グリンカ:ピアノ作品全集 第1集
インガ・フィオーリア
19世紀、近代ロシア音楽の礎を作ったミハイル・グリンカ。裕福な貴族の家に生まれたグリンカは、幼い頃から音楽に興味を持ち、当時ロシアを訪れたジョン・フィールドにピアノを習うなど環境に恵まれていました。しかし、彼は最初、音楽家になることはなく1824年に公務員として働き始めます。この時期の彼はサロンで演奏するために何曲かの華麗な変奏曲を作曲、3年間ほどサロンで演奏していました。1930年、健康状態を懸念した彼はイタリアに移住。この地で当時流行していた様々な歌劇を耳にし、これらの主題を用いた変奏曲で人気を博すこととなります。しかし、イタリアで3年間過ごしたグリンカはホームシックに陥り、ロシアに帰国。“アリャビエフの「ナイチンゲール」のによる変奏曲”はその頃に書かれた曲です。それからのグリンカはロシアの民族意識に根ざした作品を次々と発表し、賞賛を得ることとなります。(輸入元情報)
【収録情報】
グリンカ:
1. 自作主題による変奏曲ヘ長調 (1824)
2. ケルビーニの歌劇『ファニスカ』の主題による変奏曲 (1826-1827)
3. バレエ音楽『チャオ=カン』の2つの主題による変奏曲ニ長調 (1831)
4. ドニゼッティの歌劇『アンナ・ボレーナ』の主題による華麗な変奏曲イ長調 (1832)
5. モーツァルトの歌劇『魔笛』の主題による変奏曲変ホ長調 (第2稿) (1856)
6. ロマンス『母よ祝福されてあれ』による変奏曲ホ長調 (1825)
7. ロシア民謡『なだらかな谷間に沿って』による変奏曲イ短調 (1826)
8. ベッリーニの歌劇『カプレーティとモンテッキ』の主題による変奏曲ハ長調 (1832)
9. アリャビエフの『ナイチンゲール』による変奏曲ホ短調 (1833)
インガ・フィオーリア(ピアノ)
録音時期:2016年4月20-22日
録音場所:Eden River Records Studio, Neuss, Germany
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)