コーツ、グロリア(1938-2023)

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CD-R 輸入盤

弦楽四重奏曲第1番〜第9番、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ、抒情組曲 クロイツェル四重奏団、スカーヴェド、他(3CDR)

コーツ、グロリア(1938-2023)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
8503240
組み枚数
:
3
レーベル
:
:
International
フォーマット
:
CD-R
その他
:
輸入盤

商品説明


グロリア・コーツ:弦楽四重奏曲第1番〜第9番、ピアノ三重奏曲、ほか(3CD)
クロイツェル四重奏団、ロデリック・チャドウィック(ピアノ)、他
オルガンも加わる第7番『天使たち』はじめ、独自の美しさがクセになる傑作群!


アメリカの女性作曲家、グロリア・コーツ[1938- ]は、グリッサンド、トーンクラスターから微分音、ハーモニクス、バルトーク・ピチカートにカノン風なスタイルなど多彩な技法を駆使する作風で知られており、弦楽四重奏曲の分野でもこれまでに9曲を作曲、1966年に書かれた第1番から2007年の第9番まで、それぞれ個性的な音楽を発表してきました。
 Disc1第5番は1988年の作曲。「Through Time」「Through Space」「In the Fifth Dimension」という3つの楽章から成る31分のほどの作品で、グリッサンド(音を滑らすように移動)と長く引き伸ばされうねる音によってヒーリング的な静謐から不気味な高揚まで描き出しています。
 第1番は1966年の作曲。アレクサンドル・チェレプニンとオットー・ルーニングに作曲を師事したコーツがまだ28歳の時の作品ですが、12歳から作曲を始めていた彼女だけにすでにこの6分弱しかない第1番でも、グロリア・コーツの個性が深く刻み込まれています。人気ドラマ『トリック』の音楽を思わせる不思議な音も約50年前に書かれていたことがわかります。
 第6番は「Still」「Meditation」「Evanescence」という3つの楽章から成る22分ほどの作品。どこかリゲティを思わせるスタイルで開始され、コーツならではのうねうね感や、シャープなトレモロ、バルトーク・ピチカートなど交えて雅楽やサイレンも連想させる面白い音を聴かせてくれます。

 Disc2第7番『天使たち』は2001年に書かれた15分の作品。オルガンが加わるというユニークなコンセプトで、低音から高音、トーンクラスターまでモダン・オルガンの凄味を作品に刻印、弦楽四重奏のテンションの高いうねうねと共に、一体なにが天使たちなんだかよくわからないもののときに聖歌風なメロディも出してなんだかスゴイと思わせる説得力のあるサウンドです。
 第2番は1972年に書かれた6分ほどの作品。Graveとあり、グリッサンドとトレモロ、スルポン、ピチカートを駆使して重々しい音楽を奏でていきます。
 第8番は2001年から2002年にかけて書かれた約15分の作品。アメリカ同時多発テロの犠牲者を悼むための音楽で「On wings of sound」「In falling timbers buried」「Prayer」という3つの楽章で構成。第1楽章ではまずグリッサンドが飛行機の描写に使われているかのようです。第2楽章も基本的にグリッサンドですが、ここでは素材を追加し、オルガン的な音も出しながら崩れ落ちたビルの様子を表現、第3楽章では祈りを捧げています。
 第4番は1976年から77年にかけて書かれた13分ほどの作品。「Molto sostenuto espressivo」「Adagio molto con espressione」「Allegretto scherzando」という3つの楽章から構成されており、グリッサンドを軸に、やがてロックのリフのような激しさに至ります。
 第3番は1975年に書かれ「Marcato」「Mirror Canon」「Agitato」という3つの楽章から成る約15分の作品。スル・ポンティチェロなどで盛り上がる第3楽章の凶暴さがたまりません。

 Disc3第9番は2007年に書かれた25分ほどの作品。「Fluendo espressivo」「Moderato」という2つの楽章で構成されています。グリッサンドをベースに、刺激的なスルポンティチェロも駆使され、低弦のオスティナート効果、運命動機で胴を叩くパーカッシヴな効果も加わわって独特な世界をつくりあげています。
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタは2000年から2001年にかけて書かれた13分ほどの作品で、「Prelude」「Fantasia」「Berceuse」「Hornpipe」という4章で構成。
 エミリー・ディキンソンの詩の一節をタイトルにしたピアノ三重奏曲『抒情組曲』は1996年に書かれた20分ほどの作品。「Bells in Steeples」「An Amethyst Remembrance」「Split the Lark - and you'll find the Music」「The Heart Within」「Noon - is the Hinge of Day」「A wind with fingers」「Evening - the Tissue Door」という7章から構成されており、冒頭から鐘を模した荘重なピアノの美しさが印象的。以後もピアノは特殊奏法も駆使した深い音で存在感を示しますが、やがてヴァイオリンとチェロが特殊奏法交えながら抒情的に美しい音楽を奏で、ときに感傷まであらわしてそれに応じます。実に魅力的な音楽です。(HMV)


【収録情報】
Disc1
グロリア・コーツ:
● 弦楽四重奏曲第5番 [1988]
● 弦楽四重奏曲第1番 [1966]
● 弦楽四重奏曲第6番 [2000]


 クロイツェル四重奏団
 録音時期:2000年9月

Disc2
● 弦楽四重奏曲第7番『天使たち』[2001]
 クロイツェル四重奏団
 フィリップ・アダムズ(オルガン)
 マイケル・フィッシュニー(指揮)
 録音時期:2003年6月

● 弦楽四重奏曲第2番 [1972]
● 弦楽四重奏曲第8番 [2001-2002]
● 弦楽四重奏曲第4番 [1976-1977]
● 弦楽四重奏曲第3番 [1975]

 クロイツェル四重奏団
 録音時期:2000年7月、9月

Disc3
● 弦楽四重奏曲第9番 [2007]
 クロイツェル四重奏団
 録音時期:2008年6月

● 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ [2000-2001]
 ピーター・シェパード・スカーヴェド(ヴァイオリン)
 録音時期:2008年6月

● 抒情組曲 [1996]
 ピーター・シェパード・スカーヴェド(ヴァイオリン)
 ネイル・ヘイド(チェロ)
 ロデリック・チャドウィック(ピアノ)
 録音時期:2009年3月

 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Through Time
  • 02. Through Space
  • 03. In the Fifth Dimension
  • 04. Protestation Quartet
  • 05. Still
  • 06. Mditation
  • 07. Evanescence

ディスク   2

  • 01. String Quartet No. 7, 'Angels' - Philip Adams/Kreutzer Quartet
  • 02. Grave
  • 03. On Wings of Sound
  • 04. In Falling Timbers Buried
  • 05. Prayer
  • 06. Molto Sostenuto Espressivo
  • 07. Adagio Molto Con Espressione
  • 08. Allegretto Scherzando
  • 09. Marcato
  • 10. Mirror Canon
  • 11. Agitato

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