トマス・ピンチョン

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スロー・ラーナー トマス・ピンチョン全小説

トマス・ピンチョン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784105372064
ISBN 10 : 4105372068
フォーマット
出版社
発行年月
2010年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
320p;20

商品説明

怪物はいつから怪物だったのか? 世界文学の巨人唯一の短篇集、新訳で登場。

世界は熱的な死を迎えるのだろうか――? 終わらぬパーティと変わらぬ気温。だが、ドンチャン騒ぎの階下と静謐なる上階はやがてそれぞれの終焉を迎え……。天才作家の若き日の傑作「エントロピー」を含む全五篇に仰天の自作解説を加えた著者唯一の短篇集。当代随一のピンチョン者・佐藤良明が新訳、目から鱗の解説と訳註付き。

内容詳細

華氏37度で変わらぬ外気、階下では終わらぬパーティ。温室のような部屋でひそやかに暮らす男と女は終末の予感のなかで―鮮烈な結末と強靱な知性がアメリカ文学界に衝撃を与えた名篇「エントロピー」。“革命”を夢見る少年たちの秋を描く、詩情溢れる「シークレット・インテグレーション」、年間最優秀短篇として『O・ヘンリー賞作品集』に収録され、デビュー長篇『V.』の一章へと発展してゆくスパイ小説「アンダー・ザ・ローズ」など、眩いほどの才能に満ちた全五篇、著者唯一の短篇集を新訳。ダメキャラに熱力学、ゴミに機械に帝国主義、スパイ、神話、ポップ・カルチャー…。のちのピンチョン作品の萌芽を見るもよし、一篇たりとも読み逃せない作品群に加え、作家本人による仰天のこき下ろし自作解説、訳者による目から鱗の解説・訳註を収録。

【著者紹介】
トマス・ピンチョン : 現代世界文学の最高峰に君臨し続ける謎の天才作家。寡作な上に素顔も経歴も非公表。1963年、『V.』でデビュー、フォークナー賞を受賞する。第2作『競売ナンバー49の叫び』(1966)でローゼンタール基金賞受賞。第3作『重力の虹』(1973)でアメリカ最大の文学賞である全米図書賞を受賞するが、本人が授賞式に現れず物議を醸す。以後、1984年に初期短篇集である本書を刊行した以外は実質17年間沈黙する

佐藤良明 : 1950年生まれ。東北大学理学部中退、東大英文科卒業。東京大学教授職を早期退職。1970年代にトマス・ピンチョン論で出発して以来、文学、思想、ポップ・カルチャー、ポピュラー音楽の分野で執筆を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケイ さん

    ビンチョンが若い頃に書いた短編五篇の新訳。短編となったところで ピンチョンはやはりピンチョンだな。そして、キレて尖ったビートな感じは、短いぶん、余計に研ぎ澄まされている。その奥にはヒューマニティーがあり、特に『スモールレイン』で感じる。また、前書きからも思ったのが、ピンチョンは常に(少なくともこの短編たちを書いた当時)人の優劣は何で判断されるのかといった命題を抱えているということ。だが、興味深く、読み解きたいかといえば、そこまで魅力を感じなかった。

  • zirou1984 さん

    ピンチョン唯一の短編集だが入門書に非ず。1編を除き全てデビュー前に書かれたものであり、序文では著者自らが収められた作品に対して駄目出しを始める始末である。いいのか。しかし理不尽な社会への抵抗とノスタルジアの入り混じる「シークレット・インテグレーション」は白眉の出来だし、序文の回想からは彼がビート以降ヒッピー以前という立ち位置に自覚的であったことが読み取れる興味深い内容となっている。ピンチョン・マニア向けの作品な気もするのだが、そもそもピンチョンを読もうと思う人は全員マニアな訳だから問題ないのかもしれない。

  • Vakira さん

    トマス・ピンチョンの今から50年も前の初期短編5作の集。帯にはかいぶつ出現とある。どれも登場人物のキャラクターがいい。まるで映画のような友人との会話はリアル。「スモール・レイン」は陽気な軍医の映画「マッシュ」を思いだす。「ロウ・ランド」は1つの物語の登場人物が話すもう一つの物語があったりしてもうこの頃から物語が交差するピンチョンの作風が形成されていた。「エントロピー」これぞピンチョン節といったところであろうか?アパートを出る記念パーティーに友人達が集まりドンチャン騒ぎ。

  • 空崎紅茶美術館 さん

    著者が自作について語る『Introduction』から始まる五篇の短篇。ジレンマ、ダメキャラに熱力学、ゴミに機械に帝国主義、終末、スパイ、革命。一言では語れない。どのストーリーも、読むための知識が必要だった。本文の語は多義性を伴っていて、字面通りに理解してはいけない。できない。一日一篇で読み進めました。『メイスン&ディクスン』で挫折し、短編集のこれなら読めるかなと思って手に取った訳ですが、いまいち理解できていないかも。栞紐が二本付いていて、本文の「*」に出会う度に巻末の訳註を読めるので、助かりました。

  • メルキド出版 さん

    「ロウ・ランド」

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