世界最高のクラシック 光文社新書

許光俊

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334031664
ISBN 10 : 4334031668
フォーマット
出版社
発行年月
2002年10月
日本
追加情報
:
18cm,253p

商品説明

内容詳細

フルトヴェングラー「トリスタンとイゾルデ」、ワルター「リンツ」など、最高の指揮者による最高の演奏を紹介。辛口批評で鳴らすクラシック評論の第一人者が満を持して薦める、名盤CDガイドの決定版。

【著者紹介】
許光俊 : 1965年東京生まれ。慶応義塾大学で美学、東京都立大学でドイツ文学を学ぶ。都立大助手、横浜国立大学助教授を経て、現在慶応義塾大学法学部助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

総合評価

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本書は全5章で構成され、第1章は19世紀生...

投稿日:2021/04/18 (日)

本書は全5章で構成され、第1章は19世紀生まれの大指揮者ということで、フルトベングラー、トスカニーニ、ワルター、クナッパーツブッシュが取り上げられている。この人選は誰も異論が無いだろう。ただ第2章以下は、第2章「現代にあってなお幸福な指揮者たち、または擬古典主義の平和」、第3章「普遍化を目指した指揮者たち、または20世紀が夢見た美」、第4章「エキゾチックな指揮者たち、またはコスモポリタンの喜び」等となっており、そのためかエンリケ・バティスまで第4章に入っている。本書出版後に同著者により「生きていくためのクラシック」が上梓され、両書で取り上げている指揮者は筆者にとっての一軍と二軍の扱いのように思われる。さすれば、ムラヴィンスキーやジョージ・セルが二軍の扱いを受けていること、そしてミュンシュやフリッツ・ライナーに至っては名前も挙がっていないのは全く理解に苦しむ。それは本書の構成が上記のような区分けによることで漏れたのかもしれないが、取り上げる指揮者の人選にもう少し普遍性を持ってほしいと願うものである。

snk さん | 北海道 | 不明

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小学生の頃の校内放送や音楽の時間にクラッ...

投稿日:2013/08/27 (火)

小学生の頃の校内放送や音楽の時間にクラッシックを聴いてから、初めて親にレコードをねだったのが自分から音楽を聴きたいと思った最初でした。その後、深夜放送を聴くようになって音楽の世界が広がりだし、私の興味はグループサウンズ、歌謡曲、洋楽ポップス、フォーク、ロックへと移り、最後にはジャズに行きつきました。ただ、ジャズしか聴かないというのではなく、私の心中には自分の一生の間に少しでも多くの様々な音楽を聴いてみたいという欲求が常日頃からあり、今日でもそれを実践し続けております。そのため、「のだめカンタービレ」を観たり、たまにCMで使われるクラッシックがあったりすると、「はて?何という曲で、演奏者は?」って気になって検索したりしています。決してクラッシックに疎遠になっていた訳ではなかったのですが、このたび、妻が映画「オーケストラ」を観たことがきっかけで、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を聴きたくなり、ネットでいろいろ検索してどの演奏者のいつのCDを買えばいいのかとあれこれ探してみました。たまたま、購入したCDは満足のいくものでしたが、改めて自分のクラッシックの知識の乏しさを思い知らされました。それから、クラッシックにに対する知識を深めるとともに、CD選びの指標として多くの書籍を読むようになりましたが、この本はその中の一冊でした。オーケストラの指揮者について書かれておられていましたが、著者の方は結構辛口で、数多いる中から取り上げているにも拘らず、時には対象者をバッサリ切り捨てるような事も書かれており、残念ながら貧相な知識しか持たない私にとっては「へぇ、有名でもそういう違いがあるのか!」って非常に興味深く面白い内容でした。クラッシックに詳しい方が読まれたら、もしかしたら反感を買うような事が書いてあるのかも知れませんが、少なくとも私にとっては著者の方の分析、評価の仕方についてはとても役に立つもので、これからクラッシックへの造詣を深めていく上での参考にしていきたいと思いました。

ゆずぽん さん | 兵庫県 | 不明

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初心者向きの本としては目下最良に位置する...

投稿日:2006/10/02 (月)

初心者向きの本としては目下最良に位置するクラシック本であろう。マニアが読んでも成る程、そういう観点でこの指揮者は解釈出来るのか、と再考させる説得力がある。まあ一部の指揮者観には?な部分もあるし、あとマルティノン、クリュイタンスといったフランス系の指揮者への言及が抜け落ちているのが不満といえば不満だが、某氏や某某氏(武士の情けで名は伏す)の手による「入門書」よりは安心して手引き書としてお奨めできる内容。売れたのも納得。

伊東洋輔 さん | 神奈川 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    著者の許光俊は、あとがきで「本書は、音楽の美しさを観念的に弄ぶポルノグラフィーとしては悪くないと思う」と語る。すごい自信だ。そして、その自己分析は正しい。内容は指揮者を通じての音楽論なのだが、極めて挑発的だ。この後で書かれたピアノ篇に比べると比喩は少ないが、感情表現は全開である。「ただならぬ美しさ」に陶酔しっぱなしなのである。もちろん、異論もあるだろう。私も第1章にシューリヒトが、第2章にムラビンスキーが登場しないのは、どうかと思う。しかし、恣意的ではあるものの(もちろんわざとだ)優れた演奏論である。

  • のっち♬ さん

    「興味はあるけれど、あまり知識や経験を持っていない人」向けに5章に分類して指揮者とメジャー音源を紹介。著者らしく大いに独断と偏見の選出で、文章量も熱量も好み次第。モノラル時代の大指揮者は聴き込んでいないらしく差し障りない。カラヤン(深読みが面白い)やラトルは批判しつつ何枚も紹介、言いたい放題でもツボは押さえたいらしく興味がなければ叩く価値もない。「最高」だけを求める人間の好き嫌いは激しい。ヴァントとチェリビダッケのために本書は書かれたようなもの。「最高」は個性の中にしかないと平均化された現代に訴える一冊。

  • フリスビー さん

    「何が最高かを決めることはできない。最高とは何かを問い続けることが重要」というのが著者の姿勢です。いわゆるガイド本ではありますが、広く網羅するのではなく、フルトヴェングラーからラトルまで指揮者にこだわってひじょうに濃い評論を展開しています。著者の他の入門ガイドを読んでいる人なら感じるところがあると思います。

  • Sachi さん

    指揮者とオーケストラの話。色んな演奏を聴き比べてみたくなります。

  • ヨハネス さん

    音楽評論家の中で許さんが一番好きな気がします。もちろん許さんの個人的な評価だけど理由が具体的で、読者を強く納得させ興奮させます。この本は題名からはわからないけど、オーケストラ作品のCDを指揮者別に解説したもののみでした。CDを選びたい人には最高に向いています。また録音が残っている範囲で最古の巨匠に詳しいです。個人的にはCDではなくラジオ・生演奏派なので全くそそられず残念。しかしムラビンスキーがいないのにエンリケ・バティスなんてあまり有名じゃない人を取り上げる、若干偏ってませんかね。

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許光俊

許 光俊(キョ ミツトシ)…1965年、東京都生まれ。慶應義塾大学教授。著書に『クラシックを聴け!』『オペラに連れてって!』(ともに青弓社)、編著に『究極!クラシックのツボ』『クラシック、マジでやばい話』『オペラ大爆発!』『こんな「名盤」は、いらない!』『クラシック批評という運命』(いずれも青弓社)、共著に『クラシックCD名盤バトル』(洋泉社)ほか。

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