ジュリアン・グリーン

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モイラ 岩波文庫

ジュリアン・グリーン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003751367
ISBN 10 : 4003751361
フォーマット
出版社
発行年月
2023年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
472p;15

内容詳細

「君ほどは白からず…」―ジョゼフは白い肌に赤毛の18歳。人の心を騒がす美貌ながら、極度の潔癖さと信仰心ゆえに若者らしい気軽な会話を嫌悪し、好意を示す人たちと事あるごとに衝突する。孤独の中で、夢想にふける彼の前に運命の少女が現れ…。1920年のヴァージニアを舞台に、端正な文章で綴るグリーンの代表作。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケイトKATE さん

    赤毛の美少年ジョゼフ・デイは、大学進学のため下宿生活を始めるが、潔癖な心と篤い信仰心のために、同級生達の下世話な会話に嫌悪し馴染めずにいた。それでも、篤い信仰心を持った同級生デイヴィッドと出会い、友情を深めることで大学生活を送っていたが、下宿先の女主人の養女モイラが現れ、ジョゼフの人生が狂っていく。『モイラ』は主人公ジョゼフと表題の女性モイラとの関係よりも、ジョゼフの少年から大人への成長過程における心の葛藤と痛みが細部に渡って丁寧に描かれている。(続く)

  • プロメテ さん

    文体よし、構成よし、翻訳よしと完璧な小説。 本書は幻想的な雰囲気をたたえる中、超自然主義という括りだが、肌に合いさらっと入ってきて大変読みやすかった。作家の現体験かと思われるほど空気感が伝わってきた。追憶の繊細さの痛みが刻印されている。淡い青春時代の回想に近く、私のそれも思い起こされ胸が苦しくなった。ヘルマンヘッセの作品のようで、多感な時期に読んだら苦しすぎてたまらない程だったろう。純粋な甘美な希求が描かれている上に、まさかの予想外の展開へ。久しぶりの長編小説、大変よかった。このような読書がまたしたいな。

  • amanon さん

    約二十年ぶりに新訳にて再読。初読の際、殆どキリスト教に無知だったのにも関わらず、よく最後まで読めたな…というのが正直なところ(笑)。また、初読の際も、主人公ジョセフの頑なな性格はある程度認識していたつもりだったが、改めて読むと、極端なまでの潔癖な性格と、その性格が引き起こす様々な軋轢、それでもなぜか人を惹きつけるというか、構いたくさせる何かがあるという人物設定に驚き。またタイトルにもなっているモイラが、実はごく終盤の、しかも比較的僅かな場面にしか登場しないのにも関わらず、強烈な印象を残すのは驚異の域。

  • sugsyu さん

    信仰と情欲のせめぎ合いに苦しむ若者の悲劇。両者が対立するものとしうよりは、同じものの両面であるというカラマーゾフ的な矛盾!(もっともプロット自体は「白痴」に類似するが)。「ロミオとジュリエット」に激怒して教科書を破り捨てる一方で、穏健なプロテスタントにも馴染めず原始キリスト教に憧れる。彼の周りに立ち現れる同性たちの友情、愛情に目を背け、真っ逆さまに「運命の女(モイラ)」へと突き進む。戯れに部屋を訪れた彼女の前で、平静を装って「オセロー」を読む場面の緊迫感たるや。偉大な人間の失墜は、宗教さえ超えて胸を撃つ。

  • Kaname Funakoshi さん

    世界と向き合えない禁欲的教条主義者が大学で繰り広げる騒動記。シェイクスピアのエロい場面に出会って本を破り、牧師を目指す友人が恋をしていることに腹を立て、その割に自分の肉欲には打ち勝てないのだった

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