このアルバムはクインシーが音楽を担当して多くのスタジオミュージシャンが参加して豪華な造りになっているアルバムと言う事で、クインシーの「スタッフ・ライク・ザット」の流れから購入したアルバムだった
元々のミュージカルからの楽曲の良さに、クインシーとアシュフォード&シンプソンが書いたセンスの良い曲で傑作ぞろいの曲が多く入っているアルバムです
1曲目のメインタイトル曲はオーケストラにトゥーツのハーモニカも絡んで来たりジェローム・リチャードソンのサックスも良く いかにもミュージカルのオープニング曲らしくて期待感を抱かせる曲だ
ダイアナがソロで歌う「Can I Go On?」「Soon as I Get Home/Home」「Is This What Feeling Gets? (Dorothy’s Theme)」「Home」はどれも素晴らしい楽曲だし、マーチングから始まる後半の盛り上がりが素晴らしいテルマ・カーペンターの歌う「He’s the Wizard」はスタジオミュージシャンの演奏力の高さが分かるナンバー
ジャクソンとガッドの演奏が光る2曲の内マイケルの歌う「You Can’t Win」、そしてもう1曲の方はクラヴィネットのイントロとホーンがファンキーな、このミュージカルの代表曲の「Ease on Down the Road」それとマイケル・ブレッカーのエレクトリック・サックスが印象的な「Ease on Down the Road #2」
迫力あるホーン・アンサンブルがとっても素晴らしいテッド・ロスが歌う自分の大好きなナンバーの「I’m a Mean Ole Lion」、オージェイズの「For the Love of Money」の演奏を思い起こさせるジャクソンのベースとマイケルのサックスをフューチャーした「Poppy Girls」ダイアナ以下の3人のメンバーと歌う「Be a Lion」、3部作になっている組曲の「Emerald City Sequence」の中の1部と3部はやはりガッドとジャクソンの演奏が素晴らしい!
マーベル・キングとクワイアーが歌うゴスペル風なナンバーの「Don’t Noboby Bring Me No Bad News」そしてこのアルバムの中で最大の聴きどころの組曲である「A Brand New Day」この曲はダイアナを始めとした4人のメンバーのボーカルの前半、そして後半のインスト曲ではクインシー楽団ミュージシャン総動員の豪華ナンバーに仕上げられ、分厚いサウンドとコーラスによりアルバム最大の演奏の盛り上がりとジャクソンのベースにもう鳥肌立ちまくり!
とにかくこのアルバムのメインのリズム隊であるガッドとジャクソンの演奏はもう乗りまくっている とにかくジャクソンのベースは際立っている これだけ厚いアンサンブルの中の楽曲でもベースとドラムが目立っている演奏はやはり二人の特徴が音として出ているからであろう
そしてこのメインの演奏メンバーの中でゲイルもマクドナルドもそんなに目立っているナンバーは無いけど、そんな中でこのアルバムの中で唯一ティーのピアノの演奏が目立って聴けるナンバーのリナ・ホーンの歌う「Believe in Yourself (Reprise)」
このアルバムは元々ミュージカルだったものをサントラにしただけあって、ソウルのスタンダードとなり得るだけの素晴らしい楽曲が入っている名作アルバムだと思う
映画はあまり成功しなかったようですが(確かにダイアナロスはドロシーにしては歳をとりすぎてるように思います)、曲はいいです。ease on down the roadは特に最高。映画のdvdは現在廃番のようですが、マイケル亡き後、少しでも映像がほしいマイケルファンのためにも是非復刻してほしいところです。