異形の愛

キャサリン・ダン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309207285
ISBN 10 : 4309207286
フォーマット
出版社
発行年月
2017年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
492p;20

内容詳細

巡業サーカスを営む団長の父と献身的な母、天才アザラシ少年の兄、美しいシャム双子の姉、特別な力をもつ弟。愛しき“奇天烈カーニバル”は国中を騒がせ、やがて崩壊のときが来る…いまから、わが家の物語を語ろう。偏愛される伝説の名作。

【著者紹介】
キャサリン・ダン : 1945年、カンザス州生まれ。作家、ジャーナリスト。1970年、長編Atticでデビュー。翌年に第2長編Truckを発表するが、その後はラジオ番組の朗読、ボクシング記事の執筆などを行ない、1989年、第3長編『異形の愛』を発表。全米図書賞の最終候補作に選ばれ、ベストセラーとなり、世界中でカルト的人気を誇る。2016年、死去。享年70

柳下毅一郎 : 1963年、大阪府生まれ。東京大学工学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケイ さん

    解説には、この愛を素晴らしいものだと書いてあるが、私には全くそう映らなかった。 愛には思いやりが必要だ。この小説の中で、異形の者たちは、身勝手で、嫉妬深い。これはエゴではないかしら。。特に、父アルの気儘、薄情さは、周りを巻き込んだ。すごく嫌なものを見た気持ちになった。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    わざと子供を奇形にして生み出す家族。この本を読んで思い出すのが『孤島の鬼』の諸戸丈五郎だ。但し、丈五郎の場合は自分を冷遇した世の中と人間への憎悪と復讐のために作り出すが、ビネウスキは家族への愛があった。世間からある意味、断絶した上で守られた箱庭の中でしか生きることを許されなかったフリークス。彼らが奇形だったがために襲撃を受けた事件はその視線の冷たさと後ろめたさに心が冷えるようだ。そして外に出れば自分には何もないどころか存在がマイナスである事、そんな自分と真逆なチックへの嫉妬を隠せないアルの気持ちが痛ましい

  • まさむ♪ね さん

    気の遠くなるほどまっすぐで透明な愛の記録。暗いサーカステントの中心でスポットライトを浴びる巨大水槽は静かに神の子の到着を待ちのぞむ。きらきらひかる水しぶきを従えて優雅に舞い泳ぐ彼の肢体は驚くほど白く滑らかだ。そして豊かな水流を思わせるしなやかな筋肉は官能的に躍動する。その美しい身体に誰もが触れてみたいと願うだろう。たとえ手足を切り落とされたとしても。しかし怒りと悲しみに燃えるバラ色の炎は彼の築き上げた虚妄の都市を一息に焼きつくす。残された紅い瞳の女は白い灰を根気強くかき集め、全力で愛の結晶を守りぬくのだ。

  • りつこ さん

    子どもをデザインして家族でカーニバルを営むビネウスキ一家。長男は手足のないアザラシ少年、シャム双生児の美しい姉妹、アルビノのせむし(語り手)、そして超能力を持つ末っ子。彼らにとっては「異形」であること、カーニバルで稼げることが何より重要。頭がよくて嫉妬深いアザラシ少年が家族の中心になった頃から物語は悲劇へまっ逆さま。これが究極の愛だとは私は思わないけれど、愛する人に愛されたい、認められたいという彼らの気持ちは痛いほど分かる。グロテスクだけれど美しい。不思議な世界。

  • 澤水月 さん

    90年代初読時は「カ●ワをわざわざ産みサーカス!ひゃっほぅ」「アザラシ少年アーティかっけぇ!」が強い印象だったが夢の再刊再読すると「フツウ」「血筋良さ」が劣等感となるヘイト・優生思想への強烈風刺やまさに無償の愛というほかない母たちの思い(愛が強すぎれば憎悪も生まれ子捨て図る場面描写、心理も生々しい)がより強く刺さった。著者が昨年逝去した今、本作の後が書かれなかったこと、著者が一男の母だったことが以前より沁みた…緑色のカビが空中で作る「→」、シャム双子の艶かしさ、孫世代のフリークショーなどビジュアル印象凄い

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キャサリン・ダン

1945年、カンザス州生まれ。作家、ジャーナリスト。1970年、長編Atticでデビュー。翌年に第2長編Truckを発表するが、その後はラジオ番組の朗読、ボクシング記事の執筆などを行ない、1989年、第3長編『異形の愛』を発表。全米図書賞の最終候補作に選ばれ、ベストセラーとなり、世界中でカルト的人気

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