木管の響きを大切にしたガウクの管弦楽配置を最大限生かした録音で、まずはベスト。四季は自体に作品のバラツキが大きく、特に7〜9月はピアノ原版に引っ張られオーケストレーションも適当。下手をすると10月まで聴き辿り着けないことになる。しかしスヴェトラは実にこの穴を、穴とならないよう、細やかな配慮を注いでいる。ピアノ版ではポスト二コアがピアニステックな8月は決して音を濁らさない快演だが、聞かせどころの10月が一本調子だったりと、万全といえるものに出くわしていない。編曲版で「万全」といえるものがあることが奇跡かもしれない。