鳥たち

よしもとばなな

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087715828
ISBN 10 : 4087715825
フォーマット
出版社
発行年月
2014年10月
日本
追加情報
:
206p;20

内容詳細

家族を失い、天涯孤独で身を寄せ合う「まこ」と「嵯峨」。お互いしか癒せない淋しさを抱えた、ふたりの恋のかたちとは―。静かな祈りに包まれる、待望の長編小説。

【著者紹介】
よしもとばなな : 1964年東京都生まれ。87年、「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞し、デビュー。88年、「ムーンライト・シャドウ」で第16回泉鏡花文学賞、89年、『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    久しぶりのばなな作品だが、「いかにもばなな、まぎれもないばなな」の世界観に安心する。本書では、語り手である「まこ」の母親喪失が一貫して小説世界を支配している。彼女の子どもを産みたいという願望も、末永教授に指摘されたように未来を向いているのではなく、実はそうした喪失感の補填願望に他ならなかったのだろう。もっとも、物語は終始暗さを感じさせない。むしろ、エンディングは明るい希望をさえ内包する。また、鳥が来世からの母親のメッセージを「嵯峨」に伝えるためにやってくるというイメージは柔らかく、そして限りなく美しい。

  • おしゃべりメガネ さん

    ばななさんの作品は正直、時折'合わない'トキがあります。今作がまさしくそうでした。作風も間違いなく、ばななさんワールドしてくれているのですが、主人公「まこ」の突っ走り感あるキャラがどうも馴染めず、幼馴染みの彼「嵯峨」にもココロが動きませんでした。家族を失った人々の悲しみや再生を描いた作品で、もっとココロにグッとくると思ってたのですが、どうしてか妙なストレスが残ってしまいました。私にしては珍しく主役の二人のキャラ両方に対し、ある意味苦手意識すらあったかと思います。きっと読むタイミングを間違えたんでしょうね。

  • starbro さん

    新興宗教モドキに嵌って自殺をした親たちに残された子供たちの心境は中々理解出来ませんが、同じ様な境遇の狭い世界では相互に依存するのは仕方ないのかも知れません。か弱き雛鳥のイメージと大空から俯瞰する大鳥のイメージを合わせもったタイトルだと思いますが、今後の二人の成長物語を期待しています。私はスピリチャルなものは一切信じていませんが、セドナはそんなに凄い所なのでしょうか?感想・レビュー件数がようやく100件となりました!

  • 風眠 さん

    生きやすさを求め日本を離れた大人たちは結局、無残な死に方をした。遺された子ども、嵯峨とまこはゆっくりと死を受け入れ、呪縛のその先へと進もうとする。あとがきの「多分この小説は(中略)私が、全身で見聞きした『日本が病んで終わっていくことに抗う表現を細々と続ける』全ての表現者への『応援そして評論』のようなものなんだと思っています」という文章に心打たれた。青葉市子の歌『いきのこり●ぼくら』がモチーフになっているこの物語。私たちは生き残り、この先も様々なものを抱えながら生きていく。明るい空に向かって飛ぶ鳥のように。

  • 優希 さん

    嵯峨とまこちゃんの孤独が痛みとして伝わってきました。互いに家族を亡くしているからこそ癒し合える存在であること。鳥のように身を寄せ合う2人の純愛が静かに心に入ってくるのです。悲しみに満ちた重い中にもかすかな光が見えるのはまこちゃんと嵯峨が運命の2人だからこそなんですね。心の全てを言葉にしようとしているので、窒息しそうになるけれど、それが閉じ込められた世界からの救済を描ききっているのだと思います。2人が過去から解き放たれ鳥のように飛び立つ姿を見たいですね。

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人物・団体紹介

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よしもとばなな

1964年、東京生まれ。詩人・思想家の吉本隆明の次女。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年「キッチン」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年「ムーンライト・シャドウ」で泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で山本周五郎賞、95年『

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