Ｒ．シュトラウス：英雄の生涯、マニャール：葬送の歌　ジャン＝クロード・カサドシュ＆リール国立管弦楽団

リヒャルト・シュトラウス：英雄の生涯、マニャール：葬送の歌
ジャン＝クロード・カサドシュ＆リール国立管弦楽団

フランス・ローカルな味わいを残す北フランスのオーケストラ、リール国立管弦楽団の前身は、リール・フランス国立放送管弦楽団。同楽団は1974年に解散しましたが、翌1976年のシーズンには、リール・フィルハーモニー管弦楽団として再スタート、1980年には国からの支援を受けられることとなり、リール国立管弦楽団と改名、現在に至っています。
　指揮者のジャン＝クロード・カサドシュはリール・フィルハーモニーとして再スタートしたときからの首席指揮者で、よほど相性が良いのかその関係はすでに40年という長期に及んでいます。カサドシュはすでに80歳ですがいまだに現役バリバリで、オケを率いた海外公演にも出かけるほどの精力的な活動を展開中。
　今回登場する『英雄の生涯』は、ライヴ録音のような雰囲気の録音で、指揮者や楽員たちの演奏時のさまざまな音もリアルに収録されています。ヴァイオリン独奏は、ルーマニア出身でフランスで活躍するコンサートマスターのフェルナンド・イアチウ（フェルナン・イアシュー）。
　組み合わせは、第1次世界大戦でドイツ兵に自宅で焼き殺された作曲家マニャールの美しい傑作『葬送の歌』。この作品はマニャール[1865-1914]が父の死を悼んで書いた悲痛な美しさを湛えた作品ですが、ここでは、昇天した英雄を弔うかのような位置づけとなっているのが興味深いところです。（HMV）

【収録情報】
● R.シュトラウス：交響詩『英雄の生涯』 Op.40, TrV190 (1898)
● マニャール：葬送の歌 Op.9 (1895)

　フェルナンド・イアチウ（コンサートマスター／ヴァイオリン・ソロ）
　フランス国立リール管弦楽団
　ジャン＝クロード・カサドシュ（指揮）

　録音時期：2011年1月10日（英雄の生涯）、2014年11月5日（葬送の歌）
　録音場所：フランス、リール、ヌーヴォー・シエクル
　録音方式：ステレオ（デジタル）