ダニエル・E・リーバーマン

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人体六〇〇万年史 科学が明かす進化・健康・疾病 下 ハヤカワ・ノンフィクション文庫

ダニエル・E・リーバーマン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784150505127
ISBN 10 : 4150505128
フォーマット
出版社
発行年月
2017年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
400p;16

内容詳細

農業革命、産業革命を経てヒトの生活は便利で快適になり、寿命はこれまでになく延びた。だが飢餓や感染症が激減した一方で、2型糖尿病、肥満、心臓病、認知症、アレルギーなどの慢性病は増加の一途をたどっている。進化に重要な役割を果たしたはずの脂肪や糖がなぜ病の誘因となりうるのか。生活様式の変化が人体の進化のペースを上回った結果生じた「進化的ミスマッチ」を解明し、状況改善への道を探る。

目次 : 第2部 農業と産業革命(承前)(失われた楽園?―農民となったことのありがたさと愚かさ/ モダン・タイムス、モダン・ボディ―産業化時代の人間の健康のパラドックス)/ 第3部 現在、そして未来(過剰の悪循環―なぜエネルギーを摂りすぎると病気になるのか/ 廃用性の病―なぜ使わないとなくなってしまうのか/ 新しさと快適さの隠れた危険―なぜ日常的なイノベーションが有害なのか/ 本当の適者生存―人間の身体にとってのよりよい未来を切り開くため、進化の論理はどのように役立てられるのか)

【著者紹介】
ダニエル・E.リーバーマン : ハーバード大学人類進化生物学教授、同大エドウィン・M・ラーナー2世記念生物学教授。“ネイチャー”“サイエンス”誌をはじめとする専門誌に100以上の論文を寄稿。ヒトの頭部と「走る能力」の進化を専門とし、靴を履かずに走る「裸足への回帰」を提唱、「裸足の教授」と呼ばれる。その研究と発見は新聞、雑誌、書籍、ニュース番組やドキュメンタリーにおいても注目されている

塩原通緒 : 翻訳家。立教大学文学部英米文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • てつ さん

    実はヘビーな内容を平易に説明してくれる良書。翻訳も良い。要は痩せろという話。

  • かんやん さん

    農業の導入と産業革命を経て疫学的転換が起こる。死亡率が低下する一方で、人類は慢性的な疾患に悩まされるようになった。身体の適応と文化とのミスマッチ病とは、つまりは生活習慣病か。糖質の過剰摂取と運動不足による2型糖尿病・心臓疾患・脳梗塞、廃用性の病である骨粗鬆症・親不知・免疫不全やアレルギー、快適な靴や椅子の使用による膝痛・腰痛。予防可能な病に多額の医療費が投じられている現状だが、多くの場合、根本的な治療法はない。しかし、人は体に悪いとわかってはいても、目先の快適・快楽を手放すことは難しい。ごもっともです。

  • bapaksejahtera さん

    進化生物学の記述に満ちた上巻と変わり、下巻は仔細な健康読本的記述だ。ヒトは農業及び産業革命によって与えられた利便の反対給付として、様々な非伝染性疾病に悩む事となった。これに遺伝的適応で対するには変化は余りにも急である。更にその利便の提供は勿論、医学や様々な遺伝ミスマッチ対処は、近代文化そのものを構成する。著者は最後に脱出の選択肢を示す。教育・啓蒙というソフトパターナリズムである。さて、猫の糞尿にまみれた砂場で遊んだ我ら世代から見てさえ、子供、孫と次第に本書で述べる劣化が進んでいる。お爺さんは悲観するのだ。

  • Hiroshi さん

    下巻は農業革命から始まる。1万8千年前に氷河期が終わると狩猟採集民は人口を増やした。人口密度が高くなると通常の採集に加え補助的に食用植物の栽培を始めた。狩猟採集民は年に5, 6回野営地を替えていた。それが定住し農耕を始めるようになる。初期の農耕は良かったようで身長が伸びた。だが何千年か過ぎると身長が縮み出す。単一主食に頼る農耕は栄養の多様性と質が損なわれた。周期的な食糧難や飢饉がおきた。人口密度が高まり家畜を飼いだすと新たに感染症が発生した。ミスマッチ病だ。農耕は多くの食料を生産するが個々の子には不足だ。

  • roughfractus02 さん

    二足歩行は大きな脳のエネルギーを維持するために脂肪を溜め込む必要から、狩猟から農耕へ生活がシフトする。農耕生活は糖質過多の食事、過剰な労働、過密で感染しやすい定住を常態化して病気になりやすい体質を作る。そして産業革命以降、淘汰から離れた生活の中で病気は次々と増えていく。進化の観点から、著者はこのような生活習慣への変化をディスエボリューションと呼び、この生活で生じる肥満、環境刺激減少による骨粗鬆症のような病、靴を履く等の快適さから派生する病をミスマッチ病と呼んで、その改善は子供からの対応で可能であると説く。

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