木を植えた人

ジャン・ジオノ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784772190060
ISBN 10 : 4772190066
フォーマット
出版社
発行年月
1989年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19cm,52p

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読書メーターレビュー

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  • やすらぎ さん

    村の泉は涸れていた。生き物には欠かせない水がない。陽を遮るものも激しい風を耐えるものもない。荒れ果てた大地に団栗を植え続ける男。人間は破壊するばかりではない。人間の手と魂から生命を生き返らすこともできる。やがて小川は流れ、そこに水があると風に運ばれた種も芽生え、ゆっくりと植物に包まれる。そこを通り過ぎた者は、自然の気まぐれでこの地が豊かになったとしか思わないが…。成功をもたらすには妨げようとするものに打ち勝たなければならない。情熱が失望を優らなければならない。幸福な道を探しあてたブフィエに言葉はいらない…

  • 佐々陽太朗(K.Tsubota) さん

    こうした生き方を人生の到達点として選べることは素晴らしい生き方として尊敬に値すると思います。ただ、訳者・原みち子氏の「あとがき」が少々残念に思われます。それは「ほんとうに世を変えるのは、権力や富ではなく……ねばり強く、無私な行為」だというくだりです。この物語に描かれた行為の気高さは権力や富のあるなしには関係ないはずです。彼の行為はひたすら純粋に無私の行為であって、日々積み重ねる祈りのような行為であったと思います。我々はその行為を反権力とか反体制などというバイアスをかけた眼でみるべきではないと思うのです。

  • Hideto-S@仮想書店 月舟書房 さん

    廃屋が点在する無人の荒れ地でドングリを植える男。細心の注意をこめて淡々と作業を進めていく。たった一人で決めた手順を守って、一日に決めた作業をこなしていく。二度にわたる戦火も男の決意をいささかも揺るがせることはなかった。10年前に植えたドングリは、男の背より高い樫の木に育った。枯れた小川は清流をたたえるようになり、爽やかな風が種を運んで花々が咲き誇っている。木を植えることは未来をイメージすること。ぶれないこと。諦めないこと。もし一万個の種が一つも芽が出さなくても、別の種を植えていく事が自分にできるか……。

  • Gotoran さん

    荒れすさんだ町に羊を飼って住んでいた孤独な男エルゼアール・ブフィエが将来のために、こつこつとただひたすらにどんぐりを埋めることから始めて木を育て続けていく。そして最後には、昔は殺伐としていた町に美しい緑が復活し、そこに住む人々の生活が穏やかで明るい世界へと変わっていく。強固な意志に基づくひた向きさ、一途さ、勤勉さ、何と美しいものか。南仏プロヴァンスで生まれ、そこをこよなく愛したというジャン・ジオノが贈る示唆に富む寓話。福原義春氏推奨本。読んで良かった。他のジャン・ジオノ作品も読んでみたい。

  • マリリン さん

    寡黙に木を植える。言葉の必要性が希薄な世界に必要なのは感じる事。ひとりでは世界は変えられないという思いを覆すかのような地道な作業を続ける姿は孤独。愛嬌も愛想もないけど一緒にいると心が落ち着く。10万個の実を埋めても芽吹いて育つのはわずかだ。報われないかのような作業を続ける姿に胸が熱くなる。生命が自分だけのものでない事を知っている人から伝わってくる視線の先には深い愛情を感じる。生とは...本来こういうものなのかもしれない。だだただ感じるままに。

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ジャン・ジオノ

1895年‐1970年。フランスの小説家。プロヴァンス地方マノスク生まれ。16歳で銀行員として働き始める。1914年、第一次世界大戦に出征。1929年、「牧神三部作」の第一作『丘』がアンドレ・ジッドに絶賛される。作家活動に専念し、『世界の歌』や『喜びは永遠に残る』などの傑作を発表する。第二次大戦では

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