エウジェニオ・コセリウ

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言語変化という問題 共時態、通時態、歴史 岩波文庫

エウジェニオ・コセリウ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003369616
ISBN 10 : 4003369610
フォーマット
出版社
発行年月
2014年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
430p;15

内容詳細

「言語変化は諸言語の歴史におけることばの創造性の表れである」―コセリウ(1921‐2002)は、変化すること自体が言語の本質であり、変化することによって言語は言語であり続けると喝破した。ソシュールに始まる脱歴史の「科学主義」によって硬直した言語学を解放に導く挑戦の書。

目次 : 第1章 言語が変化するというあきらかな逆説。抽象的言語とその投影/ 第2章 抽象的言語と具体的言語。歴史的に限定された「話す能力」としての言語。言語変化の三つの問題/ 第3章 変化の合理性。改新と採用。音韻法則/ 第4章 変化の一般的条件。体系的な決定要因と体系外的な決定要因。言語の伝統の安定性と不安定性/ 第5章 歴史的問題としての言語変化。「発生的」説明の意味と限界/ 第6章 原因による説明と結果による説明。言語変化に対する通時的構造主義のたちば。「目的論」的解釈の意味/ 第7章 共時態、通時態、歴史

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    1958年初出。ソシュールはコントの静態社会学と動態社会学の区別と平行な区別を言語学にもちこもうとした(40頁)。共時態と通時態の区別は、 言語についての理論(傍点)でなく、 言語の理論(傍点、42頁)。ソシュールは時節でデュルケムの社会学に依拠。W・ドロシェフスキーはソシュールのラングと、デュルケムの社会的事実の間の密接な依存関係を浮き彫りにした(50頁)。デュルケム『社会分業論』は学部時代、東北大の永井彰教授のレポートで思い出した。レジュメは今でも役に立っていると思う。

  • ラウリスタ〜 さん

    言語をラングとパロールに分け、変化しない、歴史のないラングをもっぱら扱ったのが構造主義のソシュールであるようだが、本書はソシュール言語学を根底から否定しているものらしい。その二項対立の無意味さを指摘し、そもそも変化し続けることこそが言語が生き続ける条件であるという。さらには、言語変化の「原因」なるものを探し、鬼の首を取ったかのように欣喜雀躍する言語学者を片っ端から片付けていく。同業者からはかなり困った存在だったらしい。

  • isao_key さん

    ルーマニア王国生まれの言語学者である著者は日本語版によせてで本書について「言語理論を述べた私の著作の中では最も力のこもった、また最も重要なものである」と言う。題名の言語変化という問題について「言語の特性が動的であるという認識にたってこそ言語のただしい理解がなされる」と述べる。ソシュールの言うラングとパロールとを分けたことについて例を挙げて批判をしている。「言語が変化するのは、それがまだできあがっていないからではなく、その活動によって絶えずできつつあるからにほかならない。」訳者田中先生の解説も味わい深い。

  • CCC さん

    変化のないものは生きているとは言えない。そして言語は生きている。言語が変化するのは本質的に当然なのだ(勝手な自己流解釈)。真面目に内容に沿った話にすると、言語をもののように扱うなという事だろうか。俗な事を言うと、日本語の乱れみたいな概念を安易に認めるな、という話にも繋がりそうだ。

  • ががが さん

    言語は変化するものである、この前提を本質として出発し、ソシュール以来の構造主義言語学を批判した本。読み始めは難しく感じ、最後まで難解な印象は拭えなかったが、中盤のロマンス語の未来形の変化の分析には目から鱗が落ちた。ソシュールのテクストに通じていないと分かりにくい部分が多いが、理解が追い付かないながらも精緻な洞察が文章全体に展開されていて圧倒されっぱなしだった。ものすごい書物であることには間違いがない。この凄さを雰囲気でしか感じられないことに忸怩たる思いがする。「言語は生き物」とはつまりそういうことか。

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エウジェニオ・コセリウ

1921年ルーマニア生まれ。モンテビデオ大学教授を経て、1966年以降西ドイツ・チュービンゲン大学のロマンス言語学および一般言語学教授。スペイン科学アカデミーほか3つの科学アカデミー会員。2002年9月7日T¨ubingenで81歳で没

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