テッサリーニ、カルロ(1690-1766) レビュー一覧
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投稿日:2021/03/15
日本ではあまり知られていないテッサリーニ(Vnが得意)であるが、作品9、14ともになかなかの良品である。作品14はFlでも演奏可能なせいもあって、Vnソロはわりと平明で技巧的な華やかさは薄いが、イタリアの地中海の輝きが感じられるような明るい響きがする。ただし、最後のソナタ第6番の両端楽章ではロジトは技巧的に華やかなソロを繰り広げ、第2楽章アンダンテではオペラのアリアのような歌を聞かせてくれる。ヴィオローネを弾くカレガリは伴奏に徹しているが、チェンバロを弾くゾルドは時に自己主張をするがそれもまた良い。途中挿入されているフェナローリのチェンバロ曲も可愛らしい。2つのVnと通奏低音のためのトリオ・ソナタ作品9は作品14よりもバロック的な響きがする。例えば、第4番の第3楽章はバッハとは違ういかにもイタリア人らしい聞きごたえのあるフーガ形式の秀曲である。第6番はコレッリ風のクリスマスソナタで、第3楽章のパストラルを聞き終えると何とも言えぬ穏やかな気分になれる。ロジトとペローネは、ヴィオローネとチェンバロがしっかりと支える中、息の合った美しい二重奏を奏でており、通奏低音なしの作品2の2曲でもそれは変わらない。2作品とも短い曲ばかりなので高級なBGMとして聞き流すこともできるが、何曲か選択してじっくりと耳を傾けた方がテッサリーニの曲の良さと演奏の良さがともによくわかるので良いと思う。
まさやん さん
投稿日:2013/01/20
CDジャケットの絵とは裏腹に安らかな曲が並ぶ素敵なCDです。(テッサリーニの肖像なのでしょうか?) 演奏も良い水準と思います。知らないで聞いているとクリスチャンバッハの音楽とでも思われるかもしれません。一聴の価値ありです。
カルトブラッシュ さん
投稿日:2009/08/20
穏やかで憧憬的できもちよい曲集でした。またつるつるしたチェンバロの音が気持ちよいです。もっとこの作曲者の作品を出して欲しいです。
塩化カリウムおいしい さん
投稿日:2009/07/18
テッサリーニの名は、このCDで始めて知った。ブリリアントレーベルは大作曲家の演奏機会の少ない作品をまとめて録音することも多々あり、興味深く聴くことができるが、今回は忘れられた作曲家の発掘を目的としているようだ。これはこれでよい企画であると思う。本CDではフルート(トラヴェルソー)とヴァイオリンによる作品12のトリオ・ソナタ全六曲と作品14の6、作品2の9からのフルートと通奏低音のためのソナタが収録されている。作品2の9のソナタが4楽章である他は、急−緩−急の3楽章形式を採っている。また、通奏低音はチェンバロ、ガンバ、テオルボが受持っているようだ。この通奏低音より幾分、フルート、ヴァイオリンがピックアップされて、主役の存在感をアピールしているが、アンサンブル全体のバランスはとても自然にとられているので違和感は感じない。とても心地よい音楽が清々しく流れる。構えないで聴ける分、気楽に音楽を楽しめると思う。緩徐楽章ではヴィヴァルディーの影響が覗えることが何箇所かあるようだ。
kura-ota さん
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ありがとうございました
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