オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家 ゾラ傑作短篇集 光文社古典新訳文庫

エミール・ゾラ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334753122
ISBN 10 : 4334753124
フォーマット
出版社
発行年月
2015年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
371p;16

内容詳細

完全に意識はあるが肉体が動かず、周囲に死んだと思われた男の視点から綴られる「オリヴィエ・ベカイユの死」。新進気鋭の画家とその不器量な妻との奇妙な共犯関係を描いた「スルディス夫人」など、稀代のストーリーテラーとしてのゾラの才能が凝縮された5篇を収録。

【著者紹介】
エミール・ゾラ : 1840‐1902。フランスの小説家。大学進学を諦めて創作に没頭し、パリで貧困生活を送った後、出版社に入社。作家や編集者たちと交流し、初の短篇集を刊行する。出版社退社後は文学に科学的・客観的視点を採り入れた「自然主義」を提唱。全20巻からなる『ルーゴン=マッカール叢書』を執筆し、『居酒屋』『ナナ』などで人気作家となる。長篇小説のほか、多くの短篇、美術論集なども残している。1894年にユダヤ人陸軍大尉がスパイ容疑で逮捕された冤罪事件(ドレフュス事件)が起こると、軍の不正と虚偽を糾弾する文章(「私は告発する!」)を新聞に発表して話題となり、一時亡命を余儀なくされた。1902年に一酸化炭素中毒により死去

国分俊宏 : 1967年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。パリ第3大学博士課程修了(文学博士)。青山学院大学国際政治経済学部教授。フランス文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ペグ さん

    再読であるにもかかわらず、新鮮で楽しく読めたのは逆にプロットを知っている為に細部を読み込むことが出来たからかな?「オリヴィエ・ベカイユの死」」と「スルディス夫人」が印象的で好きだった。訳者による解説、年譜、あとがきも読み応えあり、特にあとがきの最初の一文(ゾラは面白い)に同感です。ドレフュス事件に関する記事もわたしにとっては興味深い。そのうちに長編にチャレンジしたい

  • chimako さん

    この本を登録した経緯はすっかり忘れてしまったが、かなり面白かった。表題作は精神的には生きているのに肉体は死んでしまった状態で埋葬された男の話。意識が有るのに狭い棺桶に入れられ土に埋められる恐怖は想像したくない(一番恐ろしいと思っている)が、主人公は何とかそこから脱出し、その後の突き抜けた行動はナニヤラ爽快でもある。どの短編の中でも女性は強くしぶとく可愛らしい。男性は女々しく諦めも早く滑稽である。がとても愛すべき存在もして描かれる。翻訳にも助けられ楽しい読書となった。

  • 巨峰 さん

    教科書で自然主義ってレッテルをべったり貼られていたゾラ短編集。だが、読んでみるとめっちゃ面白い。「ナンタス」のラストシーンなんて、かえって予想外の大どんでんがえしでしょ

  • 星落秋風五丈原 さん

    『スルディス夫人』フェルディナン・スルディスは画家として天才的な祖伊能を持っていたが、自堕落で女遊びがやめられない。彼の才能に惚れ込んだ画材店の娘アデルは、父の死後彼にプロポーズ。彼を立派な画家にしてみせる!と奮起。しかしつい堕落に走る夫はなかなか作品が完成しない。才能もあったアデルは時に作品に加筆することも。何でも世話してくれてかゆい所に手が届く。できた妻に感謝しかないはずなのに。当人同士には自覚がないため、二人の共通の友人で有名画家のレヌカンが節目節目に登場し、フェルディナンの絵の変化に気づく。

  • あじ さん

    フランス文学の大家エミール・ゾラに手を出すのは、私にとって未だ畏れ多い。この短篇集には強かで先進的な女性像を据えた五篇が収録されている。畢竟の一篇【スルディス夫人】は画家の夫を大成させるため、徹底した自制心の強さでもって妻を全うする、圧倒的熱量を孕んだ傑作。妻は夫に、夫は妻に染められていくのだ、、恍惚になぶられた。【ナンタス】の一節『人生で裏切らないもの、常に着実で常にそばにあるものは死だけだ』この短篇も忘れがたい。

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人物・団体紹介

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エミール・ゾラ

1840年生まれ。フランスの小説家。自然主義を標榜する。1860年代から出版社アシェットで働きながら、文筆活動を開始。幼少期からの友人である画家ポール・セザンヌとともに、のちに印象派となるグループと交流。マネの作品に心酔し、“オランピア”が非難の的となったさいには擁護の論陣を張る。代表作に『居酒屋』

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