アマルティア・セン

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アマルティア・セン講義 経済学と倫理学 ちくま学芸文庫

アマルティア・セン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480097446
ISBN 10 : 4480097449
フォーマット
出版社
発行年月
2016年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
240p;15

内容詳細

貧困、飢餓、格差、不平等…。いまだに解消の糸口すら見えない社会的難題をどうすれば克服できるのか。これこそ、1998年ノーベル経済学賞を受賞し、人文・社会科学全般に多大な影響を与えたアマルティア・センの経済理論が常に問うてきたものである。「経済学は現実の人間を取り扱う学問のはずだ」と本書で強調するセンは、かつて不可分であった倫理学的な観点を導入することで、経済学をこうした難問に向き合うことのできる、真に現実に根ざした学問へと展開させていこうとする。その根幹にある思想をセン自身がこのうえなく明快に語った、最良の入門。『経済学の再生―道徳哲学への回帰』文庫版。

目次 : 第1章 経済行動と道徳感情(二つの起源/ 成果と弱点/ 経済的行動と合理性 ほか)/ 第2章 経済的判断と道徳哲学(効用の個人間比較/ パレート最適と経済的効率/ 効用、パレート最適、厚生主義 ほか)/ 第3章 自由と結果(豊かな生、行為主体性、自由/ 多元性と評価/ 不完全性と過剰な完全性 ほか)

【著者紹介】
アマルティア・セン : 1933年、インドに生まれる。カルカッタ大学を卒業後、ケンブリッジ大学で博士号を取得。LSE、ハーバード大学、ケンブリッジ大学などの教授を歴任。社会的選択理論や厚生経済学、開発経済学などの発展に大きく寄与し、人文・社会科学全般に影響を与える。98年には、「所得分配の不平等にかかわる理論や、貧困と飢餓に関する研究についての貢献」により、ノーベル経済学賞を受賞

徳永澄憲 : 1952年生まれ。麗澤大学経済学部教授・筑波大学名誉教授

松本保美 : 1948年生まれ。早稲田大学政治経済学術院教授

青山治城 : 1951年生まれ。神田外語大学国際コミュニケーション学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    1987年初出。豊かな生と行為主体性(エージェンシー、066頁〜)。成果、自由、権利(074頁〜)。豊かな生、行為主体性、自由(089頁〜)。豊かな生の側面は、分配に関する正義の評価、人が自分の優位性によって獲得する取り分の内容に関する評価という点で特に重要。倫理学と経済学(113頁〜):経済学が倫理学から離れることが厚生経済学を不毛にし、多くの記述的および予測的経済学の基礎をも不毛にする(114頁)。本格的に学習したい人は、岩波書店の単行本参照。

  • mm さん

    ノーベル賞繋がりと言っても、1998年だからかなり前の経済学賞。以下かなり意訳(のつもり)経済学ちゅうのは、どうやったらぎょうさん儲かるかちゅう学問やない。金を儲けるったって、何のために儲かるんや?儲けて何したいんや?つまりは人間何のために生きとんのや?って事を考えんで、金のことだけ考えててもあかんやろ。今まで金の話する時には、人間は自分の儲けが一番多なるように合理的に考えて行動するて言われてたけど、ホンマか?それ以外の目的で行動したり、合理的に考えんで失敗したりしてんのちゃうか?儲けも金だけやないで→

  • 弥勒 さん

    経済学に倫理学の視点を取り入れることで、厚生経済学が豊かになるだけでなく、厚生経済学から予測的経済学への道が開けることでさらに経済学が発展するということを提言した書。本書では、センが自身の思想を概説するにとどまつてをり、少し残念であつたが、経済学に倫理学の視点を取り入れるといふ思想は共感することができた。しかし、倫理とは何かを不問に付したままなので、センの経済学を学ぶ前に自分なりの倫理観をもつて望もうとおもふ。

  • isao_key さん

    訳者あとがきで「本書は、センの経済学と倫理学に関する基本的な考え方を専門的な数式をまじえず比較的易しく解説した古典的、記念碑的な著書である」と絶賛し、文庫版あとがきにも「センの多岐にわたる議論のなかでも、もっとも根本にある考え方をきわめて平明に説いた著作である」と述べる。確かに訳は工夫しているが、本人の書き方にもよるのだろうまだ読みにくい。経済学と倫理学の距離が広がったことで、現代経済学は大幅に力を失った、が本書の趣旨。倫理学的な考察によりより大きな関心を払えば経済学はさらに大きな実りを生むことができる。

  • roughfractus02 さん

    すでに読んだ『経済学の再生 道徳哲学への回帰』(2002)の文庫版だが、再読すると、アローの不可能性原理からエンタイトルメント(権原)とケイパビリティ(潜在能力)を導出する背景に、飢饉から経済を考える強い態度を感じる。『貧困と飢饉』で飢饉と飢餓を区別した著者は、両者を混同する先進国に、帝国主義を前提とした功利主義と経済人概念を見て、その足元が歴史的な原初的な収奪によって蓄積された点を問題にしていることがわかる。一方、マルクスなら政治革命へ向かう場面だが、著者は経済を個々の能力の実現を支える倫理に向ける。

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アマルティア・セン

ハーヴァード大学経済学・哲学教授。1998年にノーベル経済学賞を受賞。1998年から2004年までケンブリッジ大学トリニティ・カレッジの学寮長(マスター)を務めた。2012年にアメリカのオバマ大統領より国家人文学勲章が授与され、2020年にはドイツのシュタインマイヤー大統領よりドイツ書籍協会平和賞を

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