スタニスラス・ドゥアンヌ

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意識と脳 思考はいかにコード化されるか

スタニスラス・ドゥアンヌ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784314011310
ISBN 10 : 4314011319
フォーマット
出版社
発行年月
2015年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
469p;20

内容詳細

「科学者は、いかにしてこの心の要塞に侵入できるのだろうか」―認知神経科学の世界的研究者として数々の受賞歴を誇る俊英が、意識研究の最前線へのガイドツアーに読者を誘う。膨大な実験をもとに究極の問題に迫る、野心的論考。

目次 : 序 思考の材料/ 第1章 意識の実験/ 第2章 無意識の深さを測る/ 第3章 意識は何のためにあるのか?/ 第4章 意識的思考のしるし/ 第5章 意識を理論化する/ 第6章 究極のテスト/ 第7章 意識の未来

【著者紹介】
スタニスラス・ドゥアンヌ : 1965年生まれの認知神経科学者。コレージュ・ド・フランス教授。数学、心理学を専攻したのち、脳における言語と数の処理の研究へと進み、若くして認知神経科学の世界的な研究者の一人となる。2011年にフランスの最高勲章であるレジオンドヌール勲章(シュヴァリエ)を受章。2014年度のBrain Prizeほか、脳生理学関係の受賞歴多数。フランス国立保健医学研究機構(INSERM)認知神経画像解析研究ユニットのディレクター、フランス科学アカデミーならびにローマ教皇庁科学アカデミーの会員でもある

高橋洋 : 翻訳家。同志社大学文学部文化学科卒(哲学及び倫理学専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • seki さん

    「意識」とは何かを脳神経科学の視点から解明しようとする一冊。文系の私には、内容の半分も理解していないと思うが、この哲学的命題に対して、終始、実証的に進めようとする展開に好奇心がくすぐられた。印象に残っている点は、まず「無意識」状態でも、脳は様々な処理を行っていること。意識に上るものは一つのことしか対象にできないらしい。それを考えると、脳の無意識における働きは重要である。もう一点は、これまでの脳科学の進歩により、脳に支障をきたした人間の治療への可能性が開けてきたこと。この分野はまだまだ進歩がありそうだ。

  • にしがき さん

    👍👍👍👍 ヒトが意識がある(気づく)とはどういうことか、脳の反応の計測データに基づきながら解明していく(完全な解明は今後の研究が待たれるが)。著者らは、「グローバル・ニューロナル・ネットワーク」という仮説を立て、意識は脳全体の情報共有であるとする。先日読んだ『意識はいつ生まれるのか』、『クオリアはどこからくるのか?』でも同様の仮説が立てられているが、後者の二つは情報量(ビット数)を基にしていたが、本書では物質的なニューロンの発火・連携範囲に着目している。/まさに発展途上の分野な感じがして目が離せない。

  • りょうみや さん

    数々の実験とニューラルネットのシミュレーションによって無意識と意識の境界が明確にされていく。著者の仮説は「意識は脳全体の情報共有」というもので、脳の各部位の役割は特化されているが、意識は人が一片の情報に注意を向けたときに、脳の長距離神経ネットワークによる一斉伝達システムのなかでそれを活性化したまま保てる進化した装置というもの。脳の活動でも無意識と意識の間では相転移(水-氷のような不連続な変化)が見られるというのはおもしろい。理論のところを重点的に読み、実験の詳細なところは摘み読みした。また読み返したい。

  • やいっち さん

    最新の脳科学の現状の一端でも知りたくて手に取った。意識と無意識の差を実験的に見極め、患者の脳の状態の差異を脳の部位を直接測定することで調べることができるとか。従来、植物状態の人と治療を見放された人でも、臨床検査で最小意識状態と診断されることも。「自動的な脳診断プログラムを用いれば、行動や態度として表に現れるはるか以前から、意識の兆候を検知できる。今や理論に基づく意識のしるしの診断は、熟練した臨床医師より鋭敏になったのだ」!脳波を検知して操るロボットスーツも、こうした脳科学の成果の一端なのだろう。

  • roughfractus02 さん

    意識をグローバルな情報共有と捉える著者は、その本質、脳の同期活動からの発生、その特有のしるしに関して問いを提起し、覚醒状態、注意、コンシャスアクセスの3段階に分けて情報を選別し思考上に持ち出す最後の項目から本書を始める。無意識まで届く情報(扁桃体まで)が意識まで濾過される例から1000億のニューロンの脳に「類似する」情報要約メカニズムとされる意識がベイズ確率で作動する意志決定ルールに従うという点が面白い。コッホはしるしと相関事象の区別から、チャーマーズのクオリア問題は直観を鍛える技術の発達から批判される。

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