家の人々』で名声を得る。24年、長編『魔の山』完成。29年、ノーベル文学賞受賞。55年、死去

平野卿子 : 横浜生まれ。翻訳家。メアス『キャプテン・ブルーベアの13と1/2の人生』の翻訳で、レッシング・ドイツ連邦共和国翻訳賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • みっぴー さん

    マンの自伝的要素が強い作品『トーニオ・クレーガー』。傑作です。表現者特有の他人とはちょっと違う℃ゥ分の苦悩をさらけ出し、普通≠ノ憧れる胸の内を吐露した短篇です。表現者って2・5次元の世界に生きているので、現実世界の普通の人間が理解出来なかったり、喜びや悲しみのツボが他人とはズレていたりと、実に孤独な生き物のように思います。孤独な魂は創作によってでしか慰められません。創作という呪いを受けて世に生まれたからには、永遠の伴侶として人生を共にするしかないのです。

  • ちゅんさん さん

    マン初読み。“トーニオ〜”の方はヘッセの『デーミアン』に似てると思ったがこちらの方が明るくてまだ健全な印象。トーニオに「普通がいちばんだよ」と言ってあげたい。読んでてあまり頭に入ってこなかったけど、三島がえらく影響を受けたらしいのでもう一度読んでみたい。マーリオと魔術師"の方が不気味で面白かった。次は『魔の山』か『ブッデンブローク家の人々』だな

  • のせ*まり さん

    デミアンと人間失格と合わせて、自己形成に大切な時期に読んでおきたかったと思った一冊。訳も解りやすくて、周りに溶け込めないトーニオがより身近に感じられた。ここにおられる皆様はトーニオと同じような疎外感を抱えながら少なからず生きていたことってないだろうか?私はとても身につまされた。トーニオが長い時間かけて自意識に向き合えた。私はまだまだ勉強中でインゲとハンスの幻影に悩まされてしまうことがしばしばある。トーニオにはリザベータがいたから向き合うことができたのだな。私には現れるのだろうか、、

  • Y2K☮ さん

    表題作のテーマは「朗らかに生きる普通の人間に憧れる気難しい芸術家」の葛藤か。岡本太郎にどっぷり浸かってきた身からすると、芸術家を凡人と分ける必然性はもはや感じない。芸術家とは職業ではない。何かを純粋な気持ちで創っている人は、誰もが芸術家なのだ。むしろ「マーリオと魔術師」の方に揺さぶられた。大衆の熱狂というものは実際ある種の催眠状態に近い。抗うには何かをしないという消極的な姿勢ではなく、何かをするという強い意志の力が求められる。確かにその通りだ。おかしいと感じたら空気を読まず、さっさと退散する方が賢明です。

  • harass さん

    古さが感じられた翻訳の新訳。クレーガーの言葉にみずみずしさを感じた。少し時間をかけてまた再読したい。原書出版時の挿絵がついている。併読作品の『マリーオと魔術師』をはじめて読む。マンが家族旅行でムッソリーニ政権下のイタリアの保養地にいた時の話が元だという。ファシズムの空気というものを外国人の眼で観察している。奇妙な熱狂をイタリア市民たちにもたらす『魔術師』と彼の運命を描く。実に不気味な雰囲気がある作品で短編にまとめる手腕の見事さに唸った。

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人物・団体紹介

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トーマス・マン

1875年ドイツのリューベックに生まれる。1894年“Gefallen”でデビユー。1929年ノーベル文学賞を受賞。ナチスの台頭によりアメリカに亡命し戦後はスイスに移住。ヒューマニズムの立場で民主主義を支持。作品に「ヴェニスに死す」「魔の山」などがある。1955年没

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