ジョイス・キャロル・オーツ

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とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢 河出文庫

ジョイス・キャロル・オーツ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309464596
ISBN 10 : 4309464599
フォーマット
出版社
発行年月
2018年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
480p;15

内容詳細

美しい金髪女子中学生の誘拐事件、誕生前から仲違いしてきた双子の兄弟、赤ん坊を見守るネコの魔力、腕利きの美容整形医がはまる悪夢のような現実…。ミステリ/ホラー/ファンタジーの垣根を超えて心の暗闇と現実の歪みを描き、近年ノーベル文学賞の候補と目されるアメリカ女性作家の自選中短篇傑作集。

【著者紹介】
ジョイス・キャロル・オーツ : 1938年米ニューヨーク州生まれ。現代アメリカを代表する女性作家。68年『かれら』で全米図書賞受賞

栩木玲子 : 1960年生まれ。法政大学教授。専門はアメリカ文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • sin さん

    ミーイズムと同族嫌悪…人は自らに対して理解を欲するが、他人をわかろうとはしない!その上、けっして認めることはしないが、似た者に嫌悪を覚える!ここに納められた作品は、帯で高らかに謳い上げられた“ミステリ!ホラー!!ファンタジー!!!”ではなく訳者は否定するが嫌ミスであり、人に対して自分に都合の良い部分しか見ようとしない人間のどうにもやるせない本質が語られている。所謂、痛いヒューマニズムと感じた。

  • あたびー さん

    全てがイヤな話ぞろいの中・短編集。表題作「とうもろこしの乙女」は、裕福な家に生まれながらネグレクトされて育ったジュードは、ある日下級生のマリッサが母親にキスされているのをみかけ、誘拐してアメリカ先住民の旧習の真似事(つまりは生贄)に使おうと画策する。物語はジュードと手下の少女たち、マリッサの母親リーア、加害者に仕立てあげられた学校教師ミカールの視点から紡がれる。結末まで目の離せないクライムサスペンス。

  • take0 さん

    悪夢に絡め取られていくかのような登場人物達が語られる7編。「タマゴテングタケ」とか読んでて胃の辺りが重苦しくなってくる。「化石の兄弟」同じ遺伝子、生まれた日さえ同じという存在に向ける愛憎。萩尾望都「半神」を一寸思わせる。「頭の穴」手術シーンの泥沼にはまりこんで身動き取れなくなっていくような怖さ、死体を処理するシーンは滑稽ささえ感じられてくる。「私の名を知る者はいない」両親、周囲の関心も愛情も生まれたばかりの妹に向かっていると感じてしまう幼い姉の不安や焦燥。果たして猫は本当に存在していたのか?

  • 拓也 ◆mOrYeBoQbw さん

    短篇集。ダークサイド文学。J.C.オーツの短篇集の文庫版です。表題作は中篇くらいの長さがあり、全編通して言えるのは、登場人物の闇と、舞台や社会の闇が相互に侵食するような物語。プロットは言ってしまえば『厭な話』なのですが、モチーフの良さか、締めが見事なのか、悪い後味じゃない、情感や静謐さが流れるように私の場合感じましたね〜(・ω・)ノシ

  • 三柴ゆよし さん

    いずれの作品でも、人びとはある<悪意>に翻弄され、最悪の場合は死をむかえる。オーツが意地悪なのは、その<悪意>の表象の方法であって、彼女の小説にはたとえばメルヘンの世界観が本質的に内包している、弱者が強者を打ち負かす、という転倒のカタルシスは一切存在しない。そこにあるのは強者が弱者を捕らえ、虐待し、自らの欲望の餌食とするリアリズムであり、無論、私たちの世界は以上の論理によって成り立つものだが、多くの虚構はこれを逆転させることで、読者に、世界とは私たちが考えているほど救いのないものではない、と語りかける。

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