映画音楽においての初めての作品は、1974年、”Miss O'Gynie Et Les Hommes”(邦題不明)ですが、映画音楽作曲家として、収入を得たのは、ジャン・リュック・ゴダール監督作品”勝手に逃げろ/人生”が初めて。その後、映画音楽を製作していなかった時期が長くありますが、その間、音楽活動は一切断ち切り、本格的に作曲法を勉強していたとか。そして1986年、ロバート・アルトマン監督作品”ニューヨーカーの青い鳥”を手掛けます。そしてその翌年にジャン・ジャック・ベネックスと出逢い、”ベティー・ブルー”を製作。この作品でみせた、ベネックス監督の映像美、世界観とヤレドの耽美なスコアの一体感。このコンビは、その後も”IP5・愛を探す旅人たち”などで素晴らしい世界をみせてくれました。
この”ベティー・ブルー”以来、ガブリエル・ヤレドはフランスを代表する作曲家となり、”カミーユ・クローデル”、”ゴッホ謎の生涯”、”ダニエルばあちゃん”などを製作。1992年のジャン・ジャック・アノー監督作品”愛人・ラマン”でも、その作品の強烈さだけでなく、ヤレドのノスタルジックでメランコリックなスコアが観る人の心に強く共鳴しました。その後もフランス映画のスコアを何作か手掛けますが、CD化されている商品少ないのが残念。1995年の日本未公開映画”Wings Of Courge" はCDで聴けます。