アーベル、カール・フリードリヒ(1723-1787) レビュー一覧
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投稿日:2013/01/31
安田和信氏推奨の1枚である。評論家はあまり信じないほうだが、趣味が合う評論家であれば耳を傾けよう。かなり前には、佐々木節夫氏も割と良かった。20年以上前だが、イルジャルディーノアルモニコが出始めた頃、酷評していた評論家が多かった。当時これは凄いと思って買い集めた。その後の評価を見れば、いかに評論家があてにならないものか。自分がいいと思って聞くのが一番である。ところで、この一枚、値段抜きでお薦めである。速すぎず遅すぎず、技術的にも十分であり、低音部もしっかりしている。解説書にもある通り、ギャラント趣味の曲だが、できるだけバロックスタイルで演奏しているという。ヴィヴァルディ風なところもあり、アーベルの経験や当時のロンドンの状況からすると、このような色々な要素が混然と集まっていたのだろうか。値段を考えたら破格の内容だ。
Dinkelbrot さん
投稿日:2011/06/22
近年注目されているアーベルの無伴奏ガンバのための小品集、日本人初の全曲録音です。先にリリースされているパンドルフォの録音は、彼らしく 速めのテンポで技巧を前面に出した演奏なのと、同じ調性の曲を組曲風に並べた構成で、前古典派が好きな人でないと退屈を感じる危険もあるものでした。 対して、この品川のアルバムは、調性や速さが単調にならないよう演奏者自ら配列を工夫してあります。テンポはやや遅めでガンバらしい豊かな響きを大切にしており、また、一つ一つの音符が大切に弾かれているため、無伴奏曲の中に織り込まれた多声的な響きがよく聞こえます。
40代ガンバ初心者 さん |40代
投稿日:2010/08/08
シャンドスの誇張のない録音が、それぞれの楽器のダイナミックスまでに細やかな配慮をもって望んだと思われるカンティレーナの真摯な姿勢とあいまって、アーベルの作品をよりよきものにしている。ハイドンをロンドン市民に紹介、モーツアルトも彼の作品を研鑽のために写譜したというアーベル。作曲家として力点を置いていたのは交響曲だと思われる。アーベルを聴くとすれば、この一枚かな。
蓮華人 さん
投稿日:2006/05/28
フルート・トラヴェルソのカルル・カイザーとラ・スタジオーネのCPO盤は1,2,3,5番の4曲しか入っていないが、こちらは6曲全て入っている。フレンチ・スタイルのモダン楽器による明るくくせのない演奏。どちらのCDも味わい深い演奏であるが、私は最近はこちらのCDしか聴いていない。
ベルフィオーレ さん
投稿日:2006/02/05
腕前も一流、丁寧かつ優雅な演奏だが、なんというか今ひとつノリが良くない。少年モーツァルトがロンドンで聴いたアーベルはもっと活気溢れるものではなかったのか、ふとそんな印象を受ける演奏であるが、それほど悪い演奏ではない。あくまで私の好みの問題である。臨場感溢れる録音の雰囲気はなかなかいい。モーツァルトの『ロンドンのスケッチブック』K.15a〜qqと聴き比べるといかにアーベルをお手本にしていたかがよく分かる。
ベルフィオーレ さん
投稿日:2005/12/30
クリスチャン・バッハとともに若きモーツァルトに多大な影響を与えたアーベルのCDもかなり増えてきた。モーツァルトの作風の変化を知る上で重要ということだけでなく、聴衆へのサービス精神旺盛なアーベルらしい明るく楽しいCDである。6曲の内、5番6番がチェンバロで弾かれている。ラ・スタジオーネの演奏も立派。交響曲や室内楽もぜひ聴いてほしい。
ベルフィオーレ さん
投稿日:2005/12/30
このCDの6曲目の変ホ長調は長らくモーツァルトの交響曲第3番K.18とされていた曲である。聴いてみるとわかるが、モーツァルトの最初期のシンフォニーと実によく似ている。それだけ強い影響を受けているのである。若干値段が高いが演奏も立派なので、買ってみる価値はある。CPOからも作品10と17の交響曲のCDが出ている。
ベルフィオーレ さん
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ありがとうございました
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