クープランの作品の中で主要な位置を占める、4巻のクラヴサン曲集は、230曲以上の小品がオルドルと称する組曲を構成しており、これらはアルマンドやクーラントといった組曲の代表的舞曲よりはむしろ、人名、風俗、自然、感情といった種類の優雅で象徴的な題名を持つ描写的な作品が多くを占めている。彼の有名な著書『クラヴサン奏法L'Art de toucher le clavecin 』(1717年出版)は、運指や打鍵、装飾などの鍵盤楽器演奏の実例を取り上げており、当時の演奏習慣に関する重要な資料ともなっている。
クープランはコレッリに敬意を示し、そのトリオ・ソナタ様式をフランス音楽に導入した。クープランの有名なトリオ・ソナタの大作は、《コレッリ賛(L'Apoth?ose de Corelli)》と題されている。イタリア様式とフランス様式の混合を試みた曲集に、クープランは「趣味の融合les Go?ts r?unis 」という副題を与えている。