シッダールタ・ムカージー

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遺伝子 親密なる人類史 下

シッダールタ・ムカージー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784152097323
ISBN 10 : 4152097329
フォーマット
出版社
発行年月
2018年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
416p;20

内容詳細

遺伝子の組み換えやクローニングなど、急激な研究の進展に危機感を覚えた科学者たちは、1975年に米アシロマに集い、研究のモラトリアム(一時中断)を決めた。だがその解禁後、人間の全遺伝情報を秘めた「ヒトゲノム」の解読競争にクレイグ・ベンターら世界中の科学者と企業がしのぎを削り、2000年にはヒトゲノム解読が発表された。一方、この解読後、DNA塩基配列の変化によらない後天的な遺伝現象を解明するエピジェネティクス研究が進み、山中伸弥らによるiPS細胞の作製は世界を驚嘆させた。そして今、ジェニファー・ダウドナらが開発した新技術「クリスパー/キャス9」により、人類は自らの設計図を望み通りに書き換えられる「ゲノム編集」の時代を迎えている。遺伝情報を読むだけでなく、書き換えることができるようになったとき、人間の条件はどう変わるのか?科学と倫理のせめぎ合いを通して、私たちの現在と未来を照らし出す記念碑的名著。

目次 : 第4部 「人間の正しい研究題目は人間である」―人類遺伝学(一九七〇〜二〇〇五)(父の苦難/ 診療所の誕生/ 「介入しろ、介入しろ、介入しろ」/ ダンサーたちの村、モグラの地図/ 「ゲノムを捕まえる」/ 地理学者/ ヒトの本(全二三巻))/ 第5部 鏡の国―アイデンティティと「正常」の遺伝学(二〇〇一〜二〇一五)(「それなら、わたしたちは同じね」/ アイデンティティの一次導関数/ 最終マイル/ 飢餓の冬)/ 第6部 ポストゲノム―運命と未来の遺伝学(二〇一五〜…)(未来の未来/ 遺伝子診断―「プリバイバー」/ 遺伝子治療―ポストヒューマン/ エピローグ―ブヘッダ、アブヘッダ)

【著者紹介】
シッダールタ・ムカジー : 医師、がん研究者(血液学、腫瘍学)。コロンビア大学メディカル・センター准教授を務める。1970年、インドのニューデリー生まれ。スタンフォード大学(生物学専攻)、オックスフォード大学(ローズ奨学生。免疫学専攻)、ハーバード・メディカル・スクールを卒業。デビュー作『がん‐4000年の歴史‐』(2010年。邦訳は早川書房刊)は、ピュリッツァー賞、PEN/E・O・ウィルソン賞、ガーディアン賞など多くの賞を受賞し、“タイム”誌の「オールタイム・ベストノンフィクション」にも選ばれた

仲野徹 : 大阪大学大学院・医学系研究科教授。1957年大阪生まれ。1981年大阪大学医学部卒業。内科医としての勤務、大阪大学医学部助手、ヨーロッパ分子生物学研究所研究員、京都大学医学部講師、大阪大学微生物病研究所教授をへて現職。専門は、エピジェネティクス、幹細胞学

田中文 : 東北大学医学部卒業。医師、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    上下巻、800P超、完読しました。ナチスの優生学の教訓がありながら、新優生学者が跋扈し、マッド・サイエンテスト(カンパニー)の研究が続いている現状に恐怖を感じます。そうは言いながらSFの世界では、普通に出来ている移植用の臓器さえ培養出来ない現実。女児を産まないように遺伝子操作を行い、男女出生比率のバランスが大きく崩れたインド。自分達でコントロール出来そうで出来ない遺伝子を人類は今後どうしていくのでしょうか?何が正常なのか?美容整形で同じような顔をした整形美人を増産させることを、遺伝子でも行うのでしょうか?

  • KAZOO さん

    非常に興味ある下巻でした。優生学的な話も出てきたりしてこの分野における問題点が今後どう解決されていくのかが問題だということなのでしょう。これからの人類の未来にかかわることが多くしかもどんどん先端的な発見もされています。監修者による解説が参考になりました。

  • かんやん さん

    2001年、熾烈な競争と和解の末、ヒトゲノムが解読された(私達の遺伝子は線虫より1796個多く、米や麦より少ない)。上巻は遺伝子学の年代記だったが、ここからは、人類の起源と人種(人種間より人種内で遺伝子は多用でもある)、性別・ジェンダー・性自認、エピジェネティクス(遺伝子と環境の相互作用)といったテーマ別に論じられる。生物学、いや科学すら超えて、哲学や倫理の領域に踏み込んでゆく。アイデンティティと多様性、正常・異常の別とは何か?テクノロジーの発展が、既製の思考の枠組みを揺さぶるのである。スリリングだ。→

  • ろくせい@やまもとかねよし さん

    (上下同じ記述)遺伝学をもちい人類進化学の歴史的変遷を示し、「ゲノム解読」「体細胞クローニング」「遺伝子の見分け」「遺伝子の改変」を順に解説。欧米的な視点からよくまとまっている。全体としては、遺伝子のコードは理解したが、ゲノムのコードは理解できていないことが主な主張か。

  • たまきら さん

    アメリカ滞在中母が二回目の乳がんで入院した時、母の担当医が妹と私を呼んで「あなたたちどちらかが乳がんになる可能性はほぼ確実です」と言った。あの時の自分の気持ちは、両親共に認知症で、弟を若年性アルツハイマーで喪った義父の気持ちと似ていただろう。遺伝子学の歴史は他人の症例を読むときですらプライベートだ。そしてこの人の話はインドという混沌とした国の謎にも満ちている。こういう本を、日本の医師の視点から読んでみたい…と思った。面白かった!

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