室内楽、ピアノ曲集、歌曲集　チェレプニン、トルトゥリエ、ゲッダ、他（２ＣＤ）

EMI 20TH CENTURY CLASSICS
アレクサンドル・チェレプニン作品集（２ＣＤ）

プロコフィエフの師としても知られる作曲家ニコライ・チェレプニン[1873-1945]を父に持つアレクサンドル・チェレプニン[1899-1977]。彼はロシア・バレエ団の指揮者を６年間に渡って務めていた父の影響もあって、早くからフランスやグルジアなどの影響を受け、やがてアジアに目を向けるようになります。
　バルトークやコダーイと同じく、民謡採譜に熱中したアレクサンドル・チェレプニンは、たびたび日本を訪れるうちに、伊福部昭、早坂文雄、松平頼則、指揮者で作曲家でもあった江文也を教えることとなり、日本の民族主義的作曲を大いに鼓舞、わが国音楽界の大恩人となりました。
　各地での民謡採譜活動などを経てさまざまな民俗音楽を吸収したチェレプニンは、ロシアをはじめ、中央アジアや中国、日本などの民俗音楽要素を大事にし、自らの作品に織り込むことも多かったようです。
　チェレプニンの音楽は、明確なリズムを持ち、民俗的な要素を交えた独自の魅力をもった聴きやすいスタイルに特徴があり、BISレーベルからリリースされている交響曲＆ピアノ協奏曲全集でも、そうした特徴をうかがうことができました。
　今回登場する２枚組アルバムには、彼の自作自演を中心に、室内楽作品とピアノ曲と歌曲が収録されています。ごく初期の歌曲から戦後のピアノ曲まで幅広い年代の音楽が収められているので、チェレプニンに関心のある方には、見逃せないアルバムといえます。（ＨＭＶ）

【収録情報】
CD1
チェレプニン：
・ピアノ五重奏曲ト長調 作品44
　アレクサンドル・チェレプニン（ピアノ）
　グループ・アンストゥルマンタール・ドゥ・パリ

・弦楽五重奏曲第2番イ短調 作品40
　グループ・アンストゥルマンタール・ドゥ・パリ

・ピアノ三重奏曲ニ長調 作品34
　アレクサンドル・チェレプニン（ピアノ）
　ヤン＝パスカル・トルトゥリエ（ヴァイオリン）
　ポール・トルトゥリエ（チェロ）

・ニ重奏曲（ヴァイオリンとチェロのための） 作品49
　ヤン＝パスカル・トルトゥリエ（ヴァイオリン）
　ポール・トルトゥリエ（チェロ）

・無伴奏チェロ組曲
　ポール・トルトゥリエ（チェロ）

CD2
・ピアノ・ソナタ第1番イ長調 作品22
・4つのノスタルジックな前奏曲 作品23
・10のバガテル 作品5
・前奏曲 作品83の9
・エクスプレッション 作品81-9
・8つの小品 作品88〜第4曲：即興曲
・練習曲 作品56-7
・8つの小品 作品88〜第8曲：ブルレスク
　アレクサンドル・チェレプニン（ピアノ）

・ツァースコエ・セロの湖 作品16-3
・2つの神秘的伝説 作品50
・白樺 作品33-14
・秋の歌 作品7-1
・La bougie s'est eteinte 作品21-3
　ニコライ・ゲッダ（テナー）
　アレクサンドル・チェレプニン（ピアノ）