スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ

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完全版 チェルノブイリの祈り 未来の物語

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000614528
ISBN 10 : 4000614525
フォーマット
出版社
発行年月
2021年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
420p;19

内容詳細

一九八六年四月二六日午前一時二三分、その事故は起こった。人間の想像力をこえる巨大な惨事に遭遇した人びと。彼らの語る個人的な体験、苦悩をとおして放たれる切なる声と願いを、作家は被災地での丹念な取材により書きとめる。消防士の夫を看取る妻、事故処理にあたる兵士、動物を処分する猟師、汚染地に留まりつづける老婆、戦火を逃れてきた難民、そして子どもたち―。歴史からこぼれ落ちた小さな声の数々が響きあい、未来の物語がつむがれる。旧版より大幅な増補改訂が施された完全版。ノーベル文学賞受賞(2015年)、全米批評家協会賞受賞(2005年)。

目次 : 孤独な人間の声/ 見落とされた歴史、そしてなぜチェルノブイリはわたしたちの世界像に疑いをおこさせるのか―自分自身へのインタビュー/ 第1章 死せるものたちの大地/ 第2章 創造の冠/ 第3章 悲嘆に心うたれる

【著者紹介】
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ : 1948年ウクライナ生まれ。国立ベラルーシ大学卒業後、ジャーナリストの道を歩む。綿密なインタビューを通じて一般市民の感情や記憶をすくい上げる、多声的な作品を発表。戦争の英雄神話をうち壊し、国家の圧制に抗いながら執筆活動を続けている。2015年ノーベル文学賞受賞

松本妙子 : 1973年早稲田大学第一文学部露文科卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヘラジカ さん

    旧版を読み終えてから早7年。1.7倍と増補された部分を正確に認識できたわけではないが、読み始めてすぐにあの時代を語り伝えようとした人々の声が記憶から蘇った。やはりこの本以上に苦しみや悲しみ、やるせなさと言った感情を覚える書はないように思う。初読時から変わらない衝撃であるばかりか、先立ってヒギンボタムの大著『チェルノブイリ:「平和の原子力」の闇』を読み終えていたため、詳細が補われて数々の証言が一層鮮明にも感じられた。原子力発電所と無縁ではいられない現代を生きる人々にとって必読の名著である。

  • 燃えつきた棒 さん

    『アレクシエーヴィチとの対話』刊行記念公開オンライン研究会に参加するために読んだ。 『チェルノブイリの祈り』は既読だが、本書は旧版の1.7倍の増補改訂版だということで、どうしても読んでおきたかった。/

  • 踊る猫 さん

    雑多なものを雑多なままに収めた本、という印象を受ける。決して読みやすい本ではないのだけれど、チェルノブイリを経由してしまったあとに読むと事故の悲劇性が改めて浮き彫りになるし、それでもなお生きようとする人々の真摯な姿勢に心打たれるものを感じるのだった。まさに「祈り」の書だ。石牟礼道子『苦海浄土』にも似ていると思った。人々の息遣いまで聞こえてきそうな臨場感、闇雲に「上」を撃とうとせず(むろん、矛先はしっかり向けられている)日々の暮らしを大事にしようとする人々の真面目さ。これはなかなか書けそうで書けない本と思う

  • なっち さん

    ♬チェルノブイリには行きたくない、と私が学生の頃好きだったブルーハーツが歌っていたっけ。なぜ行きたくないのか、この本を読んでやっとわかった。

  • 崩紫サロメ さん

    チェルノブイリ原発事故の被爆者たちを取材したものであるが、「わたしが取り組んでいるのは、いわば見落とされた歴史、私たちがこの大地と時代に存在したという痕跡のない痕跡」(p.28)として、「感情、思考、ことばの日常性を集める」とする。原発事故により彼らは「チェルノブイリ人」として日常を奪われ、時には害毒のように、時には研究対象として扱われる。これは、広島・長崎、あるいは福島で起こったことを思い浮かべれば想像がつくだろう。多くのチェルノブイリ本が出たが、本書はあくまでもメタファーでもシンボルでもない(→)

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  • 作成者:さん