阿・吽 2 ビッグコミックススペシャル

おかざき真里

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784091871046
ISBN 10 : 4091871046
フォーマット
出版社
発行年月
2015年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
阿吽社 ,  
追加情報
:
19

内容詳細

こころ優しき天才、最澄に降りかかる苦難

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • 星落秋風五丈原 さん

    最澄は自分を堕落させようと女性を送り込んできた母であっても、人殺しをして食べ物を手に入れた男であっても、仏教により全ての人々が救われるべきだと考えている。しかし仏教というのは一つの決まった教えである。その教えが、様々な体験をして一つの側面においても異なる意見を持つ、全ての人に有効か。彼の心が波立てば経典の文字も浮足立ち時に体全体を文字が覆ってしまうなど、経典の文字=教えが最澄と一体となったかのようなカットが2か所ほど登場する。文章修行ではなく実践修行を重んじた空海との相違がはっきりと出ており興味深い。

  • 瀧ながれ さん

    能力と理想が高く、自らどこまでも昇ってゆける天才・最澄。まばゆく人を惹きつける存在だけど、同時に凡人に限界を突きつける残酷な刃なのだな。煌々と輝く最澄の足元だからこそ繰り広げられる人間の醜悪な行動。自らが生きるか死ぬかという究極の選択。それでも人は救われるべきなのかという絶叫。答えられない。たぶん、人間が人間社会で暮らす限り、答えられない問いを、最澄は問い続けるのだ。後半、桓武天皇や和気清麻呂など、日本史でおなじみの名前がキャラクターになって登場して、おもしろさと不穏さでのたうちまわる…。

  • りらこ さん

    タイムスリップしたのか?という生々しさ。実際はもっと酷かったんだろうけど。善悪の境界が曖昧で、自然の脅威が前触れもなく、疫病天災そして人災。あれ?こう書いていると今も同じ?予測不可能ではないのに手が打てない部分があることは認めざるを得ないだろうね。そこに宗教が生まれつつあるあの時代を、いやもともとある仏教なのだけど、大乗仏教からの変換を人の視点で描いている。綺麗事ではないところがすごい。そこに救いはない世界。救いは人の心の中にあるのかも。

  • 鯖 さん

    最澄と空海が主人公だけれど、この巻はほぼ最澄を描いている。最澄も空海と変わらず天才かつ努力家なんだけれども、空海と同時代に同じ世界に生きてしまったことが辛いんだろうなあ。しばりょの空海の世界を昔、四国を旅しつつ読んだのですが、龍馬や土方歳三といった天才肌の人を好んだしばりょが空海を描いて、そちらが好みだったのも分かったような。しばりょは血反吐を吐き、のたうちまわるような修行や苦しみを描かず、主人公がある日突然大剣豪やいっぱしの思想家になってるもんな。桓武帝の卑小さにここまで描いちゃうのかとビビりました。

  • しましまこ さん

    一巻より更に厳しい。読むのに覚悟がいるマンガ、かなり辛い。

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