スティーヴン・キング

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グリーン・マイル 下 小学館文庫

スティーヴン・キング

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784094088991
ISBN 10 : 4094088997
フォーマット
出版社
発行年月
2014年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
白石朗 ,  
追加情報
:
445p;15

内容詳細

死刑囚コーフィの不思議な力を知ったコールド・マウンテン刑務所看守主任のポールは、彼の罪状に疑問を抱きはじめる。そんななか、刑務所長の妻が脳腫瘍に倒れる。ポールは他の看守たちとともにコーフィを連れ出し、所長の妻の治療をさせるという賭けに出た。またも奇跡が起き、戻った刑務所ではさらにコーフィが驚くべき力を発揮する。そしてポールは、コーフィの事件の真実を知ることになる。しかしその時にはすでに、彼の処刑が目前に迫っていた。世界屈指のストーリーテラーによる、二十世紀最高の奇跡の物語が鮮やかに蘇る!

【著者紹介】
スティーヴン・キング : 1947年、アメリカ・メイン州生まれ。高校教師を経て、1974年に『キャリー』で作家デビュー

白石朗 : 1959年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。英米小説翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Tetchy さん

    最後の最後まで驚きと感動が詰まった作品だった。キングは結末まで考えてなかったらしいが、それが信じられないほど、全てが収まるべきところに収まり、これまでにない素晴らしい物語となっていることに驚く。ジョン・コーフィにキングが書かされた物語ではないかとも思わされてしまう。グリーン・マイル。それは電気椅子に至る廊下がライム・グリーンのリノリウムが貼られていたことで付けられた俗称だった。しかしこれは人生の最期に至る道のりを示すのではないか。私がグリーン・マイルを歩むとき、全て成し終えたと笑顔であるように祈っている。

  • ゆいまある さん

    下巻に入ったらちゃんと面白い。キャラは立ってるし、予定調和だが、物語も大きく動く。キングお馴染みの人類愛というテーマが貫かれていてよい。ドラクロアとミスター・ジングルズの別れには泣かされる。物語はゆっくり進み、説明が多いので分かりやすいのだが分かりやす過ぎるというか、子供向けにも思える。期待していたんだがジョン・コーフィの過去は明かされず、ジョン・コーフィの処刑に奇跡が起きなかった。期待値を上げすぎたのかもしれない。

  • chimako さん

    コーフィーは神様が遣わされた可哀想な黒人だった。人の痛みや苦しみを、恨みや悪意を我が身のものとして感じてしまう。助けたいのに助けられなかったことを悔いる。人の苦しみを吸い取り自らの苦痛として吐き出す。それに疲れ果てたコーフィー。黒人が蔑まれた時代。鞭で打たれ傷ついた体に宿った力。……その対照にある醜い輩。権力(自分で築いたのではなく身内が権力者)を笠に着て暴力を愛し、人を傷つけることこそが最高の喜びである変質者。しかし、その変質者が大手を振って我が物顔で歩き回る世の中。……感想にならないがこれが限界。

  • オーウェン さん

    パーシーが起こした悲劇から始まり、ドラクロワの処刑へと繋がる下巻。 コーフィの隠された力を看守たちが知り、それをあることに使おうと画策。 そして本当に犯罪を犯したのかどうかという点を追求していると、コーフィの処刑時間が迫る。 看守と死刑囚の触れ合いという点は、おおよそキングらしくないヒューマンな作風だったが、仕事を果たさねばならないという看守たちの苦悩が胸に迫る。 そしてそれを優しく受け入れる無垢なコーフィの人柄。 最後にはどこか希望が感じられる余韻をもたらす。

  • 絹恵 さん

    電気椅子のスイッチを押すことが必ずしも正義の執行ではない場合のように、この世には誤りを正せないことがあります。私には奇跡をおこす力がないと嘆くことがあります。でもコーフィは奇跡をおこせたからこそ、いつだって誰かのためのなみだを流していたのだと思います。生と死のあいだで、真綿で首を絞めるような不条理にあっても、奇跡をおこすことは出来なくても、私は願うから。そこに始まりと終わりがあるから。

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スティーヴン・キング

1947年、アメリカ、メイン州ポートランド生まれ。英語教師のかたわら小説の執筆をつづけ、1974年『キャリー』で作家デビュー。専業小説家となってベストセラーを連発し、「モダン・ホラー」の旗手となる。以来50冊以上の本を出版し、ブラム・ストーカー賞、世界幻想文学大賞、エドガー賞、米国ナショナル・ブック

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