アレクサンドラ・リヴォヴナ・トルスタヤ

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お伽の国‐日本 海を渡ったトルストイの娘

アレクサンドラ・リヴォヴナ・トルスタヤ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784903619057
ISBN 10 : 4903619052
フォーマット
出版社
発行年月
2007年06月
日本
追加情報
:
20cm,204p 図版6枚

内容詳細

文豪トルストイの末娘として貴族の家柄に生まれ、父の死出の旅に立ち会ったアレクサンドラ。革命後のソ連に絶望して日本に脱出し、やがてアメリカに亡命。父の思想の実現に人生を捧げた娘が見た、貴重な日本滞在記。

【著者紹介】
アレクサンドラ・トルスタヤ : 1884年、文豪トルストイの四女としてトルストイの生地ヤースナヤ・ポリャーナに生まれる。父の秘書的な仕事をこなし支えるが、1910年、トルストイの家出の際に深く関わる。トルストイの死後、ヤースナヤ・ポリャーナにトルストイ思想に基づいた学校を設立し、土地の農民の子供達の教化に努める。第一次世界大戦、ロシア革命、内戦と激動のソ連時代を生きるが、共産主義・軍国主義政権に絶望して1929年日本へと出国。1931年、アメリカ合衆国への亡命を決意。様々な苦難を経てニューヨーク郊外にトルストイ基金を設立し、1979年、95歳でその生涯を閉じるまで執筆活動をしながらソ連からの亡命者達を救済し続けた

ふみ子・デイヴィス : 福岡県生まれ。モスクワの民族友好大学(現・ロシア大学)卒業。1999年から2002年まで二度目のモスクワ生活を経験。トルストイの曾々孫で画家のナターリヤ・トルスタヤとの出会いを機にトルストイ家出の謎を追う『トルストイ家の箱舟』を四年にわたって執筆し2007年に群像社から刊行した。現在はシンガポール在住。陶磁器絵付けとロシア伝統芸術の細密画塗り(パピエ・マシェ・ミニアチュール)のアーティストを兼ねてNOBBY ARTギャラリーを主宰・経営する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • noémi さん

    世界的な大作家の娘だけあって、ごく薄いエッセイと言えどかなり深い内容。作者のアレクサンドラはトルストイの最期となる出奔を一緒にした娘であり、父の思想をかなり正確に掴んでいたゆえに、父の理想とはかけ離れたソ連・ロシアに見切りをつけ、亡命することを決意する。結局最後のアメリカに永住することになるのだが、その間のわずか2年余りを日本で過ごす。西洋とは真逆のシンプルな美。あるいは「えた」という存在について心を痛めるなど、さすがとしかいいようがない鋭い感受性は、やはりトルストイ譲りなのだろう。

  • TheWho さん

    ロシアの文豪トルストイの娘であるアレクサンドラが、共産主義ソ連への絶望から1929年に日本へ脱出し米国への亡命を果たした2か年間の日本滞在記。幕末期と時代は違うが、前読のコロンビア人ニコラス・ダン・アルメロの日本滞在記と決定的な違いは、著者の教養の深さであった。彼女もイザベラ・バードと同じく日本各地を訪れながら日本の文化や日本人の営み、本質、宗教観等を見極める真の教養人であったと思われる。特に昭和初期の一部のボルシェビキ礼賛主義者の日本人への厳しい批判は興味深かった。

  • なおみ703♪ さん

    「日本独特の秘められた美」について。日本の庭や茶道について、その美しさに夢中にさせた方は「横井さん」と親しみを込めて語っているが、小田原の茶人だ。読み進めていくと、トルストイの娘は、東京に住んだが、小田原にも来ている。横井さん「この小田原には土曜日毎に来るのですが、雨の火には一人きりになってここに座り、この山岳地帯の草や葉に見入るのです。降り注ぐ雨に鳴る、竹の葉のさらさらという音や、風の音を聴きながら、はるか遠くの山々の奥深い情景を思い起こしては、長い間瞑想にふけりある時は歌を詠みます」と。

  • フブキ さん

    「外国人が見た日本」が扱われている作品が大好きなので読んでみました。トルストイ読んだことないですすみません。祖国を脱出した末娘アレクサンドラさんが「お伽の国」日本で暮らし始め、まるで違う生活様式や文化に驚きながらも、そこに潜む美意識を感じ取り、敬意を示してくれる様子が伝わってきました。もちろん日本を絶賛しているわけではなくて、特に身分差別については厳しい。色々と勉強しなくちゃいけないことがたくさんあると改めて思わせてくれた一冊。

  • kazumiw さん

    1929年に来日して2年間滞在したトルストイの娘が書く当時の日本。彼女の驚きを綴ったエッセイを通して当時の日本の様子を知ることができてとても興味深い。家督制度の悩みや農村の労働、知識人の茶の湯やわびさびの実践など。 また、登場する人物のトルストイへの信奉がアツい。トルストイは作家という概念におさまらず、世界的なインフルエンサーであり宗教家に近い感覚で、本が最先端のメディアだったことを再認識した。

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