外来種のウソ・ホントを科学する

ケン・トムソン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784806715337
ISBN 10 : 4806715336
フォーマット
出版社
発行年月
2017年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
320p;20

内容詳細

何が在来種で何が外来種か?外来種の侵入によって間違いなく損失があるのか。駆除のターゲットは正しかったのか。人間の活動による傷跡に入りこんだだけではないのか。英国の生物学者が、世界で脅威とされている外来種を例にとり、在来種と外来種にまつわる問題を、文献やデータをもとにさまざまな角度から検証する。

目次 : 序 ラクダはどこのものか/ 移動する種/ 在来性のわずかな歴史/ まずは悪いニュースを少々/ 訴状の通り有罪か?/ いいものなら在来種に違いない/ 生態学の講義を少々/ 悪いやつを探せ/ 制御不能/ 後戻りなし/ 競技場を均すには/ 侵入にまつわる五つの神話/ わたしたちはどこへ向かうのか

【著者紹介】
ケン・トムソン : 生物学者。英国シェフィールド大学の動物および植物科学の部門で20年間教鞭をとる。ガーデニングに造詣が深く、デイリー・テレグラフ紙でガーデニングに関する人気コラムを執筆

屋代通子 : 兵庫県西宮市生まれ。出版社勤務を経て翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ゲオルギオ・ハーン さん

    外来種というだけで住んでいる動植物を駆除する動画やテレビ番組に違和感を持っていたので読んだ一冊。そもそも『在来種』と『外来種』という言葉の定義自体が曖昧なものであり(決まった定義はない)、外来種による被害総額の計算も人間側が無鉄砲に実施した対策・駆除費用、因果関係不明なことも彼らのせいだとして含んでいて動植物たちにとっては理不尽なものだ。そもそも動植物は環境の変化の合わせて住む場所を移すので外来種として敵視すること自体変な話だと思いました。

  • Nobu A さん

    先日読了の「外来種は悪者か?」と共に購入。17年刊行。前著の著者がジャーナリストだけに生物学者が書いた本書がある意味際立つ。共にイギリス在住。ラクダの属性を説いた序章が秀逸。学術名称ではピンと来ない動植物の写真も適度に挿入され、客観的な叙述が理解促進。さすが科学者と言ったところ。国内でも獣害には対策が必要だが、例えば池の水を全て抜き、思い込みの「外来種」を駆逐する行為は考えもの。勉強になった。また、同じ島国の日本も研究環境は似ている。侵入生物学やマスコミに踊らされない教養が必要。ケン・トムソン著書初読。

  • Toshi さん

    外来種=悪い、従って駆除されねばならない、と言う考え方に対し、極めて挑戦的な書である。著者も外来種駆除を全面的に否定している訳ではないが、外来種そのもの、または駆除、防除策の生態に対する影響を十分に分析しないまま、安易な対策に走ることのリスクを問うており、傾聴に値する。我が家のあたりには野生化したインコの群れがいて、朝早く空を飛び回るのも見慣れた風景となった。Life finds a way. 外来種を全て肯定する訳ではないが、生態系は変化していて、その最大の元凶は常に人間なのである。

  • qoop さん

    生態系を乱し自然環境に害を為す外来種…という印象は多くの場合視野の狭い臆見に過ぎず、大きく変化する自然の実相を無視した感傷に過ぎないと喝破する著者。あるがままの生態系という幻想を追うあまり、フレキシブルな自然の構造を排斥する結果につながるのなら、それもまた人為的な自然への介入に過ぎないのかもしれないと思わされた。また、そのように狭隘な視点で環境を捉える視点のあり方/臆見は、著者のいう通り外国人排斥に繋がっていそうで不穏なやり切れなさを感じる。

  • くろじら さん

    外来種とは何か,在来種とは何か,という冒頭の議論から引っ掛かりを覚える.もちろん,外来種と在来種の間に明確なラインを引くことは難しいのだが(先史時代にヒトが運んだ生物は外来種なのか,とか),進化的な時間スケールでの分散まで広げて,在来種か外来種かを分けることに意味はないと主張されても,生物学的にはそうした議論こそ意味がない.一般的な外来種の定義である人の手によって運ばれたかどうか,ということについても議論(批判)しているし,チャールズ・エルトンに対しても辛辣だが,何か根本的にずれている気がしてならない.

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ケン・トムソン

生物学者。英国シェフィールド大学の動物および植物科学の部門で20年間教鞭をとる。ガーデニングに造詣が深く、デイリー・テレグラフ紙でガーデニングに関する人気コラムを執筆

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