イタロ・カルヴィーノ

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なぜ古典を読むのか 河出文庫

イタロ・カルヴィーノ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309463728
ISBN 10 : 430946372X
フォーマット
出版社
発行年月
2012年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
401p 15cm(A6)

内容詳細

卓越した文学案内人のカルヴィーノによる、最高の世界文学ガイド。“古典とは、ふつう、「いま、読み返しているのですが」とはいっても、「いま、読んでいるところです」とはあまりいわない本である”との古典の定義にはじまり、ホメロス、スタンダール、ディケンズ、トルストイ、ヘミングウェイ、ボルヘス等の古典的名作を斬新な切り口で紹介する。

目次 : なぜ古典を読むのか/ オデュッセイアのなかのオデュッセイア/ クセノポン『アナバシス』/ オウィディウスと普遍的なつながり/ 天、人間、ゾウ/ 『狂乱のオルランド』の構造/ 八行詩節の小さなアンソロジー/ ガリレオの「自然は書物である」/ 月世界のシラノ・ド・ベルジュラック/ 『ロビンソン・クルーソー』、商人が守るべき徳性についての帳簿〔ほか〕

【著者紹介】
イタロ・カルヴィーノ : 1923年キューバ生まれ。2歳でイタリアに帰国する。第二次世界大戦末期にパルチザンに参加、その体験をもとに発表した長篇第一作『くもの巣の小道』はパヴェーゼらに絶賛される。1985年没

須賀敦子 : 1929年兵庫県生まれ。聖心女子大学卒業。上智大学比較文化学部教授。1998年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • zirou1984 さん

    カルヴィーノ自身が編集者として出版した古典に記した「まえがき」を中心に集められた書評集。とにかく表題である冒頭のエッセイが素晴らしい。古典の定義を行っていきながら、それが同時に読むことの可能性を広げさせてくれる。個人的には「古典とは、その作品自体にたいする批評的言説という細かいほこりを立て続けるが、それをまた、自然に、たえず払いのける力を備えた書物である」という定義に痺れた。その後の各種書評も奇をてらうことなく、あくまで丁寧に読みを深めたものであり、冒頭で定義した内容の実践集とも言えるものとなっている。

  • マリカ さん

    カルヴィーノが、古典の定義や、彼にとっての古典作品と同時代作品について語る。日本においては決してメジャーではない作品や、ガリレオの著作なんかが取り上げられている点がおもしろい。また、私よりも半世紀以上前に生まれたカルヴィーノがイタリアという地から俯瞰した古典文学の世界を垣間見ることができた気がする。それにしても、最初の章の古典の定義の1つで、「時事問題をBGMにしてしまうのが、古典である」というのに妙に納得。なぜ私が時事問題に疎いのかよ〜く分かった。

  • マウリツィウス さん

    【古典と学習と経験】イタロ・カルヴィーノが示した古典意義は明確だ。ギリシャ/聖書二項対立性を阻んだ時代が忘却され今に至る。古典意義とは人類史普遍課題とも定義する作家は先ずギリシャ/ローマに対してすら原典原語で接すべき、とゲーテ同様の意見を呈するもそれを仲介した翻訳者たちの功績をも同時評価している。その意味とはシンプルかつ秀逸「不条理演劇視点の批判を許したこと」、すなわち語学と古典の共通項だけではなく《言語》定義自体を疑うことで彼自身の作品像が継続構築されていったことが見出せた。最愛と至高は一致=《古典》。

  • 多聞 さん

    カルヴィーノの書評集。古典に関する定義、『オデュッセイア』欧米文学、ボルヘス、詩などの文学作品だけでなく、『博物誌』、ガリレオの著作など幅広い作品を扱った31編の書評は、読書という旅を振り返る際の仮の宿になり、また新たな旅立ちのための格好の案内人になるに違いない。

  • 梟をめぐる読書 さん

    スタンダールにバルザックにディケンズにトルストイ。あるいはフローベールにコンラッドにスティーヴンソン…。それらの人々によって書かれた作品は今日では「古典」と総称され、そして多くの場合、所謂「教養」以外の動機からは手を出しづらいものとなっている。――なぜ古典を読むのか? カルヴィーノによる14の回答(らしきもの)は登山家の回答よりかは明快で、「古典」を一冊でも読んだことある人ならほぼ間違いなく共鳴できるものとなっている。その後につづく膨大な書評(「序文・解説」集)は古典に接近遭遇するためのもうひとつの道標。

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イタロ・カルヴィーノ

1923‐85年。イタリアの作家。第二次世界大戦末期のレジスタンス体験を経て、『くもの巣の小道』でパヴェーゼに認められる。小説の他、文学・社会評論など

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