ギ・ド・モーパッサン

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女の一生 光文社古典新訳文庫

ギ・ド・モーパッサン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334752262
ISBN 10 : 4334752268
フォーマット
出版社
発行年月
2011年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,456p

内容詳細

男爵家の一人娘に生まれ何不自由なく育ったジャンヌ。彼女にとって、夢が次々と実現していくのが人生であるはずだった。しかし現実はジャンヌを翻弄し続ける。乳姉妹だった女中のロザリが妊娠し、その相手が自分の夫であることを知った時、彼女は過酷な現実を生き始めた―。

【著者紹介】
ギィ・ド・モーパッサン : 1850‐1893。1850年ノルマンディ生まれ。パリ大学在学中に普仏戦争に遊撃隊員として従軍。戦場での苛烈な体験が、のちの厭世的な作風に大きな影響を与えたといわれる。その後海軍省に勤務。母の紹介でフローベールと知り合い、作品指導を受ける。30歳の時に発表した「脂肪の塊」が絶賛され、作家専業となり、33歳の時に発表した『女の一生』はベストセラーになった。旺盛な著作活動を続けたが神経系の発作に襲われ、苦痛から逃れるために薬物に溺れた末、自殺未遂事件を起こしパリの精神病院にて死去

永田千奈 : 東京生まれ。翻訳家。早稲田大学第一文学部フランス文学専修卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    若いジャンヌが見つめる世界はとても瑞々しく、純粋な喜びに満ちていて羨ましく、思う。しかし、無垢で恭順に育ったジャンヌは人生の一端に触れ、やる事なす事が裏目に出て不幸に沈んでしまう。彼女の不幸の原因は、映画『ブルー・ジャスミン』の主人公のように自分の幸せを他人に依存してしまった事だ。ジュリアンは正直、早めに死んで良かったけど、ジャンヌの父親も息子もダメンズなのがなんともまあ・・・。しかし、狭量で狂信的な為、自分が悪いとは絶対に思わないトルビアック神父へ降りかかった事へガッツポーズするロザリ、いい人だな〜。

  • えりか さん

    海の煌めきをみては涙を流し、木漏れ日の輝きをみては涙を流す。繊細で純粋、受け身で感傷的なジャンヌは最愛の人達に裏切られ続け、絶望の淵に落ちる。一人潔白な人生を歩むことは辛かったはず。彼女の孤独は痛くて悔しい。人生に夢を持つことは悪いことではない。ただ、全ての夢が叶えられるわけでもない。未来に期待する。期待するから叶わなかった時に絶望する。あんまりだ。それでも期待せずにはいられないんだから。「人生は皆が思うほど、良いものでも悪いものでもない」最後の台詞に、だから悲しまなくていいんだよと、慰められた気がする。

  • 巨峰 さん

    前半はまったりほのぼのなんだけど、伏線が貼りめぐらされていて侮れない。そして、中盤あたりから一気に読ませましたね!新婚旅行を前後に夫の態度の変化がすごすぎるけど、それも彼の考え方なのでしょうね。今までは恋人でこれからは生活をともにする人。まあ、それは夫に都合のいい考え方か。夫は鮮やかに最低に裏切りますから。夫に裏切られ、母に裏切られ、息子に裏切られ。彼女の家族では、進歩的でかつ保守的な父親が素敵だと思いました。新訳はとても読みやすくて、よかった。その当時のフランスの社会情勢も描かれており興味深い

  • みっぴー さん

    訳が自分に合っていたようでスラスラ読めました。タイトルにある通り、貴族の娘ジャンヌの一生を描いた作品ですが、かなり悲惨な一生です。修道院を出るシーンから始まり、やがて恋をして結婚、母となり祖母となるジャンヌ。この当時は結婚が女性にとって唯一、そして全ての目標であり到達点でした。もし二十歳で結婚して結婚生活が破綻したのなら、残りの人生は諦めるしかありません。選択肢がほぼゼロに近い中で、ジャンヌはどうすれば幸せになれたのか…どこからやり直すべきか…既婚未婚未亡人、どの身分になっても悩みは絶えないものですね。

  • あふもん さん

    おもしろかったです。息子がパリに行ったあたりからひきこまれるように読ませていただきました。いやはや自分の一生はどんなものになるのだろうか…

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