ジャン・ボードリヤール

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シミュラークルとシミュレーション 叢書・ウニベルシタス

ジャン・ボードリヤール

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784588099113
ISBN 10 : 4588099116
フォーマット
出版社
発行年月
2008年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,220p

内容詳細

最近の政治的・社会的事件、映画、テレビ、SF、クローン生物などを縦横に論じつつ、実在の消滅と「ハイパーリアル」の専制を予見し、現代消費社会の状況を抉る。ボードリヤールによる挑発的な知的冒険の書を復刊。

【著者紹介】
ジャン・ボードリヤール : 1929年生まれの現代フランスの社会学者。最初の著作『物の体系』(68)において“それ自体で存在する物から記号としての物へ”という視点を記号論の枠内で提起、続く『消費社会の神話と構造』(70)、『記号の経済学批判』(72)では、物を記号として消費する社会の構造、記号としての物の特徴を解明。72年の著作で顔を見せた“象徴交換”の概念を中心としながら、マルクス主義の基礎概念とみなす“生産”概念に批判を加えようとしたのが『生産の鏡』(73)、『象徴交換と死』(75)、などであり、『誘惑について』(79)、『シミュラークルとシミュレーション』(81)以降の著作では、この“象徴交換”、あるいは実在をもたない記号としての“シミュラークル”、“シミュレーション”をキー概念として現代社会・文化を分析している。また、再三来日し、講演やシンポジウムを行なっている。2007年3月死去

竹原あき子 : 1940年生まれ。千葉大学工学部卒業。1968年から1973年までフランス政府給費留学生としてENSAD,Institut d’Environnement,EPHEに学ぶ。現在、和光大学人文学部芸術学科教授。工業デザイナー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ころこ さん

    第1章を読むと凡庸で中途半端に具体的な政治の記述があり、肝心のシミュラークルとシミュレーションが何なのかは明確に書いてありません。その中で唯一ディズニーランド論が想像し易い例として適切なように思います。「ディズニーランドは、錯綜したシミュラークルのあらゆる次元を表す完璧なモデルだ」とあります。「ディズニーランドとは、…アメリカ全てがディズニーランドなんだということを隠すために、そこにあるのだ」ディズニーランドに子供と行く大人はディズニーランドの外に現実があると思い込んでいるが、ディズニーランドは大人がそれ

  • 白義 さん

    現実の大地を地図に描くのではなく、地図が大地に先行する。現実のためのモデルではなく、モデルをもとに現実が生まれ、終わりなきコピーの連鎖にオリジナルが規定される。本書でボードリヤールが描くのは、ありとあらゆる全てがシミュレーションになった結果現実とシミュレーションの区別自体がなくなる、ある種の超高度情報化社会だ。ありとあらゆる語りや理論、分析が先行し全てが予め既視感のあるものと化した社会。そこでは未曾有の大災厄や破滅すらも「どこかですでに聞いたことのあるもの」として現れるだろう。本書が実社会に先行したように

  • なっぢ@断捨離実行中 さん

    時代があまりに彼の主張通りに進みすぎた(マトリックスの大ヒットがその象徴だ)からなのか、他のポストモダン論者と比べるとやや忘れ去られてしまった感のあるボードリヤールさん。本書はコジェーヴ=フクヤマ的な歴史の終わり論よりも遥かに過激だ。なんせ歴史はどこか我々知り得ない地点で破砕してしまったというのだから。この過剰にニヒリスティックな仮説は最後イラク戦争はなかった論まで行き着いてしまう(故になかったことにされた)のだが、彼の露悪的な振る舞いは未だに我々を挑発し続けている。ぶっちゃけドン引きですよ、これ。

  • またの名 さん

    理解するための各モデルが先に存在するので、それに合わせて証拠や客観性の扱い方で事件はどのようにでも解釈できる、と語るポスト真実の先駆者の世界観はニヒリズム。左翼は進んで右翼の働きをし右翼も自発的に左翼の働きをするのが現代政治で、反芸術が芸術を証明し反精神分析が精神分析を証明するという、模造の模造が連鎖するだけの倦み切った社会。時にはテロと自然災害が束の間状況を変えるにしても、ベトナム戦争は存在しなかったと書く著者にフェイクニュースを批判する論理はない。こんな思想の袋小路に挑戦してるのが、新しい実在論者達。

  • ハイザワ さん

    「シミュレーションの特徴とはモデルが先行すること」である。フェイクニュース論として読めた。VRによる空想世界から「現実に帰る」ことを目的とした作品(マトリックスもそうだしこないだ見たインセプションもそうだった)が、ボードリヤールを参照しながらそこから後退してしまっているといえるのは、ボードリヤールはそもそも「現実」はないと言っているからである。ハイパーリアルは大きな物語どころか普通の物語すら否定する。

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