ダニエル・ドレズナー

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ゾンビ襲来 国際政治理論でその日に備える

ダニエル・ドレズナー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784560082492
ISBN 10 : 4560082499
フォーマット
出版社
発行年月
2012年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19

内容詳細

生き残るための方策を世界的権威が伝授!


「ゾンビの突発的発生は必ず起こる!」その日にどう備えるべきか? 国際政治学の世界的権威で、ゾンビ研究学会顧問のドレズナー先生が、対応策を分かりやすく提示。各国首脳必携!


バイオハザードより面白い!
二十世紀中葉以降、もっとも成功を収めた文化表象のひとつ、ゾンビ。ジョージ・ロメロ監督のLiving Dead三部作で描かれたように、ゾンビにはベトナム反戦運動とカウンターカルチャーの挫折(Night of the Living Dead,1968)、ショッピングモールに象徴される極端な消費主義(Dawn of the Dead,1978)、そしてレーガン政権下で深刻化した社会的矛盾(Day of the Dead,1978)等々、つねに時代が刻印されてきた。

世紀が変わって十年あまり。映画やポップ、ゲームや書籍で(もちろん社会運動の象徴としても)、ゾンビは未曾有のブームを迎えている。この新たなブームを「大衆の珍奇さへの渇望」に回収せず、その含意を考えるところから本書は始まる……


いや、ポピュラー・カルチャーの問題ではない! 米同時多発テロや炭疽菌攻撃を挙げるまでもなく「ゾンビの突発的発生は必ず起こる」。現に米疾病管理予防センターやハイチ政府はすでに対策を講じているではないか。


では、いかにしてゾンビ襲来に備えるのか? この深刻な問いにマジメに挑んだのが本書だ。国際政治学の世界的権威で、ゾンビ研究学会諮問委のドレズナー先生はいかなる結論を見出したのか? 各国首脳が驚愕する、バイオハザードより百倍面白い一冊。


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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • こばまり さん

    ゾンビを中央に据えると国際政治理論が分かりやすくなり、ゾンビをcovid-19に置き換えるとこれまた。後半1/3は訳者によるサブテキストで、本編とゾンビを理解する上で誠に親切なガイダンスである。筆頭に挙げた参考文献の書名に誤植はご愛敬。

  • HANA さん

    我ら一般市民の行動は、ショッピングモールに籠る一択なわけですが、上の方々は様々な選択を強いられる。というわけで国際政治学者が書いたゾンビについての本。想像していたような各国の行動の予想のようなものではなく、特定の政治思想が取る行動の予想であった。問題点は一部の映画が描いているようにゾンビを意識あるものとして考えている点。個人的にはゾンビは話し合いも意思も持たない災厄そのものなので、そのような立場に立っての予想は是とし難いものがあります。あと国際政治学の基礎教養が必要なのでその点もきつかった。

  • yo さん

    【コロナ禍世界の相似形】先日の読書会で紹介したのを機に再読。ゾンビの襲来は、パンデミックと似ている。単にウイルスという触媒があるためというわけではない。人から人へ伝染し、ゾンビへの物理的接近が大変危険であり、そして鼠講的に拡散する点が共通するためだ。本書は「現実にゾンビが拡散した場合に国際政治はどうなるのか」について、国際政治理論が予測する未来を整理した(大変大真面目な)本である。コロナ禍の最中にあるリアルの国際政治がどう動いているのかを併せて考えると、その異同が見えてきて面白いかと思う。

  • パトラッシュ さん

    世界に恐るべき感染症が流行しても、政府は官僚組織の権限調整に時間を浪費して的外れな対策で失敗し、患者の強制隔離も非人道的との主張で進まない。各国は自国の安全保障と勢力拡張を優先するため国際協力もうまくいかず、世界は病との共生を余儀なくされるーーコロナ禍に翻弄される地球の現状ではなく、もしゾンビが襲来した場合の現実政治はどう対応するかを国際政治学者が予測した結果だ。ゾンビとコロナとを問わず国家の存在を前提とした社会は想定外の巨大な災厄には無力だ。むしろ国家こそが人類破滅につながるのではないかと思えてしまう。

  • J さん

    エンタメ的な本かと思いきや、まじめに国際政治的観点からゾンビが発生した場合にどう対処するかの論文(?)。国際政治論がよくわかっていないので腑に落ちない。ただ、ゾンビが発生した場合、国際機関や各国の安全保障当局は機関間の「押し合いへし合い」などで適切な対処ができないという結論が興味深い。ゾンビを身近な災厄(原発とか)にしても十分に当てはまる。とはいえ、ゾンビに対する備えと言われると・・・。取り敢えずは、本書で絶賛している「ワールドウォーZ」の映画を見てみようかと。

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